53 50階層の毒袋・・・かな?
相方 「おっちゃん!どこ行ったぁ!!」
おっちゃん「何事!?」
相方 「投稿してないじゃないか!!」
おっちゃん 「え!?・・・うそ!?・・・」
「やってきました『ジャングルフィールド』♪」
「嬉しそうに!」
スパーン!
なぜにハリセン?
「そんなんじゃモテないぞ。」
「ゴメンて。」
だってこの階層くらいじゃないかな?
俺が活躍できるのって・・・
《 普段は女性陣に “先を越されて” ますもんねw》
コクウが煩い。
《 譲ってやってるんだよ! 俺の『空間魔法』みたいな “切り札” 持ってないから!》
《 はいはいww》
ニャロ~
ともあれ、潰れた貨物列車のような「ムカデさん」や、牙の生えた零戦みたいな「トンボさん」は女性陣が細断して、某プロレスラーの足みたいな『クロテカG君』は俺が対処するという奇妙な戦闘形態が出来上がっていた。
『スーパーデカG』が居ないだけマシか・・・
しかしながら・・・
「ないね~」
まる6日間。
あっちウロウロこっちチョロチョロと歩き回ったが・・・
宝箱が見つからない。
草葉の陰からキラリと光る物を見つけても『ミミック』だったり・・・
疲れたり就寝時は『シェルター』でしっかり休養をとってるから、疲労感が蓄積するようなことはないが、ちょっと飽きてきた。
「そうね。この階層にはないのかも・・・」
メイさんも同感のようだ。
「草木に紛れて見つけられないだけかもしれないな。」
そうかもね。
鬱蒼としすぎて、埋もれてる可能性も十分にある。
さすがに何日もこのフィールドに居ると、『G』の脅威に慣れてきたようだ。
初日は “蠢くGの影” に一喜一憂していた面々も、今ではサラリと切って落とす。
こうやって “大人” になっていくんだな~
「なに変な事考えてんのよ。」
メイさんが鋭いw
「別に・・・そろそろ切り上げて、下の階層を目指すのもアリかな~って・・・」
「51階層は “砂漠フィールド” か、あそこの宝探しも難儀しそうだな。」
メルさんに一票ww
「このペースだと、帰還石まで直線距離でも3日くらいでしょうか・・・如何なさいますか?」
「今回は諦めようか。一回戻って『お酒』の補充しておきたいし、ついでに『訓練』してみよう。」
「訓練?何やんの?」
「結界使った『空中歩行』の訓練だよ。やってみたくない?」
「ほう。面白そうだな。」
「シェルターだと少し狭いからね。“拡張” するのも手間だし・・・森の上部を移動する程度なら、今の皆なら落ちても大丈夫でしょ?」
「そうですね。手札を増やすのは『ミノタウロス』対策にもなるでしょう。」
俺は “密” な球形の結界をバラ撒いた。
単独で跳ぶときは “立方体” だがね。
結界とはいえ “角” を踏み抜くと痛いのサw
それにある程度は “密度” を上げておかないと、見え辛い。
「このくらいなら見えるかな?球形だから “足元” に気を付けて。先に行くよ。」
ひょいひょいと駆けあがって行く。
メイとスズネは流石の運動神経だ。
メルさんも付いてきているが・・・ちょっと “慣れ” が必要かな?
結界のてっぺんは『踊り場』のように平たくした。
『神器』のおかげか、それとも毎日使っているせいか、俺の結界術も随分上達したもんだ。
立方体や球形のみならず、板状、バネ型や円錐形などといった “変わり種” もすんなり出せるようになった。
先の戦闘で、襲い来る『キラービー』の集団を “プロペラ型の結界” で吹き飛ばしたのもいい思い出だ。
勢い余って『巣』ごと吹き飛ばしちゃったもんねw
しこたま怒られたけどww
だが「トムとジェ〇ー」のアニメみたいな “ビックリ箱” も作れそうだw
素敵なプレゼントに “51階層のボス(ミノさん)” ビックリするかなww
半日も『空中散歩』を続けていれば、たいがい慣れて来る。
羽を持つ『虫さん』たちが訓練相手になるからね。
いちいち降りて『魔石』拾うのが面倒だけどw
お?
『キラービー』の団体さん反応。
『巣』は無事だったか?
「西から『キラービー』約50! 一直線にコッチ来てるよ! 怒らせたかな?」
「あ~らら~」
「迎え撃つしかありませんね。」
「ボクは下りるよ。 安定した “足場” がないと、まだ不安だ。」
「了解。ノワール。サポートよろしく。」
地上に降り立ったメルさんが『風魔法』で足場を作る。
あんれ?
