ヘルベルトの選択!
「食材探し協会 ヘルベルト様〜。
ご入場!!」
ため息が出そうになるのを、辛うじて堪えながらも、玉座の間を進む。
。。
こんな形で再び戻る事になるとは、夢にも思わない事だ。
だが、こだわる時期は終わったのだ。
前へ。
圭よ。
私も、前に進むとするよ。
「これは、これは。。
この玉座の間に相応しくない人物のご登場だ。
アリステ人の誇りとやらは、どうしたのだ?」
嘲笑が湧き上がる。
ここは、時の止まった場所だなと。
笑いが込み上げる。
「ぶ、無礼者!!
王の御前で笑うとは!!」
「それはそれは。
兄の前で、弟が笑ったとて何かオカシイ事があると?」
周りがざわめき出した。
「な、なんと!!
お前の様な半獣人が、この伝統の王家の一族とは、認めないぞ!!」
はー。
なんと、古い。。
もう、いきり立っていた頃の俺ではないのに。。
「ヘルベルト・ラステア。
よくぞ戻った。
お前の兄として嬉しく思うぞ。」
兄上。。
結局、私はここに戻るしかなかったのです。
例え、義母様に恨まれようとも。。
「お主ら、この玉座の間で武器を振るうか!」
振り返るとブースト侯爵派が、武器を持ってにじり寄って来た。
。。。
全く、世界の見えない者共め。
この世界の為に、他の世界人が戦っていると言うのに。
本気を出した。。
つい。。はーーー。
「命は大事しろ。
ロフェルト王。
世界は、もう動いてる。
。。
サラディーナの国は、動くべき時が来ました。
精霊界に新たな精霊王が誕生されます。
人族・エルフ・ドワーフ。当然精霊族すらも変わる事を迫られているのです。」
俯くロフェルト王の様子に、一同が静まり返る。
「これより、最後の命令を下す。
この先、ここにいるヘルベルトがこの国を導く役目を負うものなり。
異議は認められぬ。よいな!!」
言い放ち、誰とも目を合わさないまま。。。王は玉座を下りていった。
兄上。。
グッと手を握り締めた後、顔を上げて玉座に座る。
一番最初の命令は。。決まってる。。
「キーナンとムルトングに親書を送る。
内容は。。
『同盟を結びたい。然るべき時に三国の統一を図るべく話し合いを提案する!』
精霊王の誕生を、一丸となって祝うぞ。
よいな!」
サラディーナの最後の王として。。
圭よ。
これが俺の選んだ道だ。
本当のアリステ人の誇りに気がつけたのかもしれないな。。。




