止まり木で聞いたウワサ
カランカラン
心地よいドアベルの音と共に、客の視線が一気にこちらを向いてきた。
こっちみないで〜、ええい、フード被ったるわ!
****
おれぁ、冒険者の中でアニキと呼ばれているものだ。依頼終わりにこの酒場「止まり木」で、一杯引っ掛けるのが最近の生き甲斐だ。
そんな、俺だ。顔見知りなんていくらでもいるし、いろいろな情報が俺に回ってくる。どっかの貴族の汚い話から、でっちあげみたいな話まで、何から何までだ。
そして、最近聞いたウワサだが、どうやら、冒険者になる最初の試験で、いきなりAランクを叩き出した化け物がいるらしい。どうやらそいつは、白いパーカーを着ていて、見るもの全てを睨んでいるような、冷たい目をしている。髪の色や、服装、さらには得物まで白色だしな。『雪狼の剣士』なんて呼ばれているらしい。
まあ、そんな奴はいないと思うがな、がっはっはっは!
カランカラン
お、誰か来た…みたい…だ……
冷たい
振り返らなくてもわかる
雰囲気、視線、立ち方、色々冷たい。
直感的にわかった。
こいつが『雪狼の剣士』だ。と
****
私は、ウワサ好きの冒険者。みんなからは、コンラちゃんって呼ばれちょる
さあさあ、聞いてらっしゃい。最近、この街、バーシスに新しい冒険者が登録されたっちゅう話があんねんな。そいつは、まさに! 怪物 と例える以外何者でもないもんや。なんでかって?そら最初の冒険者試験でいきなりAランクスタートやからな?
でな?この話にゃ、ちいっとばかし信じられん話があんねん。それがな、ホーンラビットっているやろ?そいつが召喚された後、一瞬で壁に打ちつけられてぺっちゃんこ。原型なんてもんあらへん。そないなくらいに潰したんねんて。で、魔法かな思うやろ?でもちゃうねん。魔法陣が描かれてなかってんねん。全然別の方法であれを吹っ飛ばしてんねん。
そんな、冷酷さがあるし、色々と白いところがあるし剣みたいなもん引っさげちょるし、孤高の狼みたいな感じがするねん、そいつは『雪狼の剣士』な〜んて二つ名があんねん。
これが、『バーシスの雪狼の剣士』ちゅう、最近仕込んできたウワサやねん。
****
なんてことをコンラちゃんから聞いた。
ああ、僕は酒場「止まり木」の従業員であり、コンラちゃんのファンです。
最近は、コンラちゃんも色々と忙しかったらしく、新しいウワサのネタがなくって困ってたらしいが、急にこのウワサのことを話に来て…
ほんっっっっっっとに、推せる………
初めてあなたを知った時は、ただ「素敵な人だな」と思っただけだった。でも、知れば知るほどその魅力に惹かれていった。可愛い笑顔に癒やされるのはもちろんだけれど、それ以上に、一つひとつのことに真剣に向き合う姿や、努力を積み重ねる姿に心を動かされた。上手くいかない時も諦めずに前を向いて進む姿は本当にかっこよくて、見るたびに勇気をもらっている。あなたの言葉には不思議な力があって、落ち込んでいる時には元気をくれるし、何気ない一言でも励まされることがある。楽しそうに笑っている姿を見るとこちらまで嬉しくなるし、新しいことに挑戦している姿を見ると「自分も頑張ろう」と思える。だからあなたはただの憧れの存在ではなく、毎日を少し前向きにしてくれる大切な存在になった。もちろん、完璧だから好きなのではない。時には悩んだり迷ったりする姿も含めて、人としての魅力を感じている。だからこそ、どんな時でも応援したいと思うし、これから先もあなたらしくいてほしいと思う。あなたが積み重ねてきた努力も、届けてくれた笑顔も、たくさんの幸せも決して忘れない。これからも変わらず応援し続けるし、あなたを推していて本当に良かったと胸を張って言える。あなたは私にとって、かけがえのない最高の推しなんです………スウウウウウゥゥゥ……
あ、すみませんね、ちょっと自分の世界に入ってしまって。
で、昨日その話を聞いたんですよ。
そして今日。白い人が入店してきた。
O⭐︎W⭐︎A⭐︎T⭐︎A
その人のことを認識した時、なぜか、命の危機を感じた。
これがAランクの圧…
これが『雪狼の剣士』の冷たさ
****
あれ?意外とこっちみてない?
なんなら、冷や汗、脂汗流している。
なんか当たったか?
「あ、アニキ〜ご無沙汰してます〜」
フォスが知り合いらしき人に話しかけに行った。
アニキと呼ばれた人は、少しビクッと体を震わせ
「お、おおフォスか…久しぶりだな…で、……」
と、フォスに耳打ちをし始めた。
「…………………………………」
「え?全然そんなことないですよ〜」
アニキの目がこれでもか!っていうくらい見開かれていた。
「すみませ〜ん、注文いいですか〜?」
席についた私たちは、早速注文をした。
でも、注文をとりに来た人が、すっごいガッチガチで、なんでだろう?今日からここで働いているのかな?かんばれ
少しして、運ばれてきたご飯はすごく美味しかった。
飲み物はエールとかがあるらしいが、遠慮しておいた。それを飲んでいい時期じゃない気がしたからだ。
ご飯を食べながら
「あのヴェレナとかっていう人、信用していいと思う?」
フォスが聞いてきた。
「してもいいと思う」
理由は、完全に直感。
「直感で行ってない?」
『エドの直感に間違いはありません』
「そうなの?」
「まあ」
んで、こういう時だけしゃべんだよ?
「エドが、そういうならそうなんでしょう」
そう言って、ご飯に再び手をつけようとすると周りの客がザワザワし始めた。
なんだと思っていると、コツコツと足音をたて、こちらに向かってくる男が1人いた。
そして、私の前に立つと
「おい、お前この辺じゃ見ない顔だな?お前、名前なんて言うんだ?」
強気な男が現れた!
強気な男はこちらを見ている…
たたかう
はなす
▶︎むしする
にげる
強気な男
「おい!無視すんなよ?俺が誰だかわかって無視しているのか?」
強気な男は怒っている…
たたかう
はなす
▶︎むしする
にげる
強気な男
「いい度胸だ…俺は!バーシス最強の冒険者!マシュー様だ!覚えておけ!」
マシューは自分のことを自慢してきた。
▶︎ブン殴る(NEW)
はなす
むしする
にげる
エドは、マシューを殴った。
ドギャ ドサ…
マシューは、気を失った
あーうざかった。
あれ?周りの顔色が悪いな…
気のせいか
「エド、ちょっとやりすぎかも?」
こうして、私たちは、無事?に食事を終わらせ、宿に戻った。
その後、酒場では気絶したマシューが目を覚ました。
そして、こんなことを言っていたらしい。
「俺、あの人に惚れたかも。後、ナニか新しい扉が開いた…」
その後、エドたちがちょっとした騒動に巻き込まれたのは知る由もなかった。




