表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
288/350

ユーラの嫉妬

「…ユーラ…、お願い。」

「…何?」


「もう…、私…。」

「どうして欲しい?」


「ユーラ…。何でそんな意地悪するの?」

「君が分かってないから。」


「分かってない?何を?」

「無自覚に異性に近づきすぎ。」


「へ?」


「何人の人と踊ってた?」

「さぁ…?いちいち数えてないよ。ユーラだって踊ってたよね?…っ!あっ…!」


歓迎パーティーが終わる前にユーラの家に帰ってきて、かれこれ一時間以上ユーラから謎のお仕置きを受けている。

手首をベッドに固定され身体中に恐ろしい数のキスマークをつけられた。

彼は想像以上に嫉妬深く独占欲が強かったらしい。


「ユーラ…。」

「キスして。」


僕は言われた通りキスをする。


「…誰にも触らせたくない。」

「へ?」

「全部私のなのに。」


「…ちょっと待って?パーティーにダンスはつきものだよね?ダンスをしたから怒ってるの?」

「それだけじゃなくて、色んな人に声をかけられてその度にボディータッチされてたの分かってる?」

「さあ?」


「君も平気で他の男をさわるし。」

「…今までもそうだったよね?」


「前は私の恋人じゃないからそんな事言えなかったけど、今は言えるよね?」

「自分も恋人になる前さんざんハグや頬へのキスを要求しておいて…?」


「私が恋人なら絶対許さない。」

「なんて勝手な…。…っ!」


少しでも反撃しようものならまた攻めてくる。

以前ユーラの言っていた変な妄想が現実になったようだ。

僕の弱いところを執拗に攻めて、身体があつくて苦しいのを分かってやっている。


なんていうか…

甘いを通り越して越して


「…くどい」

「え?」

「あ…。」


しまった、つい心の声が出た。



「…君はめちゃくちゃにされるのを望んでいるみたいだね?」

「ユーラ…。」

ユーラが意地悪そうな顔で微笑む。魔王みたいだ。

今後も…こんな事が続くのか?


「…あんまり独占欲強いのは…どうかと思うよ?」

「君は分かっていて私と恋人になったんじゃないの?私はちゃんと事前に伝えたよ?」

「言ったけど…。まさかここまでとは聞いてない。」


「もう離してあげないよ?私はフリッツと違って自由にあちこち行かせたりしないし、他の男性と出かけるのも認めないから。」

「…。」


「リネア…。」

「…っ!!」


「私を不安にさせる君が悪い。」

「ユーラ…。」

お仕置きが再開された。


「みんな君とフリッツがお似合いだって言ってたよ。」

「…気のせいだよ。」


「君だってフリッツを抱き締めてた。」

「ダンスが楽しかっただけだよ。」


ユーラは首筋にキスを何度もして、ついには噛むように歯をあてた。


「…っ!」

噛まれた!!

…ヴァンパイア…?!ユーラ、ヴァンパイア…?


ヤバい。似合い過ぎる。

駄目だ…。ツボに入った。


「…リネア?」

「…ごめん。」


「…何?」

「ヴァンパイア…。」


「…、そう。この状況で君はそんな事を考えていた訳。」

「…だって。」

駄目だ…笑いが止まらない。



「リネア」

ユーラが僕を睨みながらキスで口を塞いだ。


「…。ごめん…なさい。」


「冗談はもうおしまい。」

「…うん。」



「リネア、私を好き?」

「好きだよ」


「愛してる?」

「愛してるよ」


「じゃあ、証明して。」

ユーラが冷たい目で僕を見る。



僕の知らないユーラの一面。

彼を不安にしたらこうなるのか。

以前の彼を思い出す。寂しくて一人だったユーラ…。

だけど…


「ユーラは私を信じてないの?」

「…永遠とか絶対がないのは君が一番知ってるよね?」

フリッツの事か…。



「私を受け入れて。」

そう言ってユーラはいつもよりずっと激しく、僕の意志を無視して何度も僕を求め続け、

僕はいつの間にか意識を手放した。







僕が目を覚ますとユーラが紅茶を淹れていた。

「おはよう。」


…昨日の事は夢だったんだろうか?

そうだったらいいと思ったけど、足や腕についているキスマークをみると、夢でなかった事が分かる。しかも全身が重い。


「…。」

「…怒ってる?」


「ひどいよ、ユーラ。」

「朝ご飯食べない?もうすぐ会合の時間だし。」

「ごまかさないで。」


ユーラがベッドに座った。

「君を好きで、愛してるっていうのがひどいと言うの?」

「違う。あんなふうに私を弄んで…。」


「嫌だった?」

「もうしないで。」

「君次第だよ。」

「…。」


…とりあえず、ユーラの前で男性といるのは控えよう。

ユーラを不安にさせないようにしなきゃ…。


いつもの美味しいユーラの朝ご飯が、今日は味を感じなかった。

ユーラが僕を好きで大切にしてくれているのは分かる、だけど…。


「リネア、これ、プレゼント。」

「…何?」


「時計、使ってくれる?」

センスの良い時計だった。


「ありがとう。」

「いつも着けていてね?」


「…うん?ありがとう…。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