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【127万PV突破】 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『魔王と勇者の継承者(デュアル・ヘリテイジ)ダイ・マオウの大冒険』

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1805/1903

第18話 氷獄の決闘 ―最後の審判

極光が空を裂き、凍てつく嵐が氷原を吹き荒れる。

基地中央部、制御装置の上で、アイゼンハワードとゼフィルは対峙していた。


ゼフィルの首筋から胸にかけて浮かぶ深紅の神経インプラントが脈動するたび、氷上を覆う装置群が狂ったように唸りを上げ、閃光を放つ。


「師よ――今宵こそ終わらせる。俺のすべてを、貴様に叩き込む!」


ゼフィルの姿は残像となり、瞬きの間に数十の斬撃がアイゼンへ襲いかかる。

剣圧が氷を削り取り、氷柱が砕け散り、刃が閃くたびに火花が飛び散った。


アイゼンは必死に受け流すも、肩口を裂かれ、膝を貫かれ、鮮血が氷を赤に染める。

「……っ!」

その巨体がよろめいた瞬間、仲間たちも窮地に陥っていた。


氷壁の影から飛び出すレッドウルフ異能軍団。

・セリーヌの銃撃は、異能障壁に弾かれ。

・ルーカスの爆薬も、念動力で逸らされ。

・ジャスパーのハッキングすら、レオの電子妨害で封じられる。


戦況は、完全にゼフィル側に傾いていた。


「貴様らはここで終わる――!」

ゼフィルの電磁同調が最高潮に達し、周囲の氷原すべてが軋みを上げる。

その一撃で、アイゼンの胸を貫こうとした瞬間――


「今だ、アイゼン!」

セリーヌの狙撃弾がゼフィルのインプラントをかすめ、火花が散る。

ルーカスが雪上車を突入させ、氷を割り、ゼフィルの足場を揺らす。

わずかに――ほんの刹那の隙が生まれた。


アイゼンの眼光が鋭く光る。

「……見えたぞ、ゼフィル。神経同調の“過負荷”――その歪みを!」


彼は左手を高く掲げ、漆黒の魔剣を呼び出す。

《断罪ノ刃〈ギロティーナ〉》。


刀身は夜の闇を凝縮したように黒く、縁を走る銀光が雷鳴のように空を震わせる。

魔剣が抜き放たれた瞬間、氷原全体が割れる音を立てた。


「これが――断罪の審判だ!」


剣が振り下ろされる。


一閃。


銀と黒の閃光が宙を走り、虚空を裂き、空を震わせる。

ゼフィルの身体を包む神経同調の光が悲鳴のように弾け、暴走するエネルギーが四散した。


「断罪(アナテマ)!!!」


轟音とともに、漆黒の衝撃波が氷原を横断し、敵兵たちを吹き飛ばし、空そのものを引き裂いた。

ゼフィルは剣圧に呑まれ、深紅のインプラントを砕かれ、氷上へと叩き伏せられる。


「……師よ。これが……お前の選んだ未来か」

血に濡れながらも、ゼフィルは歪んだ笑みを浮かべ、氷の裂け目へと沈んでいった。


アイゼンは剣を突き立て、荒い息を吐く。

仲間たちが駆け寄る中、吹雪が戦場を覆い隠した。


だが、氷の底に消えたゼフィルの影は。まだ滅んではいなかった。



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