フリッツと私 2
私は、久しぶりにフリッツに電話をかけた。
リネアの家に電話をつけていて正解だったな。今後も色々役に立ちそうだ。
「フリッツ…久しぶり。」
「ミハイルか。いきなり切りたくなってきた。」
本当に嫌そうで笑える。
「待って。」
「なんだ。」
「私をフレ-デル王国のスクールに留学させてもらえない?」
「何故?」
「カジノ建設が無事終わり起動にのるまでリネアをそちらに置きたいと思ってる。私も合わせて滞在したい。必ず成功させる為に。」
「…あー、そういう事。ふーん。」
「感じ悪くない?」
「当たり前だろ?なんで俺がお前たちのイチャイチャを見なきゃいけないんだ?!」
「私だってそうだったし。ずっと我慢したし。」
「知るか。…大体、寮は満室でお前は入れないぞ?リネアはあるが…。そうか、そうだな。リネアは寮に引き続き滞在させる事。寮の規定を守り週末以外は外泊させないこと、それを守れるか?」
「…仕方ない。」
「それから引き続き俺と始めたプロジェクトは継続して続けてもらう、いいな?それにはお前が関わるな。」
「…分かったけどこれ以上増やさないでくれる?」
「分かった。」
「フリッツ…クラウディアは?」
「はー…。こっちにくるらしいぞ。留学するらしい。父が進言した。」
「ははっ!彼女、可愛らしい人でしょ?積極的で。」
「お前な、俺はああいう女は苦手だ。ニコライ大統領の女バージョンを見ているみたいでぞっとする。」
「仕事と国の事しか考えていない君にぴったりじゃない?」
「俺にぴったりなのはリネアだけだ。お前みたいに陰気で敵役みたいな男にリネアは合わない。主人公の最後は俺みたいな格好よくて明るくて性格の良い王子様と結婚するのが王道だと思わないか?」
言いたい放題だ。ヴィルフリートがフリッツは腹をたてるとかなり口が悪いと言っていたが本当だ。
「自分で王子様とか言っちゃうとか…痛いよ。でもフリッツ、私もライバルは最後まで君がいい。」
「…いつ来るんだ?」
「冬休み明けたら。」
「楽しみだな。昔みたいに賑やかになる。あとヴィルがいたら完璧だ。…あ、そういえばヴィルの妹が来るんだったな。」
「へえ?そんな話聞いてなかったな。」
「お前…今どこにいるんだ?」
「リネアの実家。ご挨拶に伺ったんだ。」
「本来なら俺がそうしていたのに、お前の父親に計画を邪魔された。」
「その件に関してはあの変人に感謝してる。」
「お前の事だからリネアの両親にお嬢さんと結婚させてください、とでも言ったんじゃないか?」
「…さすが。」
「で、リネアにドン引きされたんじゃないか?」
「…。」
「ははっ!ザマミロ!あの野良犬みたいなあいつが簡単に結婚したいとか言うわけないだろ?リネアのミッションが失敗して養子縁組が解消される事を願ってるぞ。」
「フリッツ…。君のセリフ適役っぼいよ。」
「ミハイル、俺もお前が一番のライバルだと思ってる。また一緒に学べるのも意外に嬉しいし。お前は何を専攻しているんだ?」
「医学と工学、あと色々。」
「なるほど。リネアも俺のゼミにいるからお前は工学部には来るな。」
「…フリッツ。君はやっぱり簡単には諦めないんだね。」
「当たり前だ。どうせお前も婚約できないんだ。一晩落ち込んだがシアナ共和国で誘拐された時に比べれば衝撃は小さい。ま、とりあえず新年に歓迎パーティーをやるから楽しみにしてろよ。」
「…クラウディアをエスコートするの?」
「…俺は主催者だから誰もしない。お前がしたらいい。」
「冗談きついよ…。」
「本気だ。」




