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【127万PV突破】 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『魔王と勇者の継承者(デュアル・ヘリテイジ)ダイ・マオウの大冒険』

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1797/1912

第10話 南極到着と潜入作戦

吹雪に覆われた空を切り裂くように、MI6の輸送機が南極の氷原へ降下した。

ランディングと同時に、白銀の嵐が視界を奪い、機体の金属音が氷に響く。


アイゼンハワードは厚いゴーグル越しに前を見据えた。

「ここが……“世界の終端”か」


ルーカス・ヴァルデスは凍てつく空気の中でも冗談めかして笑う。

「寒さなんざ、アルゼンチンの冬よりマシさ。な、仲間を温める方法は俺に任せろ」

彼は氷点下を生き抜く術を熟知しており、凍傷に苦しむ隊員に即席の防寒具を作ってみせた。


チームは雪原を縦隊で進軍する。だがその背後、吹雪の中に、一瞬“人影”がちらついた。

ゼフィル。

いや、残像だ。

アイゼンの記憶に焼き付いたあの男の影が、幻のように現れては消える。

セリーヌが低く呟く。

「……やつは死んだはず。でも……これは、もしや弟子の復活か……?」


雪原での追跡戦が始まった。

白い迷宮のような氷壁の間を、レッドウルフの小型スノーモービル隊が音もなく迫る。

ドローンの赤いセンサーが吹雪を貫き、チームを照射する。

銃撃音は雪で吸い込まれ、代わりに閃光が氷を砕いた。


ルーカスは即座に地形を読み取り、仲間を氷の裂け目へ誘導する。

「こっちだ! 風下に入れば奴らのドローンは目を奪われる!」

氷雪の地形を逆手に取った戦術で、追撃の一部を沈黙させた。


やがて、チームは目的の孤立基地へ到着する。

基地の外壁には、赤い狼の紋章――レッドウルフの旗印が翻っていた。

潜入作戦が始まる。

無線をジャックし、暗号を解析するセリーヌの声が震える。


「……聞いて。彼らの目的が分かったわ」


スクリーンに浮かび上がったのは、恐るべき計画。

――地球を覆うオゾンホールを人工的に拡大。

紫外線の嵐で気候を狂わせ、氷床を一気に融解させる。

海面上昇は文明を呑み込み、世界を“再編”する。


「レッドウルフの狙いは……地球そのものの破滅だ」


その瞬間、吹雪の外で再び人影が揺らめいた。

ゼフィルの残像。

いや、確かにこちらを見て、微笑んでいた。

え

アイゼンの心臓が音を立てる。

「……あれは……幻か、それとも……」


極地の闇に、最悪の計画と過去の亡霊が同時に姿を現したのだった。



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