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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
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リネアと俺 2

「…つまり、彼女は国の為にミハイルや俺を。」

「らしいよ。」


「…まぁ、そうだろうな。…必死なんだな。」

「うん。」


気づいたらもう時刻は次の日になっていた。

「…あの補佐官に会って話ができないかな?」


「なんの為に?」


「こちらにとって優位な状況で進めれる方がいいじゃん。クーデターになったらどんな相手になるかも分からないよ?」

「お前もなかなかだよなあ。…確かにそれはあるが。」


「頑張って…。」

「…リネア…?」


リネアが話しながらパソコンの前で寝てしまった。

…困ったな。



俺はリネアをソファーに移動させてブランケットをかけた。

「リネアの馬鹿。俺はお前を諦められないのに、なんでお前は俺の事諦めちゃったんだよ?」


俺は寝ているリネアにそっとキスをした。


俺のリネアだったのに、どこで俺は間違えたんだろう?

最初はヴィルフリートが婚約の話をする前に対応しなかった事、エンゲル王国にミハイルと住ませた事、

シアナ共和国にいると分かった時点で迎えに行かなかった事、


…側にいる選択をしなかったのは俺なのか…。


その気になれば、父を使ってでもリネアを近くに置けたのに。



…カジノが成功したらリネアはメルア大陸に行くんだろうな。

…じゃあ、成功しなかったら…どうなるんだ?


そんな事、考えるべきじゃないのは分かっているが…。




俺があれこれ考えていると電話がかかってきた。


まさかの、ニコライ大統領だ。

「…こんばんは。」


「やあ、元気?」

「…ええ、あなたは?」


「うん…ちょっと困っている。」

「何ですか?」

「うちの子ども達が全寮制のスクールで色々問題をおこしているみたいで。」


「…何故ですか?」

「…何故かわからない。リネアに連絡をとりたくてもミハイルが絶対に邪魔をしてくるし。」


「…リネアならここにいますよ、寝てますが。」

「えっ?!また君たち復縁したの?」


「仕事を手伝ってもらっていたら寝てしまったんです。私は復縁を望んでいますが、簡単にはいかないですからね。」

「…そうだね。クラウディアの件はことわったんだって?」


「よくご存知で。」


「まぁ…ね。それでさ、君に頼みがあるんだ。」

「息子さんの留学の件ですか?」

「うん。頼める?」


「…私に何の対価を用意してくださるんですか?私はあなたに一度裏切られた身。簡単には頼みを受け入れませんよ?」


「そうだね…。君は何を望む?僕が君のお父さんに謝ってもう一度リネアを婚約者にしてもらおうか?」


「魅力的な提案ですね。」

「だろう?僕も自分の息子より君の方が話しやすいし、君が息子だったらって思うし。話しも楽しいしね。」


「…リネアの養子縁組の解除を望みます。」


「…何故?養子じゃなくなっても彼女が君のところに来る保証なんてないじゃないか。そんな回りくどい事を何故する?」


「以前言いましたよね?私は、リネアに幸せになってほしいんです。彼女が彼女の意思で選んだ人生を生きて欲しい。」


「君が選ばれなくても?」


「もう選ばれてないんです。それでもいいから、彼女を自由にしてあげたい。私があなたのお子さんをお預かりする事でそれが叶えられるなら…。」



「困ったな。」

「何が?」


「ヴィルフリートにリネアのプロジェクトを失敗させたら彼に彼女をあげるって言っちゃった。」

「だから、そういうのをもう止めて欲しいんですよ。まだサインはしていないんでしょう?」


「まあね。」


「じゃあこちらに来て、養子縁組の解消をしてください。お子さんは仕事好きになるよう私も指導してあげますから。」


「まいったな…。僕は君を尊敬する。でも僕もリネアを失うのは嫌だな。彼女がいたから僕は家族との繋がりをもてたのに。」

「ミハイルと結婚したらまた家族になれますよ。」


「…だけどそれじゃ、君は…。」


「私もまだ諦めません。想うのは自由ですから。それにリネアはなんだかんだ言ってあなたを心配していますし、縁が切れる事はないと思いますよ?仕事も頼めば引き受けてくれるでしょうし。」




「うん…。」

少しの沈黙の後、ニコライ大統領が呟いた。

「…僕も覚悟を決めた。そちらに来月伺うよ。リネアのお父さんも呼んでもらえる?養子縁組を解消する。」

「はい。」


「では来月、そちらで会おう。」


「はい、ありがとうございます。お待ちしています。」




俺が電話を切ると、リネアが後ろから俺を抱き締めた。


「…お前…寝てたんじゃ?」


「フリッツ…。」


「よかったな。お前もこれで自由の身だ。」


「フリッツ…。」


リネアが泣いている。

俺も振りかえってリネアを抱き締めた。


「やっと俺もお前の役にたてたな。」


「そんなの…ずっと前からじゃないか。フリッツはずっと私を見守ってきてくれた。」


「見守りが遠くなりすぎて監視外になっちゃったけどな。」

「ふぇっ…。」


「よしよし。…幸せになれよ、リネア。」


「フリッツもだよ…。」


「ああ、俺もだ。」




俺たちはそれから仕事やカジノの話をしていたら朝になってしまった。

やっぱりリネアといると楽しくてワクワクする。

ずっと一緒にいれたらどんなによかっただろう。


国にとっても間違いなく貴重な人材になったはずだ。


「お前と一緒に仕事していきたかったな。」

「フリッツが雇ってくれるの?」


「お前が望めば。」


「…ありがとう。」

リネアはそう言って笑った。


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