ヴィルフリートとニコライ大統領
スモーランド城の執務室で僕はニコライ大統領と電話をしていた。
「だから、ごめんねっ!」
「…ごめんで済む話ですか?私は、真剣に悩んでいたんですよ?」
ニコライ大統領は、前回リスラ共和国で話したオスカルとアリーナの交換話を取り消すと言ってきた。
「フリッツがさぁ、なかなか男前で…、負けちゃった。彼はやっぱり格好いいよね。僕ならミハイルじゃなくてフリードリヒをとるな。」
「はー…。分かりました。まあいいですよ。ちょっと夢を見せてもらったと思って諦めます。そもそも、実際にリネアと夫婦になれるかと言われたらなんとなく無理な気もしますし、そもそもアリーナに申し訳ないですから。」
「まあだから君は僕から逃れられないんだけどね。…あ、それで、フリッツからも連絡がいくはずだけど、リネアのお父さんに来月フレ-デル王国に来るよう伝えてね。」
「…はいはい。」
「雑だね。」
「…誰のせいだと…。」
僕もこの人から解放されたい。
「君ももう少しフリッツみたいに明るかったらなぁ。君はうちの子たちみたいに陰気だもんな。マルクやレナートからも不評だったよ。」
なんて不快な…。
「…ではもう来年のクリスマスは行きません。失礼します。」
僕はあまりにも腹が立って電話を切った。
本当になんて変な人なんだ。アリーナが苦手なのがよくわかる。
それにしても…
オスカルはニコライ大統領から解放されるのか。
僕やスモーランドを救う為の条件の一つだった養子縁組。
ずっと申し訳ないと思っていた。これでオスカルは自由になれるんだな。
本当に、よかった…。




