5.那世さんを説得。その2
「ある場所に──」
佐世さんは、両手を伸ばした形で前方の那世さんにもたれかかりました。
「同行して貰うだけです」
自分の左肩に載せられた顔を、横目で那世さんが見ます。
「…ある場所って、何処?」
「姫のところです」
「なんだぁ。真茉ちゃんのところかぁ」
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「でもぉ…」
自分の両手をあげる那世さん。
その手で、ちょうど自分の顔の左右の隣にある佐世さんの肘あたりをホールドしました。
「良いの?」
「何がですか?」
「僕が行くと、真茉ちゃんを独占できないじゃん。紗世っちが」
「─ 姫の希望を叶えるためには、致し方ありません」
「── 僕は一体、何をさせられるのかな?」
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「姫は」
紗世さんは、唇を尖らせました。
「私達3人揃っての…高校の制服姿の披露を所望なのです……」
「おお。そう言えば紗世っちが、真茉ちゃんにそう言う約束してた記憶があるかも」
「はい………最後の<中学の制服姿>を3人で見せに行った時に」
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「─ もしかして」
那世さんが、自分の両手を上下にゆっくりと動かしまします。
「── 真茉ちゃんに催促されたの?」
「姫から、お叱りの電話がありました」
肘をホールドされたままの紗世さんの両腕は、されるがままゆっくりと上下しました。
「早く見せてくれないと、次の機会は5ヶ月後になるって」
「で、『どうせなら三つ子さん3人が制服でお揃いなのも見たいです!』な おねだりされた訳ね」
「はい」
「まあ、僕も真茉ちゃんに会いたいから良いけど」
「じゃあ。今度の週末、お願いして良いですか?」
「り・よ・う・か・い」




