表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
わりとえげつない能力で異世界踏破  作者: みここ
王国事変
21/38

幕間①

みここです。もう初投稿じゃないよ。

 ルーイン帝国。全人口8000万人で、この世界においてはかなり巨大な帝国国家である。大陸の中央やや南西位置に座し、西にクラリス王国、南に諸国列島、北には世界一広大な敷地を持つ国が存在し、東にはいくつかの小さな国が国境を構えている。そのため、交易も盛んではあるが、一部の国とは冷戦に近い形で水面下にて敵対している。貿易で黒字が出続けるこの国をよく思わない国が出るのは仕方のないところではあった。

 そのルーイン帝国の帝都カクタスに、その城はあった。

 高い城壁は、戦争を予見させうる圧力を放っているが、いまだその壁はきれいに整備されており、はた目から見ても美しい白い外殻を成している。外堀で囲まれたそれは、何者をも侵入させない強度な作りでもある。

 唯一の入り口である扉は大きくあけ放たれこれまた大きな橋が立てかけられていた。中に入れば、まず見えるは庭園。しかしよくよく目を凝らしてみれば、この帝都の住人の半分を収納できるスペースと、それらを補う備蓄、籠城において不便がなさそうといった堅牢さを併せ持っていた。

 城は大きく三つほどに分かれており、中央の皇帝が住まう城を左右の塔が支えているといった風貌だ。

 その城の後ろ、入り口とは反対側にその別荘がある。

 今なおそこで開かれてるだろう茶会に向けて、ソフィーは扉を開けた。


「やあ皇女殿下。元気にしていたかい」

「あら、ソフィー。お待ちしていましたわ。ええ、もちろんですわ。ささ、ソフィーもお座りなさい」

 ソフィーが目にするのは、たまに呼ばれるお茶会の主、ルーイン帝国第三皇女アメリア=フォルネウス=タル=サント=ルーインである。

 アメリアは齢17の少女であり、しかして一国の皇女であった。そんな相手であるが、ソフィーは対して臆することなく目の前の椅子に座る。

「それで今日は何の用だい? まさかお茶会だけが目的ってわけじゃないんでしょ」

「私としてはそれでも一向にかまわないですわ。ですが、まあおっしゃる通りソフィーに用があってお呼びしましたの」

 アメリアは、少し暗い表情を浮かべる。

「隣国のクラリス王国……。あそこで人が大勢亡くなる夢を視ましたの。その炎はこの帝国まで攻め込んできて……とても恐ろしい夢でしたわ」

「クラリス王国……ね」

 普段なら悪夢を視たというのは話のネタになれど、この皇女に至ってはすこし意味合いが異なる。彼女アメリアは、特殊なギフトを持っているのだ。それも、見た夢が現実に起きるという予知夢を視るギフトだ。つまり、事はかなり重大な用件になる。

 ソフィーは、卓上にあるビスケットを手に取り齧る。それは皇族がよく好む砂糖がたっぷりかかったビスケットだ。しかし口に広がったのは、こころなしか鉄の味であった。

「それで、私に様子を見てこいと」

「ええ。そうですわね。帝国にまで被害が行かなければ、あとはお父様がクラリス王国のために兵を動かすでしょう。今は、どのくらいの脅威になるかをあなたに調べてきてもらいたいの」

「そうか……。わかった。じゃあこれはお代としていただくな」

 そういってソフィーは食べ終わったビスケットと同じものを一枚とって、入り口に向かう。

「あら、もう行かれてしまうのですか」

「ああ、あっちには知り合いが行ってるもんでね。今度は普通にお茶会がしたいね。そんときはそいつも連れてくるからよ」

「ええ、よろこんで」

 ガチャンと締まった扉をアメリアはじっと見つめる。音が去ったのを感じ取るとそっと窓を見やる。薔薇園が見えるその先に、アメリアは不吉な予兆を感じ取っていたのであった。

みここでした。やっぱ初投稿で。ちなみに幕間はまくあいって読むんだよ。筆者は初めて知りました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