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この狂った街の全てに抗え  作者: 柑藍
荒々しいのが赤原学園
11/37

飛び交う噂

次の日、五十嵐涼が柴崎一華に勝ったという

噂が赤原学園だけでなく

他の学校の生徒にまで広まっていた


さらに噂はあることないことを含んでいく


一華に涼が喧嘩で勝ったらしい

負けた一華は結構な怪我をしていて

動けず、病院に運ばれててため

暫くは学校に来ないらしい


最終的にはこういうことになっていた


「涼様ってやっぱりすごいんだね

柴崎一華に勝つとか、もう無敵じゃん」


「涼様に歯向かうから

こんなことになるのよ」


涼のファンである女子生徒達は

この噂に舞い上がっていた


涼に言葉をかけて

少しでも自分の存在を知ってもらいたい彼女たちだったが

その日、一華は噂通り登校しないが

同じく、涼も学校に姿を見せなかった



夜、涼は高級車に乗り込み

五十嵐グループの経営するホテルへと向かっていた


暫くはそこで生活するつもりらしい

特に荷物は持っていっていないが

金さえあればその場でなんとでもなるのだ


学校に行かなくても

テストを受けなくても

優秀な成績で卒業できるように

根回しもしてある


そんな涼が

なぜホテルで生活をしようと思ったのか

その理由はただ1つだった


立派な屋敷にある

広々とした自分の部屋でくつろいでいた涼は

外が騒がしいことに気づいた


使用人を呼びつけ

どうしたのかと聞いてみると


「屋敷の中に入れろと

喚いている女がいるのです

門を壊して侵入してきそうな勢いです

その…」


使用人は途中で言葉を詰まらせた

何か言いにくいことがあるようだ


「何だ?」


「えっと…

そ、その女が着ている服が

どうやら赤原学園の制服のようでして…」


なるほど

すぐにわかった


屋敷の外で喚いている女というのは

柴崎一華であることを


「そいつ、俺に会いに来たんだよ

見つかったらやばいから

俺、暫くホテルに泊まっとくから

車出して」


そして涼はホテルへと向かう

さすがにここまでは追って来ないだろう

そもそも誰も自分の居場所にたどり着けないだろうと

思いながら




この日、赤原学園に衝撃が走った

衝撃を受けたのは

一華が大怪我をして

動けない、という噂を信じていた生徒達


「なぁ、柴崎が鳥羽工の男子10人を

病院送りにしたらしいぜ」


「は!?なんでだよ

柴崎動けないんじゃないのか?」


「俺もよくわかんねーよ」



赤原学園からはだいぶ離れた場所

殺風景なところにあるのが

鳥羽工業高校、通称鳥羽工


血の気の多い男子ばかりが集まるような高校で

この街で最も危ない学校だと言われていたが

赤原の狂った5人が有名になってからは

その地位も脅かされている


そんな学校の男子を

一華が病院送りにしたという噂は

混乱を生んだ


もう動けるようになったのか?


いや、まさか


じゃあ噂がデマなのか?


全て嘘なのか?

部分的には真実も混ざっているのか?


生徒達は真相を知りたかったが

本人が来ないためどうしようもなかった


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