来訪者は?
「「『ネジ』とその世界の魅力」の小冊子は、いかがですかー!」
俺の声が辺りに響く。。
けど、だーれもこっちを気にしません!
今、いるのは「ザバズ」の鉄柵の門の前。
ドワーフのいる村「ザバズ」にやって来てもう、1週間。。。し、進展なんてなーーい!
はー。
色々やりました。
まずは、各方面に貰った書類。。
全然受け取らず、今に至る!
次は、「生クリーム」作戦。。まぁ、賄賂か?
はーい。受け取っても、なしのつぶて。。
えー、貰っといてそりゃないよ。。
最後は俺の名案作戦
その名も『ネジ』
全く相手にされず。。。今に至る。
で、取り敢えずビラ配り作戦に変更中。。、
あー、この作戦もダメだね。
疲労いっぱい(主に心にダメージ中)の俺たちは、ザバズの手前の村「デェルフェス」の宿屋に戻る。。、
無口な人の列が続く。。
その晩も、俺の部屋に集まって会議中。。
「いい案は、ないか?
流石にドワーフ。。どの作戦も微動だにせんな!
圭、お主どうじゃ?」
おー、俺?ダメダメ。
俺。。いま目一杯ネガティブ中だもん。。
はー、これきっと無理ゲーだよ。
。、
その時!
トントン。
扉を叩く音がした。
「誰じゃ?」
「こちらは、「アーナとその仲間たち」御一行様の部屋ではないですか? 」
「まずは名乗られよ。」
「お頭の一の子分。。ナゼルとロッソ警備副隊長です。」
俺は、急いでドアを開けた!
何か後ろでメルビスのため息が聞こえた気がするけど、それどころじゃない!
おーー!
間違いない!ちょっと日に焼けてカッコ良くなったナゼルと、厳ついおっさんだ。
「おわ、ナゼルじゃん!どしたの?
塩田村。。何かあったの?」
あれ?ナゼルまでため息攻撃か?
「お頭!お頭の手紙指令書でヤンバル様は不眠不休で頑張っておられたのに。。。」
え?ヤンバル??
うーんと。。。、あ、あれか!
「圭よ。お主ワシらにも内密でヤンバル殿に連絡しておったな。何を頼んでいるのやら。。。」
ヤバイ。俺の密造計画が。。。
「お頭の指令は、『日本酒』製造して、出来たら持ってきて。。って事でしてよね。
それで、俺一人じゃ危ないってこの、ロッソ殿が警護役を買って出てくれたんです。
まさか。。。忘れてたんじゃ。。」
「な、な、何言ってるんだよ、
麹の集大成なんだぜ!
ちゃんと『濾過』『無濾過』の両方作ってくれたかな?」
「もちろんです。ただ、『無濾過』の日本酒は、品質の安定が難しいって。」
「そりゃ、間違い無し!それで美味しい日本酒だよ。その雑味も味わう系だからね。
おー、そうだ!!
ドルタンド、ドワーフって無類の酒好きだったような。。、?」
忘れてたの。。誤魔化せた?
さて、ここまで、少しバカ面して聞いてた皆んながこっちを見た!
「圭よ。まずは『日本酒』の説明からじゃ!」
おー、?ちょっと怒りモードか?
な、なんでー、?
ドルタンドは、酒嫌いか?
。。はー、何か最近説明多いし。。
呆れ顔のヘルベルトとか、慣れたし。。
結局、皆んなでまずは試飲。
俺?もちろん、飲みます!
うちの母ちゃんは、正月だけ無礼講で飲め飲めって。まぁ、自分が飲みたいだけなんだけどさー!
う、うま!
ヤンバル。。天才か?
一度も飲んだ事ないのに。。。
ちょっと、アルコール強いけどね、
薄めなかったんだな、。多分。。
「圭よ。でかした!
これでドワーフ攻略は、間違い無しじゃ!
火酒と同じくらい、強いし。。
いや、これほど美味い酒は、あまり無い。
これは。。ワシも嬉しいのう。」
おー、赤ら顔でニヤつくドルタンド。。、
周りがみんな、酔っ払いみたいな。。
そー言えば、あんまり酒を飲んでるの見なかったから弱いのかな?
「いや、違うぞ。我々は自粛していただけだ。
旅とは、危険なもの。禁酒が定番、
いや、これは味見。、違うぞ、圭!」
おー、ちょっと焦るヘルベルト。
やっぱ、酔っ払いでよくね?
その晩は、メルビスとロッソ以外が酔い潰れるという珍しい光景が広がってた。
もちろん、圭も。。。
その晩の見張りは、ロッソが引き受けた。
「あれが噂の圭殿。。。
魔獣の二匹も噂通りの規格外。いや、全く別の何かだな、あれは。土産話を沢山持って帰れそうだ。」
酔い潰れた圭の横に、ピッタリと寄り添うピー子。とパオ。。。
酔い潰れた圭達一行に手を出す者は、愚か者と。。。




