日本の武神・軍神について
アレスは、先ほどのご利益一覧を眺めていた。
アレス:「ところで、勝運というものがあったよな」
アマテラス:「はい」
アレス:「日本にも戦神がいるのか?」
アマテラス:「もちろんいますよ」
ヘラクレス:「興味深いな」
ヘルメス:「急に元気になったね」
アマテラスは、新たに名前を書いていった。
★八幡神(やはたのかみ/はちまんしん)
アマテラス:「武家から篤く信仰され、武運の神として知られています」
アレス:「いいな!」
★建御雷神
アマテラス:「武神や雷神として知られ、国譲りの神話にも登場します」
ゼウス:「雷!?」
アレス:「国譲り?」
アマテラス:「地上の国を譲るよう交渉するため、派遣されたんです」
アレス:「どう交渉した?」
アマテラス:「剣の切っ先の上に座って……」
アレス:「採用!」
コツ。
―木槌が小さく打ち鳴らされた―
テミス:「何にですか!」
アレス:「武力外交!」
アテナ:「アレスは外交に関わるな」
★毘沙門天
アマテラス:「仏教由来ですけど、毘沙門天も有名ですね」
ゼウス:「また海外から来たのか」
アマテラス:「はい」
アレス:「日本、強そうな神を集めていないか?」
アマテラス:「そういうわけではありません!」
???:「強ぇ奴といえば、あと俺とか?」
アマテラス:「そうですね。須佐之男も――」
アマテラスが止まった。
テミスも止まった。
会議室の一角に、見知らぬ男が座っていた。
首には御守。
手にはおみくじ。
そして、先ほど没収したはずの破魔矢。
無造作に束ねた黒髪に、着崩した白い着物。精悍な顔つきの青年、須佐之男命。
天照の弟であり、ヤマタノオロチ退治で知られる神である。
スサノオ:「よっ、姉貴」
アマテラス:「…………」
スサノオ:「久しぶり」
アマテラス:「…………」
アマテラスが立ち上がった。
テミス:「天照様?」
そのまま出口へ向かった。
テミス:「岩戸は禁止です」
カン!
―木槌が強く打ち鳴らされた―
――会議、一時中断。――




