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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
265/350

ニコちゃんとの契約

僕はリスラ共和国の出発前、ニコちゃんに交渉をしてみる事にした。


「私を養子から外して欲しい。」


「断る。契約は契約だ。君もそれくらい分かっているはずだ。」


「じゃあ契約を止める為の契約をしてよ?私はもう、ニコちゃんに振り回されて生きていくのはいやだ。」


「ただの宰相の娘になって、そしてフリードリヒの元へ行きたい?」


「フリッツは関係ない。私が嫌なんだ。」




「契約…ね。」


「うん」


「じゃあ、ミハイルに僕の跡を継がせて欲しい。ミハイルをすぐに帰国させ、跡を継がせる事。それが条件だ。」


「ユーラはきっとそれを望んでないよ?彼は地位や権力に興味もないし、自由に生きていきたい人だから。」


「だから君に言ってるんだ。ミハイルを納得させたら、君がフリードリヒを選んでもミハイルを選んでくれても構わない。僕は国を発展させていく為にミハイルの協力が不可欠だと思っている。僕にとって一番大切なのは国だからね。」


「…一番ユーラに言いたくない話だな。」


「彼は一度決めたら考えを変えないからね。僕ももう彼に死なれては困るから、君になんとかして貰えたら助かるよ。君がどう交渉するか楽しみだな。」


「はー…。本当にこういう所がね。」



「リネア、君が僕の養子じゃなくなっても、スモーランドの貿易やフレ-デル王国のカジノの件は別だからね。それを無しにしたりはしないよ。ちゃんと利益を出すように。」


「分かった。じゃあエンゲル王国に乗せていってくれる?」


「え?いきなり行くの?」


「うん。どちらにしても冬休みを取得していたし、なるべく早く私も自分の方向性を決めたいから。」


「僕は今日中にリスラ共和国へ戻らなくてはいけないから、明日エンゲル王国行きの飛行機を手配しよう。君はミハイルをつれてリスラ共和国に来るように。」


「分かった。」


「だめだった場合はリスラ共和国に来て、冬休みの間、シッターをするように。」


「はいはい。」


「…ねえ、そんなに嫌な訳?僕の娘である事。」


「ニコちゃんには感謝もしてるんだよ。スモーランドを救ってもらったし、私にたくさんの経験をさせてくれて。だけど、私の人生を決めるのは私がいい。ニコちゃんにやらされたとか、そういうふうに思ってやりたくないんだ。マルクやレナートといたのは私が姉になったからじゃなくて、私がそうしたかったからなんだよ。だから、今後もニコちゃんから仕事がもらえたら、やってみたいし、義務でやるのはもう嫌なんだ。」


「…君らしいね。僕は君と離れたくないから、君が自分の婚約を条件にミハイルを回収してきてくれるのが望みだよ。」


「勝手だなあ。…私がスモーランドからリスラ共和国に来た時にそのまま受け入れておけば良かったのに。」


「だって息子が自殺未遂をおこすなをんて普通誰が思う?」


「…ユーラは思慮深いようで結構思い付きで行動しちゃいからね。」

「そうなんだ。エンゲル王国へ君を連れていった時も、シアナ共和国へ行ってしまった時も、いきなりだった。君の事になると冷静に考えられなくなるらしい。」


「…とりあえず話をしてくる。」


「うん、じゃあまた。」


「ニコちゃん。」


「何?」


「早く奥さんの変わり、見つけなよ。」


「…余計なお世話だよ。」


ニコちゃんは少し笑って僕の頭を撫でた。






その日の夜、僕はユーラに電話をして、明日エンゲル王国へ行く事、クラウディアの話、フリッツとの仮の婚約が解消された事も伝えた。

ただ、ニコちゃんの話しはまだしなかった。


「…分かった。空港まで迎えに行く。」


「…ありがとう。」


「リネア…早く会いたい。」


「私も…。」





ユーラとひととおり話をした後、ヴィッキーの部屋を訪ねて彼女とバーに出かけた。


「フリッツから聞いた。」


「…フリッツは?」


「二日酔いで寝てる。」

「…。そっか。」


「…リネアはこれからどうするの?」

「分からない。とりあえず、ニコちゃんとの契約を解除したいと思ってるんだ。」


「そう。あなたは自由になりたいのね。」

「うん。フリッツとの未来を選択できなかったのはそれにつきる…。私は恋愛には向いてないな。」


「そう?私は、そうは思わないわよ。」

「ヴィッキー?」


「多分…あなたは分かってる。でも傷つけたくなかったし、傷つきたくなかったの。」


「…。ヴィッキーにはかなわないな。」


「そりゃそうよ。何年か余分に生きてるし。」


ヴィッキーが僕を抱きしめた。


「リネア、人生は一度きりだし、あなたの人生はあなたのものよ。だから、誰かを傷つける事もあるけど、あなたはあなたの生き方をすべきだわ。」


「…。」


僕は涙が溢れてきた。


「一番好きで大切な人を選ばないって事もあるんだね。」


「…そうね。フリッツもリネアも同じね。…リネア、私は、あなたが大好きよ。これからも友人として、ずっと仲良くしていきましょ?」


「ヴィッキー、私もヴィッキーが好きだよ。ずっとお姉さんみたいに思ってた。」


「私もよ。本当の妹みたいよ。これからもね。」


「ありがとう。」



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