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第75話 人工知能工知能

短め


「敵、燃やす、さようなら。」


そう呟き、前方に耐えようがない焔風を放つ。それは敵だけではなく、その地面も全てをえぐった。……そしてその代償としてMPを。足りない分はHPで補った神代は─────





「な、何が起こったんだ………?」


肉弾戦を挑もうと前に踏み込んだとき、前方には敵どころか地面もなかった。焔を纏った誰かがいたことは分かるが、それが誰なのかは判別不可能だ。仕方がない。


「何はともあれ、最後の戦いが始───」


〈ねぇ蒼真。僕たちは蒼真が死んじゃうことが一番悲しいんだからね?自分が死んでもそれほど怖くないの。蒼真を失うことの方が怖いの!だから、だからさっきみたいに無茶なことはしないで!〉


「〈───気持ちだけ受け取っておくよ〉」


〈蒼真!僕たちはいつから───ペットになったの?〉


その言葉は戦い慣れしてない現代の子供にグサリと刺さった。それはもう、抜けないほどに。


〈今AIが作った知能……人工知能工知能とでも言うべきなのかな。それは、確かに僕の他にもついてるのもいる。けど、ついてないのがほとんどだよ。だから、僕が代表して言う。───蒼真!戦って!〉


「〈お喋り………よくいってくれるじゃねぇか!しゃぁ、こき使ってやるから覚悟しとけや!〉」


〈うん!〉




○神代舞花



「貢献──できたかなぁ。」


「十分なのだ。たとえそれが、水無月に伝わらなくても……」


「そうだね……」


すこし時間を置き、落ち着いた頃合いを見て多良見が話しかけた。心遣いもなにも考えない子では無い。しっかりしてはいるのだ。……なのだ口調以外は


「ね。だから、水無月……蒼真の最後の戦いを観るのだ。」


「……あいつ。死んだら、私が殺す。」


「ゲームの中だから普通に殺せることが怖いよ……」


2人は向かい合って微笑み、写る画面を見る。ここにあった緊迫感が消え、ただ仲間の勝利を願う2人の姿があるのみであった。



「蒼真!………遅れてごめん。」


「依奈か。今から最終決戦だよ。そこに間に合ってくれるだけで十分助かる」


「お願い……由比を待ってあげて、」


実は、途中で蒼真がピンチであることを察し由比を置いてダッシュで駆けたのだ。普段なら考えられない行動である。


「いいよ。どうせ、急ぐ戦いでもないんだから」


「……なんかピリピリしてる。大丈夫?」


「…………」


「……ごめん。こんな大戦争だから、何かあるのは……」


「いや、そういう訳じゃないんだが……俺のスライムのいった事が気になってしょうがなくてね……」


「……何を聞いたの?」


「話し半分に聞いてくれ。……俺のスライムの何匹かにAIが作った知能があるらしい」


「……それって、地味に人類の危機なんじゃ…?」


「俺もそう思う。だからこそ、このAR化には何か中二病をこじらせた科学者と物欲にまみれた権力者以外の意図……があると思うんだ。」


「……その意図って?」


「それが分からないから気になっているんだ。……」


会話が一段落したところを狙ったのだろうか。由比が到着し、焔で抉れ、ガラス状になり尖ってしまった地面をスライムでこえ守っているであろう城に向かう。














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