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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
エンゲル王国編
208/350

マルクとレナート 2

僕たちは次の日から狩りをしたり湖で水遊びをしたりして過ごした。水遊びはまだ少し肌寒いけど気持ちよかった。


二人とも僕の言うことをよく聞いてくれて護衛の人とも仲良く遊んでくれた。

食事の用意も積極的に手作ってくれたし素直で優しい子どもたちだと分かった。二人は特に僕とアキムさんを気に入ったらしく常に僕たちが呼ばれて一緒に行動した。


「…また今日も早くに寝ちゃったね。」

「リネア様は不思議な人だ。今まで老若男女問わず数々の者が彼らの家庭教師になろうとしたが誰も受け入れて貰えなかった。彼らが数日でこんなに懐くなんて…。」


「まぁ野外に連れ出す人もいなかっただろうしね。」

「確かに…。我々も久しぶりにみんな楽しい時間をすごせましたよ。すっかりあなたの料理や人柄に惚れてしまった者が何人もいます。」


「いやいやっ。私はそんな大した事してないから。」

「いえ…。すごいと思います。」

…なんか誉められてしまった。子どもと遊んでただけで。


「アキムさん、明日には彼らの家に戻るつもりです。いきなり森に連れてきて3泊もしてしまったので。」

「みんな残念に思いますよ。」

「じゃあまた戻ったら遊びに来てください。私も7月中くらいまでいる予定なので。」

「ありがとうございます。」




帰りの車の中で二人が帰りたくなかったと悲しそうにしていた。

「また行けるから、ね?」

「だけどリネアはもういなくなっちゃうんだよね?」

「もっと遊びたかった。アキムも…。」


「私は7月中は遊べるから一緒に遊ぼうね?」

「本当に?」

「うん。その変わり午前は勉強もしようね?」

「分かったよ。じゃあリネアもリスラ語勉強しなよ?教えてあげるから…。」


「じゃあよろしくお願いします。」

「仕方ないな…。」



僕たちが帰宅するとユーラが迎えに来てくれた。

「ただいま!」

「…お帰り。」

ユーラが僕を抱き締めた。


二人が僕たちをじっと見つめる。


「…兄上さまとリネアは恋人なの?」

「…マルク、レナート久しぶりだね。リネアはね、君たちのお姉さんになったんだよ。」


「えっ?!家庭教師じゃなかったの?」

「違うよ、少し前にみんなのきょうだいになったんだ。」


「…姉上さまって事?」

「…リネアでいいから。今まで通り友達でいいから。」


「…マルク…リネアが姉上様だって。」

「…なんとなく無理なんだけど…。」

「だから友達でいいって。」



「リネア、夕食は?」

「今から、ユーラは?」

「私も今から。みんなで食べる?」

「じゃあみんなで食べようか。…どうした?」

マルクたちが私の後ろに隠れた。


「兄上様と話したことないから緊張する…。」

「…。」


「そうなんだ?でも、これからは話をできるからね。ね?ユーラ。」

「そうだね。話を今までしてこなかったから、これからは話をしようか。」

「アキムはどこ?アキムも一緒に食べたい。」

「アキム…?」

「あ、護衛の人。たくさん遊んでもらったんだ。」

「そうなんだ…。よかったね。」



僕たちは用意してもらった夕食を食べながらキャンプの話をユーラに話した。

食事の後彼らはお風呂に入るとまたリビングに戻ってきた。

「カードゲームしたい。兄上様も一緒に。」

レナートはユーラを気に入ったらしい。


「いいよ。やろうか。」

「じゃあ僕も!」

「よしっ。負けないよ!」


ユーラは妹がいたせいか意外にも小さな子どもと遊ぶのが上手だった。適度に勝ったり負けたりしながら飽きさせないよう遊んでくれた。

「そろそろ寝る時間だよ。」

「まだ遊びたい。」

「だーめ、明日もあるから寝るよ。」

「じゃあリネアもベッドに来てよ。」


「…仕方ないな。寝るまでだよ?」

「はーい。」


「…君はこの顔の子たちに好かれやすいみたいだね。」

「…みたい。ユーラはこれからどうする?」

「仕事が残ってるからまた部屋に戻るよ。また明日、夕食で会えたら会おう。」


「分かった。お休み。」

ユーラが僕の頬にキスをした。


「…兄上さまとリネアはやっぱり恋人なんだね?」

「…早くそうなりたいと思ってるんだよ。私が恋人になれば君たちもここでずっとリネアと一緒にいれるから協力してくれる?」


「分かった。協力する!」

「ありがとう、レナート。」


「兄上さま、協力って何するの?」

「良い質問だね。じゃあ、君たちがリネアの話をよく聞いて仲良くしてくれる事かな?」


「分かった。」

「勉強も頑張れる?」

「…努力する。」

「うん。」


ユーラが優しく二人の頭をなでた。

「おやすみ、レナート、マルク。」

「おやすみなさい。」




ベッドで横に寝ているとマルクが話しかけてきた。

「リネア…。起きてる?」

「起きてるよ。」


「僕たちさ…兄上さまはずっと父上みたいに怖い人だと思っていたんだ…。でも違ったんだね。」

「違うよ。君たちの二人のお兄さんも、お姉さんも、お父さんもみんな優しい人だよ。君たちは話をする機会がなかっただけなんだ。」


「…リネアは父上と話をしたことがあるの?」

「うん。かなり面白い人だよ。」

「…そうなんだ。リネア…ずっとここにいられないの?」

「…それは難しいかもしれない。」


マルクが僕にしがみついた。

「…行かないで。」

「…マルク…。」


どうしてこの子達の母親は子どもを置いて出かけっぱなしなんだろう?この子たちに一番必要なのは両親の愛情なのに。

一体どこで何をしているんだ…?


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