『巣』を吹き飛ばしたときは散々怒ってたのに、上級魔法の『タイフーン』で周囲を平らにしてらっしゃるw
《 何を言ってるんだ? “安定した足場” の確保は大事だろう?》
聞こえたかw
《 環境破壊がど~たら言ってた気が・・・》
《 男の子が細かいこと気にするなよ。モテないぞw》
・・・さいですか・・・
「メイとスズネは大丈夫?」
「問題ないよ。」
「大丈夫です。」
頼もし~ね~
「結界もう少しバラ撒くよ。お互いの魔法に巻き込まれないように気を付けて。」
《《《了解》》》
ほどよく距離を取り、待ち構える。
まあ、
見えなくなっても問題ないがね。
『指輪』があるしw
『来ましたよ。』
コクウの警告。
うまくバラけて攻撃してくるようだ。
俺は “初めて” 抜刀した。
正直に言おう。
ナニシテクレトンネン『ヘーパイストス様』ぁ・・・
いや、抜刀したは良いけどさ。
“切れ味” ハンパない・・・・
っていうか・・・刃が触れる前に “切れて” ません?
勢い余って、50メートル以上離れた『蜂さん』の羽まで “ぶった切って” しまってるんだが?
バランス崩して落ちてく『蜂さん』w
《 な!? ちょっと!危ないじゃないの!!》
メイさん激怒。
《 ごめん。加減が難しい。》
不可抗力なんだよ~
《 グレイ君の “有効射程距離” が伸びてるな。メイ。スズネ。もっと距離をとった方がいい・・・グレイ君も『結界』を広げたまえ。》
メルさんの冷静な指示・・・って、『並列思考』使ってません?
どうやら思った以上に女性陣の能力が上がっているようだ。
スズネさんも結界の上で踊ってるし・・・戦ってるんだよな・・・・
笑顔が眩しいんだがw
難なく全ての『蜂さん』を撃退したあと、『巣』の回収に向かう。
『ダンジョン産の蜂蜜とローヤルゼリー』は実家でも大好評だ。
シナモンと合わせて送っても問題なかろう。
全ては送らないけどね。
大事な “素材” だしw
《 ・・・もしかして、“50階層の宝” とはコレのことか?》
メルさんが『女王蜂さん』と “遊び” ながら念話を送ってくる。
余裕だねw
やっぱ意識的に『並列思考』使ってらっしゃるww
「あ~ね。だとしたら・・・文句はないかな?」
「いろんな料理に欠かせませんからね。」
しれっと “受け入れる” お二人さん。
キミタチもデキるのかな?
ともあれ女性陣の意見には賛成だ。
お肌もピッチピチになるしねw
「メルさんや『女王蜂』殺さないでね。また『巣』を作ってもらうから。」
「了解だ。」
手の中の刀をくるりと回転させる。
”みね打ち” か・・・それはそれで痛そうだ。
なんか・・・ごめんね。
・・・と、いうことで。
50階層の『ボス部屋』前。
集結する『虫さん』たちの “第一陣” を一通り討伐した後、俺は呆然と “ソレ” を眺めていた。
「・・・言い訳する気あるなら聞くわよ。」
「いえ・・・ございません・・・」
鑑定:宝箱
残念ながら『ミミック』ではないようだ。
前回は “脱出” 優先だったもんな。
気付かなんだよ。
まさか “ボス部屋の扉の脇に鎮座” してらっしゃるとは・・・
「見つかって良かったですね。」
スズネさんが天使だ。
「いいじゃないか。前回はボクたちも “逃げて” たしな。」
メルさんが聖女だ。
「仕方ないわね。」
メイさんが『ハリセン』をポーチに仕舞った。
ナニするつもりだったか、聞いていい?
「い、急ごうか。第二陣がもうすぐ来るよ。」
◆◆
「外交官はどうしてる?」
ベルトナラキウス・フォン・ヨーデル国王は素振りをしながら、ノルグナー・エイトラディス公爵に聞いた。
グレイが伝えたという『勇者のパン』
その “公開” されたレシピを元に『宮廷料理人』に朝食を作らせたが・・・
『宮廷鑑定士』の言う通り、“力” が漲るようだ。
これなら『対魔族』戦でも “一縷の望み” が持てるやもしれん・・・
そう思えるくらいには・・・
「そうですね・・・街の発展具合に驚いているようです。」
ノルグナー公爵が短く答えた。
どうせならと、今朝の朝食は公爵も交えて取ったのだが・・・
《 どうやらコヤツも ”力“ が有り余っとるようだなw》
いつもなら書類片手に忙しく立ち回っている時間だが、今だに木刀を手放さずに汗を掻いている。
「だろうな・・・そうでなくては困る・・・」
国王がニヤリと笑った。
少し前から『ノワール』という “神獣” から届けられる大量の『良質な魔石』。
短い文章の手紙も添えられていた。
『拝啓。国王陛下さま。
40階層から43階層の良質な魔石をご用意させていただきました。笑顔が増えることを願っております。アストラルの勇者。』
短い文章だ。
不敬とも言える。
だが、言いたいことは解る。
Aクラスの冒険者の採取到達地点が30階層。
