ギャグで行け!!
ナツミ「あれ……ピンクのバイクがある。タクちゃん、あの奥に置いてあるバイクは何……?」
・・・・。
あれ?ホントだ。
あんなバイクあったっけ。
なんだろう・・・HONDAのNSR50みたいだけど。
埃まみれの車体カバーから半分顔を覗かせているピンクのリアカウルにウサギのペイント・・・
僕は思いきって車体カバーを剥ぎ取った。
なんだ!?このマシンSUZUKIだ。
ちっちゃいけどレース用みたいなフルカウル。
10インチのタイヤ。
全てがミニマム。
ポケバイを二回り大きくしたようなバイクだ。
「きゃ~~~~♡このバイク可愛い!!タクちゃんこれならすぐ直して乗れるんじゃない!」
ピンクのバイクって珍しいな・・・・。
しかもフロントカウルにもウサギの絵だし・・。
こんな時の為に1986年創刊の「これで決まり!!初心者のバイク選び」って言う本があったんだ。
僕は解体小屋入口に置いてある廃校から持って来た学習机の引き出しを開けカビ臭い本を取り出した。
NSR50のページの隅っこにそいつは載っていた・・・。
「スズキ ギャグ」
えええ~ギャグって名前なんだ・・・
これで原付の50ccなんだね。
~時代に一石を投じた風雲児!!狙いどころは良かったのにスペックがギャグだった・・・~。
ふむふむ。パワーが無くて遅かったんだ、このバイク。
どうやら後から出たHONDA NSR50にパワー競争で負けてあっという間に生産中止・・・。
ナツミ「ナツ絶対このバイクがいい!!うさちゃん可愛い~~!!」
ナツミ「耳もつけよ!!ウサギの耳!!」
耳・・・・。
それよりもよく見たらエンジンが載ってないなこのバイク・・・・。
エンジンを探して来て・・・・。
セッティングして・・・。
消耗品を交換して・・・・。
耳つけてって言ってるけどどうしても付けなきゃダメ?
タクミ「じゃあ僕はエンジンを探して来ます!!ナツさんはウサギの耳になりそうなミラーを探して下さい!!」
ナツミ「わかったヨーン♡うさみみ!うさみみ!」
タクミ「僕はエンジン!」
ナツミ「ナツはウサミミ・・・ウサミミ!」
あ~~~~・・・・。
先が思いやられる・・・・。
僕はウサミミのことなんて考えず、必死にエンジンを探している。そんな横で、ナツミさんはまた即興の歌を歌い始めた。
ナツミ「♪ウサミミ~~~!!ウサミミ~~~!!タラッタラッタラッタ ウサ美のダンス!」
ナツミ「♪ナツのうさみみ~~ラッタラッタラー!」
タクミ「♪タクはエンジンー!バリバリエンジンー!タラッタラッタラッタ!バリバリエンジン!」
だんだんとナツミさんの歌が伝染して来た…。
ナツミ「タクちゃん!!ナンバーもピンクにしよ!!」
タクミ「そうか!それだ!」




