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双子と三つ子の五つ子な日々♪  作者: 紀之介
10.姫のご所望☆

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9.当日!その1

「紗世っちってさぁ──」


 当日の午後。


 歩道で右斜め前を制服姿で歩く姉に、同じ様に制服姿の汰世さんは話し掛けます。


「真茉ちゃんが絡むと、無敵だよね」


「…双子さんの件ですか?」


「うん。まさか、亜夜っちと香夜っちも巻き込むとは」


「そりゃ、姫のご所望ですし☆」


----------


─ ピンポーン ─


 佐世さんは、味菜家の呼び鈴を鳴らしました。


 その余韻が消えないタイミングで、ドアが開きます。


「紗世ねーさまぁ☆」


「香夜ちゃん」


 ハグされながら、佐世さんは尋ねました。


「…もしかして、玄関のドアの前で待っててくれたりした?」


「はい♪」


----------


「姉さま」


 味菜家の玄関先の道路。


 香夜さんが、自分の右腕を隣の人物に絡めます。


「わざわざ、迎えに来てもらって申し訳ありません」


 腕を絡められ終わった佐世さんは、一歩踏み出しました。


「私のワガママで、休日に制服を着て貰うんですから当然です!」


「何、言ってるんですかぁ」


 つられて歩き出した香夜さんの目が、佐世さんの横顔で止まります。


「今日って、真茉ちゃんさんへの<五つ子のお揃い制服披露会>なんですよね? それはつまり、姉さま自慢の真茉ちゃんさんに、わたくしがお目にかかれるって事ですよ?」


「…」


「だったら、無問題です♪」


「……」


「因みに、亜夜姉さまも同意見でした☆」


「………そう言って貰うと、助かります」


 まるで、イチャつくかの様に歩くふたり。


 <ふたりの世界>の結界を展開し始めた香夜さんと佐世さんに、那世さんは抗議の声を上げました。


「ちょっと おふたりさん? 僕をほっぽって、先に行かないでくれるかな??」

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