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双子と三つ子の五つ子な日々♪  作者: 紀之介
10.姫のご所望☆

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10.当日!その2

「お家まで、迎えに来て頂けたのは嬉しいんですけどぉ」


 小首を傾げる香夜さん。


「何で、駅での待ち合わせにしなかったんですか?」


 ふたりの後を歩く、那世さんが呟きました。


「それだと、僕達と合流するまでのの香夜っちを<休日のひとり制服>状態にするから駄目なんだって」


「…なるほど」


 香夜さんの頭が、紗世さんの肩に若干擦り寄ります。


「お気遣い、ありがとうございます☆」


----------


「紗世姉さまはぁ…」


 香夜さんは、擦り寄り姿勢を元に戻しました。


「そう言うの気にする派なんですね」


「─ 香夜さんは、気にしないんですか?」


「中学の制服だったら、そうかもですが、この制服は可愛いですし♪」


「── 無駄な気遣いでした??」


「そんな事ありません☆」


 より体を近づける香夜さんと佐世さんに、後ろを歩く那世さんが抗議の声を上げます。


「はい、そこのおふたりさん、イチャついて止まらない!」


----------


「香夜さん…」


 佐世さんは、左斜め後ろの視線を向けました。


「─ それ、私が背負いましょうか?」


 空いている左手で、香夜さんはリュックの肩紐を撫でます。


「大丈夫ですよぉ、これくらい。だって、入ってるのは亜夜姉さまの制服だけですし」


 香夜さんは、右隣斜め後ろを見ました。


「そもそも姉さま、もうリュックを背負ってるじゃないですかぁ」


「…あ。」


「流石にリュックの2つ背負いは、無理があると思いますよ??」


----------


「しかし…」


 佐世さんが、信号待ちで立ち止まります。


「亜夜さんも、デートとは」


 腕を組んでいる香夜さんも、シンクロで立ち止まりました。


 その視線は、遅れて左隣に立った那世さんの顔に移動します。


「『いつもなら、制服もありなんだけどねぇ』って、言ってました」


 那世さんの右手の人差し指は、自分の顔を指しました。


「今日は、何が違うの?」


 頷いたいた香夜さんは、那世さんの左側に移動します。


「彼氏さんのリクエストで買った服での、初デートだそうです」


 いそいと、那世さんの腕に自分の腕を絡める香夜さん。


 その様子を、佐世さんは目で追いました。


「何処か…似たような話を聞いた記憶があるんですが……」


 腕を組み終わった香夜さんが、那世さんの顔を見ます。


「─ そうなんですか?」


「今日の汰世っちのデートも、何かそんな感じ??」


「世間では、彼氏さんが彼女さんに服をリクエストして、その服をデートで着てもらうのが流行ってます???」


「まあ、サンプル数2だしぃ」


----------


「これでぇ」


 那世さんは、信号が変わった事に気が付きました。


「…亜夜っちと紗世っちの服が、同じだったら笑うよね」


 同じ様に気が付いた佐世さん。


 歩道の段差から横断歩道に、無意識に踏み出します。


「ですけど── そんな偶然、まずありえませんよ☆」

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