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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
318/350

ロマノ家とリネア

ヴィクトリアとの話の後、無性にリネアの声が聞きたくなって電話をしたら、何故か父上がでた。


「やあ、久しぶりだね、元気?」

しかも酔っているのか楽しそうだ。


「…リネアは?」

「ちょっと待って。…リネアー、ミハイルだよ。」


周りの声も賑やかだ。全員いるのか…?


「…ユーラ?」

「そう、変わってって。」


リネアが画面に映る。

「ユーラ!」

「…なんか賑やかだね?」

「そう、今日みんなで旅行に行ってきてね、今お酒を飲みながらみんなでカードゲームをしてて…。」


旅行にカードゲーム…。

「ソフィアも?」

「もちろん。」


「…信じられない…。父とは和解できたの?」

「大丈夫なんじゃない?わりと普通にしてるよ?」


「兄上ー!」

今度はマルクが登場した。

「マルク…。どうなってるんだ?」

「リネアが旅行に行きたいっていうから日帰りで有名な観光地に行ってきたんだ。父上とリネアが暴走して大変だったよ…。」


「リネアが…?」

「暴走なんかしてないよ?ただニコちゃんと高級レストランで大食い競争したり、飛行機であちこち乗り付けて少し騒ぎになったくらいで…。」

「…君は何をしているんだ?」

「だから大したことしてないって…。」


「父上とリネアが一緒にいるのは危険だって学習したよ。」

「…マルク、申し訳なかったね。…セルゲイは?」


「兄上ーっ。」

今度はマルクがセルゲイを呼びに言った。


「ユーラ…、元気?」

リネアの目が泳いでいる。私に怒られると分かっているようだ。

「ごまかそうとしてる?」

「…まさか。」


「あのさ、君ももうこどもじゃないんだし…。」

「でた、母上モード。最近さ、セルに加えマルクも母上化してきて、すぐみんなに注意されるの。レナートだけだよ、私を尊敬して慕ってくれるの。」

「自業自得じゃないか…。」


…ロマノ家がすっかり平和な家族になっている。

私もそこにいれたらよかったのに…。

みんな楽しそうだ。


「ソフィアだけは呆れながらも見方してくれるんだけどね。セルなんか酷いもんだよ。可愛げもないし。」

セルゲイがリネアの頬をつねった。

「あのね?リネアがみんなを振り回してるのが分からない?」


「…何をしたっていうの?」

「みんなが眠たいのに寝かせずカードゲームをやらせたり、休みの日の朝4時にみんなを起こしてキャンプに行くとか言い出したり…。」


…やっぱりそこにいなくて良かった…。


「喜んでるのはレナートくらい。あいつは父上にちょっと似てきてヤバい。」

「…申し訳ないね。セルゲイ…。」


「…いいんです。みんな結局喜んでるから。リネアが来てくれたおかげで家族がやっと家族らしくなった。母上もリネアとうまくいっているし、父上も楽しそうだ。」

「…それはよかった。」


「あ、リネア、母上が呼んでたよ。つまみを作りたいらしい。」

「分かった。ユーラ、まだ切らないでよ?」

「分かった。待ってる…。」



リネアが画面からいなくなるとセルゲイが小さな声で話かけた。

「あの…、父上は…まだ諦めてないですから。」

「…。」

リネアの事か…。


「二人の時、たまにおかしな雰囲気になる。まぁ見張っていますけど。」

「頼むよ…。本当にみんな私たちが婚約したって分かってるんだろうか…。」


「みんな?」

「あ…いや、今日は止めておく。」

「兄上?」

「うん…また話すよ。」


それにしても父上とマルクたちがゲームをしていたり、セルゲイが母親と楽しそうに話していたり…。信じられない光景だ。


リネアがいなかったらこんな普通の家族のような光景を見ることはなかっただろう。そして私も兄として当たり前のように参加している。変な感じだ…。いつの間にかセルゲイと私はなんでも話せる間柄になった。マルクやレナートも私を慕ってくれている。



リネアが画面に戻ってきた。

「おまたせっ。」


「リネア…。」

「ん?」


「ありがとう。」

「何?」


「君のおかげだよ。」

「何が?」


「…全部。」

「うん…?よく分からないけどユーラが嬉しいのは分かる。」


「声、ヘッドホンに切り替えてくれる?」

「いいよ?」


リネアがマイクをヘッドホンに切り替えた。これで私の声は彼女にしか聞こえない。


「愛してるよ、リネア。」


リネアの顔が赤くなって照れながら笑う。

可愛すぎる…。


「ユーラに会いたいな。」

リネアがそういって私を見つめた。


「会うだけ?」

「…馬鹿。」

ダメだ…可愛すぎて耐えられない。リネアの上目遣いが…。


「そっちに行きたくなってきた。今すぐいって色々したい。」

「…いいよ?」

「リネア…。挑発してる?」

「…どうだろ?」


リネアは笑いながら私を見る。

絶対にフリッツになんか譲りたくない。

私のリネア。大好きだ…。


だけど、ヴィクトリアの言葉が頭から離れない。

私は…。


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