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神話系ミーティング ~その問題、神々が議論します~  作者: すばる ゆう
第XX回 『人類のエネルギーについて』—オリュンポス本部—

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雷神達の意見

コン、コン。

―木槌が二度、打ち鳴らされた―


テミスのもとに視線が集まる。


テミス:「続いて、雷の第一人者にもご意見を伺いましょう。本日は、雷神代表として北欧神話からトール様、インド神話からインドラ様をお招きしております」


赤い髪と赤髭の屈強な大男、トール。北欧の雷神が立ち上がり、神器ミョルニルを掲げた。


褐色の肌に金の装身具をまとう、精悍な顔立ちの男神インドラ。雷と戦いを司る彼も、神器ヴァジュラを掲げた。


ゼウス:「わしの出番じゃな!」


ゼウスも雷霆ケラウノスを高らかに掲げた。


カン!カン!カン!

―木槌が三度、強く打ち鳴らされた―


テミス:「全員、物騒なのでしまってください!」


雷の神器は鳴ることなく木槌を打つ音だけが鳴った。


トール:「人類は雷を使えるようになったということか?」


テミス:「自然の雷そのものではありませんが、電気を自在に生成して利用しています」


トール:「何に使っている?」


テミス:「照明、通信、動力、医療、計算機……文明全般ですね」


ゼウス:「神罰は?」


テミス:「そこから離れてください」


コツ。

―木槌が小さく打ち鳴らされた―


インドラ:「しかし、雷とは莫大な神の力だ。それを人間は継続的に使用しているのか?」


テミス:「はい。送電網によって必要な場所へ届けています」


インドラ:「つまり、小さい雷を継続して流しているのか?」


テミス:「雑に言えば、そのようなイメージです」


トール:「人類は雷を飼い慣らしたのか!」


プロメテウス:「雷を与えた罪はないのか?」


プロメテウスがゼウスを見た。


テミス:「蒸し返さないでください」


コツ。

―木槌が小さく打ち鳴らされた―


テミス:「さらに、人類は電池などを用いて、電気を化学エネルギーなどの形で蓄える技術も発展させています」


トール:「待て」


テミス:「はい」


トール:「雷を箱に入れたのか?」


テミス:「正確には――」


トール:「雷を箱に入れたんだな!」


テミス:「……今日はそれで構いません」


インドラ:「すごいではないか!」


プロメテウス:「随分と楽しそうだな」


トール:「お前の火は箱に入るか?」


プロメテウス:「ランプやライターがある」


コツ。

―木槌が小さく打ち鳴らされた―


テミス:「張り合わないでください」


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