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神話系ミーティング ~その問題、神々が議論します~  作者: すばる ゆう
第0回 『神話系ミーティング キックオフ』

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発足会議の議題の確認


アテナ:「発足会議ということは、今日は個別の苦情を審議するのではなく、それを扱う仕組み自体を決めるということか」


知恵、戦略、技芸を司る女神アテナ。兜を被った彼女の理解は早い。

肩に乗った白いフクロウも頷いた。


テミス:「その通りです。これまで、神々による干渉で問題が起きた場合、その都度、私やホーライたちが関係者を呼び出して注意してきました」


アテナ:「効果は?」


テミス:「限定的でした」


アレス:「俺は毎回、反省しているぞ」


テミス:「反省した直後に、次の戦場へ向かっていきました」


アレス:「反省と戦は別の話だ」


コツ。

―木槌が小さく打ち鳴らされた―


テミス:「そうした認識の差も含めて、個別注意だけでは限界があります」


ポセイドン:「ならば、問題を起こした神をその場で罰すればよい」


青い波打つ髪から鋭い眼光をのぞかせる、海と地震を司る男神ポセイドン。三又の槍を掲げて言った。


テミス:「その罰が新たな問題を引き起こす可能性があります」


神々の多くが、テミスから目を逸らした。

罰の話になると、急に目が合わなくなる会議だった。


テミス:「問題が起きてから責任を問うだけではなく、事前に関係者が集まり、意見と影響を確認する場が必要です」


アテナ:「異なる領分を持つ神々が、互いの判断を確認する。合理的だ」


ヘルメス:「つまり、誰かが人類へ何かを与えたり、奪ったり、変身させたり、滅ぼしかけたりする前に、一度ここへ伝令を持ってくるわけだね」


羽の付いた帽子を被った青年、ヘルメス。伝令と商業などを司る男神は、最高神を見ながら言った。


ゼウス:「なぜ最後の方だけ、こちらを見ながら言う?」


ヘラ:「心当たりがあるからではなくて?」


艶やかな長い黒髪に、柘榴色の瞳。王冠を戴く神々の女王ヘラは、ゼウスの妻であり、結婚と母性を司る女神である。


その瞳が、剣吞な色を帯びた。

最高神夫妻は、すでに一触即発だった。


カン!

―木槌が強く打ち鳴らされた―


テミス:「私情を議題へ持ち込まないでください。まだ規則を決める前ですが、すでに必要性が証明されています」


二人の喧嘩が周囲を巻き込むことは、過去の被害が証明していた。

夫婦仲が続いている理由だけは、まだ解明されていない。


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