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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
エンゲル王国編
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歓迎会 1-1

「歓迎会?」

「ええ。クラスの数人とそんな話になって。あなた達、寮にも入ってないし、授業が終わるとすぐに帰っちゃうじゃない?だから誘ってみようって話になったの。」

マリーが朝登校してすぐ声をかけてくれた。


「嬉しい!行くよ!…セルはどうする?」

「リネアが行くなら。」


「で、どこへ?」

「そりゃもちろんクラブでしょ!」

「クラブ…。」

「リネア行ったことある?」

僕はセルを見た。

セルは無言で僕の手をつねった。余計な事は言わないように、ということらしい。

「…少し。」

「ロマノ君は大人しいしそういう所へ行かなさそうよね。」

「…」

僕は笑いそうになるとセルがさらに力をこめてつねった。





スクールが終わると着替えをしにアパートへ戻った。17時にスクール前に集合して、夜ご飯を寮で一緒に食べてから出かけるらしい。新しい知り合いが出来るのが楽しみになってきた。


セルが僕の部屋をノックする。

「はい」

僕は下着姿のままドアを開けた。


「ごめん…!」

セルがドアを閉めた。

「何?入っていいよ?」

僕が再びドアを開ける。


「リネア、君は恥じらいってものはないの?」

「君は弟みたいなものだし、私は元々男だから全く抵抗ないよ。令嬢の前なら恥ずかしいけど君は男だからね。」

「逆だよ普通…。」


「何着ていくか迷っていたんだ。一緒に選んで。」

僕は下着姿のままセルを部屋に入れた。


「これとこれ、どっちがいいと思う?」

一つはノースリーブのワンピース、もう一つは袖のある落ち着いたワンピース、どちらにしようか悩んでいた。


「…袖つき」

「地味じゃない?私もそろそろ大人の女の色気を演出してみようと思ってるんだけど。」

「…演出しなくていいから。だいたい君に色気なんか全くないし。」

「失礼だな!」

僕がセルに飛び乗った瞬間ユーラがドアを開けた。



「…ドアが開いていたから…。もしかして邪魔した?」

「…いや?」

「下着姿の君がセルゲイの上に馬乗りになっている理由は?」

「…お仕置き…?」


「セルゲイ…、駄目じゃないか。兄の目を盗んでそんな事をしているなんて。」

「兄上…。リネアはおかしい。兄上も考え直した方が…」

僕はセルの頬っぺたをつねる。

「いたた…。」

「お仕置きだ。」


「リネア…。セルゲイだけズルい。私もして欲しいな、そのお仕置き…。」

「ユーラ…?!」

「冗談だよ、早く服を着て。」

「ユーラ…びっくりさせないでよ。」

「…それはこっちのセリフ。」



結局ユーラにも袖つきのワンピースを勧められ、それに合わせたコートと靴を選んだ。

「じゃあ、行ってきます。」

僕がユーラの頬にいってきますのキスをしたら一瞬セルが驚いた顔をした気がした。


スクールまでユーラが馬車を用意してくれた。

「またバイクに乗りたいなー。楽しかった。」

「じゃあ用意しておくよ。」

「うん。」


「リネア…あのさ。」

「何?」

セルが顔を赤くする。


「さっきみたいなの、もうしちゃ駄目だよ。」

「さっきのって?」

「だから…下着姿で私に乗ったでしょ?」

「うん?」

「他の人だったらやばかったよ。」

「何が?」


「…」

セルが目を反らす。

「何?」

「私だって男なんだ。」

「知ってるよ?」

「…だから、さ、分かってよ…。君は一応女の子なんだから…。」

「よく分からないけどセル以外にはしないから。」

「私にも駄目だよ…。」





スクールにつくとマリーが寮のキッチンを案内してくれた。

広くて使いやすそうだ。

「今日は何を作るの?」

「ローストチキンにマッシュポテトとグレービーソースよ。」

「聞いただけでお腹が減ってきた。私も手伝うよ。」

「ありがとう、気持ちは嬉しいけど今日はあなた達が主役だからテーブルに行って?みんな話をしたがってるわ。」

「分かった。」


テーブルに行くとクラスメート3人が座っていた。

「こんにちは、僕たちの名前分かる?」

「えっと、マーガレットさん、ルークさん、レオンさん…かな?」

「当たり!」

「すごいわ!」

「…さんとかいらないから。僕たちも名前で読んでいい?」

「もちろん。」

…セルは?


「もちろんです。よろしくお願いします。」


「みなさんはエンゲル王国出身なんですか?」

「そうよ、このメンバーはプリスクールの頃から一緒なの。」

「3歳くらいからの付き合い。」

「すごい!」


「…君たちは?仲が良さそうだけど、こちらに来てから知り合ったの?」

「こっちに来る前です。フレーデル王国で出会って一緒にエンゲル王国に来たんです。」

「えっ?!じゃあ、二人は恋人同士なの?」

「違います。私の兄とリネアが特別な関係なんです。」

セルが僕の手をつねる。話を合わせておけと言うことらしい。


「セルゲイのお兄さんてあの超絶美形な方でしょ?!皇女様に気に入られた数少ない方って噂よ!あの方とリネアが特別な関係…?」

「ええ、詳しくは言えませんが。」


ビジネスパートナーとして雇われてここまで連れてこられた、とは確かに言えないよな。

「残念だったわね、ルーク。」

「ちょっと…。」

「何が?」

「リネアの事気になってたのよ、ルークは。」

「へ?私の事を…?」

「言わないでよ、マギー…。」

ルークが赤くなった。


セルが僕の首に腕をまわす。

「リネアは駄目ですよ、私のお気に入りなんだから。」

「じゃあ、セルゲイも…?」

「セル、ややこしくなるからやめて。」

また、男好きだと思われるのはごめんだ。



マリーの作ってくれた夕食はとても美味しかった。

グレービーソースの作り方を教えてもらったから今度作ってみることにした。

僕たちは、片付けをしてバスでクラブに向かった。




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