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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
メルア大陸編
347/350

パーティーの前に フリッツ視点

朝食を食べてから着替えをしてリネアの部屋へ行った。

明け方までずっと起きていたから少し眠い。


「リネア…何だそのドレス。」

「変…?」


「いや、めちゃくちゃ俺好みだ。」

パーティーの為に購入したというリネアの着ている黒いノースリーブのドレス。リネアのスタイルにとても合う。


「良かったー。イーチェンが選んでくれたし、私も気に入ったから大丈夫だとは思ったんだけどね。」

「はぁ?何でイーチェンが?」

「だって、私ドレスとか選ぶの苦手で昔から誰かに選んでもらっていたんだよ。ユーラに頼んだり…。」


気に入らない。

恋人のドレスを他の男が選ぶとか…

しかも似合ってるってのも嫌だ。


「おはよう。リネア。」

「おはようユーラ。」


「…へぇ。悪くない。…可愛くてキスしたくなったけどいい?」

「そういう挨拶やめようか。」


ミハイルが笑いながらリネアの頭を撫でる。

…こいつは、本当にリネアが可愛くて仕方ないんだろう。

ミハイルとリネアがじゃれあっているのを見るのは面白くないが、ミハイルだけは我慢するしかない。

リネアにとってもミハイルは特別だから。


「おはよ、あ、いーじゃん。」

「おはよイーチェン。このドレス好評だよ。イーチェンのおかげ。あ、同じ黒のスーツだね。…似合ってる。」


イーチェンとリネアがお互いの服装をチェックし始めた。

…何なんだ?二人が以前より仲良くなったように見える…。


「…フリッツが放置している間にあの二人仲良くなってるから。」

「セル…本当か?」

「…知らないよ?イーチェンは昔と違って本当に性格良くなったし、今一番リネアと一緒にいるから気を付けないととられちゃうよ?」


…何だって…?


「フリッツ…セルは心配して忠告してるだかけだから。」

ミハイルが話に加わった。

「…そうなのか?」

「半分本気。イーチェンは諦めてないから。」


「…そんな事私が許さない。」

「許すも許さないも、もう兄上は部外者です。」

「何を言っているんだ?リネアがフリッツと結婚しなかったら私の計画が破綻するじゃないか。そんな事は絶対に許さない。」

「…だったらフリッツがもう少しマメにリネアに連絡するとか、対策を考えたらどうですか?だいたい兄上が勝手にリネアと婚約を解消したからこうなったんでしょう?」

「…。」


「…おいミハイル。」

「何?」

「…セルはかなりまともな事を言うようになったな。昔は変な奴だったが。」

「…うちの家で今セルゲイが一番まともだとリネアも言ってる。」

「間違いない。」


「…二人ともそういう話はいいからちゃんと考えて行動して下さい。私はリネアと最低でも親戚になりたいので他の男にとられないようにして下さいよ。あ、ほら…。」


今度はデイヴィッドさんが登場した。


「おはよ、おーっ!可愛いね、リネア!」

デイヴィッドさんがリネアの頭を撫でた。

「デイヴィッドさんも今日はカッコいいね。」

「本当だな。」

三人が楽しそうに話し始めた。


「…今度はデイヴィッドさんか?」

「彼はどちらかと言うとヴィクトリアに関心があります。リネアは妹枠です。」

「リネアの兄は私の役目だし、ヴィクトリアは私の婚約者だ。」

「…セル、お前、結構人間観察好きだな。」


「そうじゃなくても、ほぼ毎日一緒にいますからね。」

「楽しそうだな。俺もこっちに引っ越してきたいくらいだ。」

「ずるいよフリッツ。」


出発予定間際にようやく姉上とシャーロット様もリビングに入ってきた。


「…綺麗だね。ヴィクトリア。」

「ありがとう。」


「可愛いよ、シャーロット。」

「…ありがとう。」


ミハイルが姉上を、セルゲイがシャーロット様を誉めた。

この兄弟は女心を理解しているようだ。

エスコートしたり然り気無く気遣う姿もよく見られる。

俺も少し見習うべきだが、その相手がな…。


「リネア」

「何、フリッツ?」

「可愛いな。」

「…頭うった?」

…これだからな。


「リネア」

「何、ユーラ?」

「可愛いよ。」

「…ありがとう。嬉しい。」


「おいっ!?おかしくないか?」

「何が?」

「何故俺とミハイルで態度を変える?」

「そりゃユーラに言われたらね。」



…何なんだ?!

「あんたが言うとわざとらしいのよ。普段誉めたりしないから不気味だし。」

「姉上…。」


納得できない…。


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