そういう過酷な環境の中で、手紙を書き、身を守る “神獣” に荷物を持たせることがどれほど無謀な行為か。
少し考えただけでも、到底マネできることではない。
『宮廷鑑定士』によると、一個あたり金貨100枚は下らないという。
ソレが倉庫の半分近くを占領している。
幾つかある巨大な魔石は “上位と中位のサイクロプス” のようだ。
『国宝』とされる “魔石” には及ばないが、低く見積もっても国家予算の十分の一を占めるくらいの価値があるらしい。
「・・・挑戦状だな・・・」
全てを売り払い、インフラ整備に充てた。
外壁を補修し、道路と生活用水を整備し、スラム地区を縮小させた。
教会と共に “炊き出し” を増やし、動ける者には仕事を振ったのだ。
『アストラスの勇者』の名を出せば、教会も嫌とは言えない。
王都の貴族達も、援助せざるを得ない。
仕事が山のように増え、笑顔が溢れた。
「陛下の評判が “うなぎ上り” ですよ、」
汗を流す公爵の声が聞こえた。
「ふん! 小僧に上手く炊きつけられたからな。」
「良いことです。おかげで私の姪も胸を張ってと婚約できますよ、」
「俺の娘もな・・・二女も興味を持ち始めたようだ。」
「!!・・・ご冗談を・・・」
「分からんぞ。アイツも大概だからな。」
国王が楽し気に呟いた。
「なんてこった・・・」
いつしか素振りを止めた侯爵が、思わず天を仰いだ。
◆◆
「そういえばキミだったね~ ボスはw」
50階層のボスは『キングタランチュラ』だった。
元の世界のタランチュラと同様、『毒』と『糸』と『棘毛』が武器だが、アホみたいにデカいし、毒も強い。
床に穴が開いてるんだが・・・
エイリアンかよ!
「頑丈そうな『糸』ねぇ・・・欲しくないの?」
ごもっともな意見だがねw
「『棘毛』も『糸』も『毒』に塗れてるからね。床に穴開ける毒をポケットに入れておきたくないな。」
「履けるズボンがないかw それはそれで楽しそうだ。」
「問題ありません。」
なぜに俺が『キングタランチュラの糸』を手にする前提で話を進めているのかな?
かな??
も一つ、かな???
サラフィナ様?
何かおかしい事言いましたか??
さっきから『毒』を吐き続けてる『キングさん』が、結界で遮られて届かない。
床の “穴” が増えただけだ。
諦めて『棘毛』を飛ばしてきた。
器用だな!
俺が何かする前に、ノワールが『シャドーランス』で腹の柔らかい部分を貫いた。
『シャドーカッター』で細断し、魔石と『毒袋』を器用に切り離す。
「前回もこうしたのかい?」
「いや、普通に結界で押し潰しただけ。物理に弱かったからね。」
周りに体液と中身が飛び散って大変だったが・・・コッチのほうがスマートだな。
得意げに魔石と『毒袋』を差し出して下さるw
「ありがとう。」
今度から俺もマネしよう。
「毒袋ね・・・薬師ギルドが歓喜しそうね。」
「強い毒ほど良薬が出来るらしいからね。」
この世界ではそう謳われているが・・・どうだろうな。
「床に穴を開けるほどの毒でもかい? 興味あるな。」
メルさんの目が輝いてらっしゃるw
興味あるのかね?
「頼んでも見せてくれないだろうね。薬師ギルドの生命線だから。」
誰かに弟子入りすれば、何年間かコキ遣われた後に “傷薬” の一つくらいは教えてくれるかもしれない。
元の世界みたいに石油で作られた素材をぶっ込めば “無菌下で全自動で大量生産” され、尚且つ “安価で一定の効果を期待できる薬” とはワケが違う。
『傷薬』一つとっても師匠と弟子が作った薬では、その効果に天地の差が出る世界だ。
職人芸と言ってもいい。
故にギルドが出来た。
優秀な人材を保護するために。
貴重な知識と経験の漏洩を防ぐために。
こういうギルドは滅多な事では表舞台には出ないが、国に対する発言権は重いものがあるのが常だ。
「そうか・・・残念だ・・・。」
目に見えてしょげてらっしゃる。
「興味あるの?」
「元巫女だからな。教会にも薬の本が沢山あったし、引退したら薬師を目指してもいいかもと考えていたくらいにはな。」
「教えようか?」
「なに!?」
おっと!耳が上向いてらっしゃるww
「メルさんは僕等より長生きするからね。手札は多いほうがいいに決まってる。我流になるけど “神聖魔法” を応用した薬なら幾つか教えられるよ。」
「ぜひ頼む!!」
元気でけっこうww
51階層のボス倒したら、再度50階層かな?
それとももっと下にもジャングルあるかな?
かな??
かな???
おっちゃん「書いたぁ!!!温泉行くぞぉ!!!」
相方 「添削がまだです。待ってる間に次書いててくださいよ。」
おっちゃん「考え中・・・・エンプティ・・・」
相方 「おや?こんな所に角材が(にんまり)・・・」
おっちゃん「やめて!書くからヤメテ!!」
次回投稿 : 7月12日の予定・・・・生きてれば・・・・




