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【127万PV突破】 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『魔王と勇者の継承者(デュアル・ヘリテイジ)ダイ・マオウの大冒険』

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1804/1901

第17話 氷獄の決闘 ― 圧倒的差の師弟

制御室全体が、血のような深紅に染まった。

ゼフィルの首筋から胸へ走る神経インプラントが、まるで生き物のように脈打ち、電磁ノイズが空間を狂わせる。


計器が破裂し、蛍光灯が火花を散らす中、ゼフィルは一瞬で姿を消した。


「……速い!」


アイゼンハワードが反応する前に、刃が閃き、頬に鮮血が飛び散る。

次の瞬間にはゼフィルが背後に立ち、無慈悲な蹴りで彼を床へ叩きつけた。


氷床にひびが広がり、アイゼンハワードの身体は跳ねるように宙を舞う。

肺の奥に鈍い痛み。呼吸が詰まる。


「これが“神経同調システム”……」

ゼフィルの声は冷たく響いた。

「思考速度を人間の数千倍に引き上げ、筋肉の限界を超える。師よ、時代は、もうあなたを置き去りにした」


アイゼンハワードは立ち上がるが、ゼフィルの影が三つに分裂し、同時に迫る。

視界に映る全てが残像。剣撃が雨のように降り注ぎ、血飛沫が制御室の氷壁を赤く染めた。


「終わりだ、老いた魔族!」


カリナ・ヴォルフの銀色の瞳が閃く。

彼女の手がわずかに動いた瞬間、鋼鉄のコンソールが宙を舞い、アイゼンハワードの背後から叩きつけられた。


「ぐッ……!」

骨が軋み、血が口から滲む。


カリナは冷酷に続ける。

「ゼフィル様に触れることすら許されない。あなたはここで朽ち果てる」


彼女の念動力が嵐のように吹き荒れ、制御室の配管が千切れて凶器となり、アイゼンハワードを縛りつける。


ゼフィルはその隙を逃さない。

再び影のような速度で迫り、アイゼンハワードの胸を蹴り抜いた。


氷の壁に叩きつけられ、アイゼンハワードは血を吐き、膝をつく。

その姿は、圧倒的な敗北に見えた。


仲間たちは別の戦場で必死に抗っているが、この場の空気は完全に支配されていた。


カリナの冷たい笑み。

ゼフィルの深紅の脈動。


アイゼンの耳には、かつて自らが導いた弟子の声だけが響く。


「師よ、過去に囚われた者は、未来を裁けない」


血まみれのアイゼンハワードは、剣を杖にしてなお立ち上がろうとするが、ゼフィルとカリナの攻撃は容赦なく続いた。


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