私と王室メンバー
最近スクールの後毎日のように執務室に行っている。
フリッツとカジノやライヒ王国支援を具体的に進める為、それから今後私が大統領になった時にどのように協力していくか話し合う事も多くなった。
フリッツは定期的にルイーズやルドルフも呼び四人で飲むことも増えた。
初めは苦手だったこの二人だがいつの間にか普通に話せるようになっていた。
彼らが望む国の将来や近隣諸国との関係、話をする度に自分の目指す方向が見えてきた気がした。
フリッツは幼い頃からずっと国王になる事を目指してきただけあり彼の話しは本当に興味深く、役に立つ事が多い。フリッツは自分の知識や経験を惜しみなくみんなに話し、他のメンバーも忌憚なく意見を交わした。
私にとってスクールでの研究以外にこのような楽しくうちこめるものができた事は意外だったし、初めて自分が大統領の息子として産まれ、王室メンバーと関わる機会を得れて本当に良かったと思った。たまにヴィルフリートもビデオ電話で参加するようになりとても面白い。
「そういえばリネアは?」
「今はエンゲル王国でシャーロット様のホテル立ち上げの手伝いと店の運営をしてる。」
「シャーロット様と…?」
ルイーズがシャーロット様の名前に反応した。
「リネアはシャーロット様のお気に入りだからね。」
「お前、シャーロット様はいいのか?」
ルドルフがルイーズに質問した。そう言えば彼はシャーロット様に会いにエンゲル王国に来ていたな。
「あ…うん。その…実はね、僕、最近ユリアと一緒に出かけていて…。」
「ヴィルフリートの妹?」
「うん…。」
「それで?」
「…近いうち告白するつもりなんだ。」
…なんだか意外な組み合わせだな…。
「彼女さ、ミハイルのファンクラブに入ってるんだけど。」
…何だそれは?
「…ミハイルの話をあれこれ聞かれているうちにさ…。」
「どういう流れ?!」
「…全く意味がわからん。」
「…可愛いんだよね、彼女。真面目でしっかりしていて。初恋はオスカルっていうリネアの亡くなった兄だったんだって。」
「ブッ」
フリッツがビールを吹き出した。
「…うまくいって結婚したら、おまえミハイルの親戚にもなるんだぞ?いや、ミハイルはいいとして、ミハイルの父親はかなりの変人だぞ?いいのか?」
「あー…。そういえば会ったよ。めちゃくちゃハンサムな人だよね?」
'ハンサムな人'くらい簡単な言葉で片付けてよい人物じゃない。
「…宇宙人だ。リネアより変人だぞ?」
「…フリッツ…。リネアと比較するのは止めて欲しいな。」
「だってあの変人と普通に会話できるのはリネアくらいだろ?」
「…そうだけど。」
「あの変人が邪魔しなかったら俺のリネアだったのに。」
「あー…フリッツが面倒くさい感じになってきたな。」
「…フリッツさ、もういい加減諦めたら?以前紹介しただろ?」
ルドルフ、余計な事を…。
「…いや、まだ婚約だ。諦めない。」
「フリッツは本当に一途だよねー。」
そうそう、フリッツはそうじゃなきゃね。
「ミハイル、君は心配じゃないの?婚約者を一人外国に行かせて。君物凄くパーティーでもやきもちやいてたよね?」
ルイーズはよく観察している。
「…ほぼ毎日電話してるし、それからGPSも持たせてる。」
「何それ?」
「怖っ!」
「…誘拐されてからどうしても心配で…。」
「保護者か?」
「…まあそのようなものだよ。」
「…お前、まさかあの時計か?あれに仕込んであるのか?」
「そう、良く分かったね。」
「…まあ、いなくなるよりはましだな。」
「そうだよ。それに変な場所に出入りしてないか確認しておかないと…。」
全員がひいているのが分かった。
私はまったくそんな事は気にならないけど。
「…リネアも大変だな。」
「…変な男と婚約したよな。」
「だよな?絶対俺の方が合ってるよな?」
「あー…はいはい。」
会議の後は決まって酒を飲みながらボードゲームだ。
たいてい私が勝つがたまに他のメンバーが勝つこともある。
初めて友人と呼べる存在ができて
毎日楽しくて、
帰国したくなくなりそうだ…。




