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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
シアナ共和国編
231/350

メイユイの策略

「気に入らない。」


リネアという女性がこっちにきてからメイユイ様の機嫌が悪い。


それもそのはず、エンゲル王国へ留学する前はイーチェン様とメイユイ様は恋人のようにいつも一緒にいたのに、せっかく帰ってきたはずのイーチェン様が、エンゲル王国から連れて帰ってきたリネアという女性に夢中でメイユイ様を蔑ろにしているのだから。


メイユイ様はイーチェン様の幼なじみで幼少の頃よりイーチェン様との将来を彼女の父親から望まれてきたし、本人もずっとそのつもりだった。

メイユイ様の家は裏社会の仕事を数多くしているが、表向きはイーチェン様のリー家同様、一般企業として事業を行っている。


私は幼少よりメイユイ様をずっと見てきたから彼女の辛い気持ちが痛いほど分かる。


「邪魔よね。消えてくれないかしら。」

…見た目は美少女だが発想が物騒だ。


「このままじゃお父様にも失望されてしまうわ。あの女、どこか山奥にでも捨ててきてくれる人いない?ほら、電話もインターネットも使わない昔ながらの生活をしている村が国境を越えた辺りにあったでしょ?ああいうところに捨ててきたら嫁の貰い手のない飢えた男たちにも可愛がってもらえると思うのよね。」


「…イーチェン様に知られたら大変な事になりますよ。」


「それを何とかするのがあなた達の仕事でしょう?まずは彼女の予定を調べて、一人になった隙を狙いなさい。それから意識を失くしたところで車で運ぶの。決してばれてはいけないわ。ちゃんとやりとげたら褒美をたくさんだすから頑張ってね!」


無邪気な顔をして物凄く恐ろしい事を言う。

さすが裏社会の血を引くものだ…。


拉致や監禁自体の仕事は私たちは慣れているが、相手がリー家の次期党首のお気に入りだ。もし我々が失敗したら生きては帰れないだろう。


気が重い…。






リネアのスケジュールを調べると、彼女は仕事を終えて帰宅するのが18時で、一人でバスに乗って帰る事が分かった。

私たちはその時間を狙う事にした。チャンスはバスを降りてイーチェン様の屋敷に向かう15分の道のりの間だ。事前に下調べをしてなるべく屋敷から離れた人気の少ない場所を選んだ。



バスを降りた彼女が歩いてくる。

こちらは5人。彼女には警備が一人ついているようだが一人なら楽勝だ。



まず警備の者を先に狙った。背後から襲い気絶させ、続いてリネアを気絶させて捕えた。騒がれると面倒だからすぐに睡眠薬を使用し、縛ってトラックの荷台にのせた。

護衛の者も同じようにして、山奥へ行く途中、川に捨てた。恐らくこちらはもう生きていない可能性もある。


私たちは彼女の睡眠薬がきれるギリギリまで車を運転し、メイユイ様の指定した山奥にリネアを降ろし、証拠写真をとって首都へ戻った。




こんなところへ連れてこられたら、シアナ人でも首都に戻るのは難しいだろう。彼らは車を使わないし、言語もシアナ語ではないから非常に苦労するだろう。

運が良くて農家で働けるか、最悪のたれ死にするかもしれない。薬づけにされ、夜の街に売られるよりはマシかもしれないが。




まだ成人もしていない少女をこんな目に合わせるのは気の毒だと同情するが、仕事だから仕方ない。メイユイ様に目を付けられたのが運の尽きだ。





メイユイ様のところへ戻ると彼女は大変機嫌が良かった。

「よくやったわね。イーチェン様の屋敷は今頃大騒ぎらしいわ。警察も動き出したみたい。これで邪魔者はいなくなったわ。」


これでイーチェン様はメイユイ様のところへ戻ってくるのだろうか?彼はそんな単純じゃないと思うのだが…。




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