パオ。。拾う。
キーナンの王宮へ行く前に、ちょっと寄り道予定。。
もちろん、『釣竿』の出来を見に行く。
道具屋さん、出来てるかな。。
「ブナンベルト。圭達がこちらに向かうとの連絡が来た。私も少し出てくる。」
言い終えるや否や、部屋を飛び出す。
「お待ち下さい。この書類の山!また、私に押し付けるつもりですか!」
ブナンベルトの声が聞こえた気がするが、幻聴だろう。そう、幻聴だ!
圭達は、今度は何をやらかすやら。
急がねば、間に合わない。
影の報告だけでは、もう物足りないからな。
道具屋さんの前に、何故か森の中。。
ベルの元気をつけようと、来てみたはず。。
何故、ベルと俺とピー子しかいないの?
いや、また迷子とかないから。
迷子ばっかりやるとか。。。ドルタンドの般若なんて…怖すぎる…
ピー子が、やたらとすごいスピード出すから。もう、追い掛けるのに大変で。
ピー子め。何なんだ?
「ピー。」
おや、また発見?あいつ、この頃天才だからな。
何だろう??
?。。。!
や、こりゃ見つけちゃダメパターン。
ベルも引いてるし。
。。。
ほら、相手も睨んでる!友好的な感じ無しじゃん。
「パオ〜ン。」
象もどきとか。。。なんで子象なの?
わー、擦り寄るなよ。
母象に見つかったら、や・ら・れ・るー!
「ピー。ピピー。」ふむ。大丈夫なの?
あれ、俺何となくピー子の言う事わかるなぁ。
「ピピピーー!」
仕方ない。拾い象するかぁ。
あり得ないけど。象拾うとか。。
あーー、ドルタンド怒るよな。。。
はい!やっぱり般若中。
「圭よ。メルビスがいかに苦労が多いか。
ベルまで連れて行方不明とはのう。呆れるヤツじゃ。しかも、魔獣バルセまで連れてきおって。
はー。まぁ、ベルが喜ぶところを見るとピー子と同じパターンだな。連れて行くか。
。。。
フーよ。お主、先触れに参れ。
ブナンベルトへの連絡を頼む。」
良かった。象もどき、連れて行けるぞー。
「ピー。」おーピー子も喜んでる。
「よ〜し。お前を飼うとなったら、お前に名前つけなきゃな!うーん。
『パオ』で決まり。パオ、よろしくな!」
ピー子とパオとベルは、もうめっちゃ遊んでるし。子供達は、天真爛漫でいいな。
俺、ドルタンドとメルビス達のため息なんて聞こえない。「反省してないな。」とか聞こえてないから。
ようやく、次の村へ向かうその時。何やら悲鳴が。
「きゃー。
バルセよ。バルセが出たわー。」
女の人が叫びながら、逃げていった。
「圭よ。村に寄るのはやめじゃ。
パオは、やはりまずい。逃げるぞ。」
結局、村には寄れずに野宿祭り。。
「落ち込むな。圭。
大丈夫じゃよ。何とかするでな。」
う〜。こういう時は、優しい言葉が身に染みる。。
俺達が野宿の為に薪を燃やしてると、何処からか苦しそうな笑い声がする。
「あり得ん。魔獣バルセとか。
また、拾ってるとか。。面白すぎてあり得ない。」
笑い声の方へ振り向くとヒューがいた。
めっちゃ腹を押さえて苦しがって笑ってる。
もー、そこまでウケる事ないだろ。
「ドルタンド殿。お久しぶりです。
これはまた、派手な拾い物しましたね。」
「ヒュー、お主またブナンベルトを撒いてきたの。王がふらふらしておって、良いのか?」
「あれは、優秀ですから。まあ、怒りっぽいのがたまにギスですがね。」
ドルタンドのため息。
おー、俺以外でもため息攻撃受ける人がいた。
「冗談は、さておいてムルトングへ向かうから、紹介状が必要なのでは?」
「そうなんじゃ。ヒュー、お前さんに頼もうと思っての。」
お、得意げな顔のヒュー。
「そう思って持参致しました。
ただ、これを渡すにはひとつ条件がございまして。簡単な事です。」
「そう言う事か。はー、まあ、良いだろう。」
何?アイコンタクトで終了なの?
何の条件?
「ははは。圭殿。そんな悪い頼みではないから、心配ないよ。」
ヒューの顔には、あまり情報がない。
仕方ない。まぁ、ドルタンドが分かってればいいか。
「圭。これで王宮へは行かなくて良くなった。まあ、パオを連れておるしこの辺りで待ち合わせ場所に向かうかの。」
。。。『釣竿』。。。
パオの為なら仕方ない。また行けばいいしなぁ。
せっかくだから、俺が見つけたさつま芋もどき(名前は、ベザリアっと言うらしい)を焚き火に入れて『焼き芋』をご馳走した。
すごく感動してて、ちょっと煩かったけど。
深夜遅く、影から一言。
「宰相閣下のお怒りが物凄いです。
宜しければ、圭殿に『焼き芋』をもらって宰相閣下へのお土産にされては。。。」
「そうしよう。この驚異の美味しさを味わえば、ヤツも怒れまい。」
。。。
(それは、微妙です。)影のひとり言。




