ナリーナの打ち明け話ーマーリエ視点ー
ーマーリエ視点ー
「ねえ、ナリーナ。
国に戻って何をするの?」
ナリーナと二人、マーナ自治区への道を急ぐ最中だが、ナリーナは頑なに目的を言わない。
だが、もう数刻でマーナだ。
ふー。
ため息混じりにナリーナが重い口を開く。
「我が国に伝わる、『妖精の杖』を取りに行くのよ。ただ、門外不出だから爺や達が許すかどうか、、。」
。。えー、まさかあの伝説の。。。
「そうよ。伝説の杖よ。」
「実在したの?」
驚きを隠せない。
まさか、『ドワーフが作り、精霊族が命を吹き込み、エルフが祝福を授けた』と言われるあの杖?があったなんて。。
てっきり、おとぎ話かと。。。
「ええ、実在するわ。ただ、触れられるはわたし(王族)のみ。しかも、使えるかは分かんないわ。」
ナリーナの暗い顔は、こんな秘密からきてたなんて。。。
でも、まだ何かありそうね。
「まだ、困って事あるの?」
ナリーナが少し躊躇って、口を開いた。
。。。
「ええ。実は、『妖精の杖』なんだけどヒビが入っていて。。まえの王族が壊したらして。。。」
。。。!!!
「えー!ヒビって。。。」
あり得ない。秘宝と言える宝を。。。
あり得ないーーー!
「私だってそう思うわよ。
だから、持って行くかを迷ってるの。
だけど、この間圭達と戻った時、凄く小さくだけど杖から音がした気がしたの。
小さく、チリン♪と。
それが、何だか圭を呼んでる気がして。
それで持って行く決心をした訳。。」
。。。
「なりません!それだけは、絶対に許しません!」
予想通りだった。
マーナの長老方全員が反対に回った。
「だけど、あの杖が圭を」
「「「ダメです」」」
はー、聞く気なし。
「じゃあ、杖に聞くわ。」
ナリーナの一言にシーンとなる。
え?もしかして、杖には本当に、妖精がいるのかしら?
ナリーナは、どこかへ向かう。
長老方は、ざわざわしているばかり。
「あの、どうして反対を?」
「 マーリエ様。あの杖にヒビがあるのは、ご存知ですか?」
「ええ。ナリーナに聞きました。
それと何か関係が?」
。。。。
しばらくの沈黙の後
「マーリエ様ですので、お話します。
杖のヒビを入れたのは、あの王です。
それからの王には、不幸の連続が。。。
ヒビの為に、ナリーナ様に何かあっては。。」
。。
なるほど。それはかなりの曰く付きね。
「杖には、本当に妖精がいるの?」
「いいえ。そのよう話、聞いたことがありません。ただ、姫には何か通じるものがあるみたいです。」
「戻ったわ。」
ナリーナの持ってきた杖からは、確かに凄いオーラが出てる。
ナリーナが杖を握りしめ
「杖よ。我の声に応えよ。」と告げた。
チリン♪チリン♪チリン♪
。。。
<我を精霊界に連れ行け>
凄く小さな声がした。
長老方は、完全に固まっている。
なぜか、ナリーナも固まっている。
「ナリーナ。もしかして、この杖の声。初めて聞いたの?」
「は、初めてよ。ちょっと、思い付きをしたまでで、まさか。。。」
はー。ナリーナも圭と同じかしら。
「長老方。これで了解されましたか?」
私の言葉でこの事は、最終決定となる。
帰り道、ナリーナが呟く。
「ねぇ。もしかしてあまり良くない物を持って行くのかしら。」
「我々は、精霊の言葉に従うのみよ。
ねぇ、ナリーナ。心配しても始まらないわ。
それに貴方には私がついてる。」
「そうね。。。うふふ。マーリエ。これからもよろしくね。」
柔らかく笑うとナリーナに、そっと肩の力を抜く。
ねぇ、ナリシア。。
貴方の娘とあちら側へ渡るわ。
大丈夫よ。私がついてるから。
。。。




