006_1年の出来事
毎日の勉強時間は日本の学生には及ばないが、1年かけて成長した。
指先から火を出せるようになった。
魔力の鍛錬としてはこの炎をなるべく大きく出せるよう、全力で魔力を使い切ることを毎日繰り返す。
ここまでで理解した魔法の理論について振り返る。
まず爆発を起こす理屈としては、魔力を100溜めることから始まる。
魔力の出力が毎秒10の術士ならば、発動に10秒かかるわけだ。
炎を大きくする鍛錬はこの出力を最適化し、発動までの時間を短縮させる成果に繋がる鍛錬だ。
しかし、ライターの魔法に無い要素が爆発には必要になる。
それば魔力の維持をする力、要するにコントロール力だ。
100の魔力を溜めるといっても、体内で行うわけではない。
指先や杖の先など体外で圧縮して溜める必要があるため、圧縮を行えるだけのコントロールが必要だ。
これは後で覚えればよいとロイ爺が言うので、今はライターの魔法を使って出力の鍛錬と、魔法の行使による魔力量の向上を狙っている。
加えて、ライトの魔法も覚えた。明るさの燃費としてはライトの方がよい。
夜にちょっとした明かりが必要な時、魔力が残り少なくても使えるから便利だ。
ロイ爺はライトを設置したまま寝たりできるが、俺はできない。
魔力のコントールすることで、自然に崩壊しない魔法の外郭を組めるそうだ。
冒険者の魔術師が覚える基本的な魔法らしい。
公務員として魔法の鍛錬をつけさせてもらっているが、冒険者ってのも少し興味がある。
日本で読んできたファンタジーモノの王道だからな。
命を懸けて活動するってのは勇気が出ないが、低いランクのクエストをこなす冒険者も多いらしい。
どっちかというと便利屋の気がするが、それでも面白そうだ。
魔力量が少し上がってきたので、魔導具を使える回数も増えてきた。
おかげで村の利便性もあがり、顔が知れてきた。
このまま村の一員として馴染んでいくのだろう。




