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神話系ミーティング ~その問題、神々が議論します~  作者: すばる ゆう
第XX回 『日本の神々について』-オリュンポス本部-

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後日談―オリュンポス公式グッズ展開計画


数日後。


オリュンポス本部で、ゼウス、アテナ、アレス、アポロン、ヘルメスによる臨時の企画会議が開かれていた。


なお、アテナは男神四柱が集まっているところを目撃し、不安になって飛び入り参加した。


ホワイトボードには、大きく書かれていた。



★『オリュンポス公式グッズ展開計画』



ゼウス:「日本の神々は御守や破魔矢など、人間との接点が多い!」


ヘルメス:「現代的な広報としては面白いね」


アポロン:「デザインにもこだわりたい」


アレス:「武器を売ろう!」


アテナ:「却下だ!」


ゼウス:「まずは御守だ!」


次々と企画が挙がった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

―商品案―


・ゼウス雷除け御守

・ポセイドン航海安全御守

・アテナ学業成就御守

・ヘルメス商売繁盛御守

・アポロン芸術上達御守

・ヘラ夫婦円満御守

・アレス必勝鉢巻

・ヘラクレス筋力向上御守

・オリュンポス十二神シール


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ゼウス:「完璧だ!」


アポロン:「シールはホログラム仕様で、美しく」


ゼウス:「もちろん、わしが最高レアだ!」


アテナ:「父上、神が収集心を煽らないようお願いします」


ゼウス:「では、一箱買えばわしが確定で――」


ヘルメス:「商売として希少価値が下がるからおすすめしないよ」


アテナ:「商業神が本気を出すな」


企画は大いに盛り上がった。


そして、経理担当から見積書が提出された。


ゼウス:「…………」


ヘルメス:「…………」


アテナ:「…………」


金型費。

デザイン費。

製造費。

包装資材費。

物流費。

在庫管理費。

品質保証費。

広告宣伝費。


ゼウス:「……こんなにかかるのか?」


ヘルメス:「大量生産だからね」


ゼウス:「神の奇跡で作ればよい!」


アテナ:「品質保証は?」


ゼウス:「…………」


ヘルメス:「流通は?」


ゼウス:「…………」


アテナ:「返品対応は?」


ゼウス:「…………」


経理担当は、静かに結論を読み上げた。


―審査結果―


現行予算では事業化困難。

オリュンポス公式グッズ展開計画――却下。


アレス:「……敵は?」


アテナ:「いない」


アレス:「誰を倒せば解決する?」


ヘルメス:「原価かな」


アレス:「原価はどこにいる?」


アテナ:「殴れるものではない」


そこへ、商品案に名前のあるヘラクレスも顔を出した。


ヘラクレス:「俺でも?」


アテナ:「無理だ」


ゼウスは見積書を見つめた。


ゼウス:「わしは天空を統べる、神々の王だぞ……」


予算不足。


ゼウス:「金がないから、御守一つ作れないのか……」


予算不足。


ゼウス:「仕方がない。この雷霆を質に……」


アテナ:「御守を作るために、世界の命運を手放す気ですか!」



――追加申請


後日、テミスの元へ企画報告書が届いた。


テミス:「……何ですか、これ?」


ムネモシュネ:「公式グッズ展開計画の審査結果です」


テミス:「予算不足により却下……」


ムネモシュネ:「はい」


テミスはしばらく考え、報告書の余白に一文を書き加えた。


『オリュンポスも頑張ろうとはした。ただし、予算は下りなかった。』


テミス:「……神々も世知辛くなりましたね」


ムネモシュネ:「なお、ゼウス様から追加申請があります」


テミス:「何ですか?」


ムネモシュネ:「食玩チョコの箱買い費用を、布教活動費として計上できないかと」


テミス:「…………」


テミスは、コーヒーを一口飲んだ。


……コン。

―木槌が打ち鳴らされた―


テミス:「却下します」


ムネモシュネ:「記録します」



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