第13話 裏口建設物語-2
ーーー出来上がっていた裏口に絶句した。
(まるでどこが入り口か分からん、、、すごい)
そう、何も知らない者からしたらただの壁と見えるだろう。だがこのどこかにあるのだ!チクラム恐るべし
〈スゴいね、まるでどこが入り口か分からねぇわ〉
〈あ、ちょっと待ってもらいたいッス。スラスイ頼むッス〉
〈あいよ!〉
え?頼むってどう言うことだ?
その瞬間壁だと思っていた壁が水になったように開いた、、、ん?これって壁だよな。てか裏口じゃなくね、、、?
〈はい、入るッス。蒼真の部屋まで隠し通路作っといたッス!監視できるようにマジックミラー付きッス!〉
〈おぅ、それはすごくありがたいんだが、、、マジックミラーって?〉
〈神代さんの財布からくすねてきました!いつあんな金稼げるんすかね?〉
〈バーカーヤーローーーーーー!!!!!〉
〈な、なんでッスか?スラスイに頼んだんで絶対にバレないですから、、、やめて欲しいッス!骨組み蹴らないで欲しいッス!〉
どうしようもないバカに蹴りを加えていると、それほど待たないうちに、、、
「蒼真、だな。帰ってきたらどうしてやろうか。」
「やめてあげなよ、、、」
という、神代と博己の会話が聞こえた。スライムの場所に感覚を移して盗聴したのだ。ばれることはないだろうがばれたら終わるな。………………………………あ、悪用なんかしてないぞ?風呂に隠しておいたスライムなんて、、いないんだからな?ほ、ホントだぞ!
そんなことはさておき、、、どーしよ。
〈素直に謝るのが一番ッス!〉
〈お金のことは謝らないよ?〉
〈とてつもなく困るッス!〉
少しイラット来たので、少し
〈俺悪くないッス!〉
とバカにして、返しといた。
ーーー俺が入るのは普通の玄関だ。
俺は恐る恐るドアを開けた。たぶん大丈夫だ、それほど怒ってないに違いない。そう思いたいが、あの盗聴を聞いてしまったからなー、、、怖い。まぁ、神代リビングだったし部屋で落ち着こう。あれ?これ裏口から入っても変わらなく…………
「やぁやぁ蒼真くん随分震えているではないか!」
目の前にいた!変わる!めちゃ変わる!裏口から帰っといた方が良かった!
「マジサーセン!」
「まず、お風呂の件は置いとこう。てめぇ、課金した金どこにやった!」
あ、なるほど。どうやって金増やしてんのかなと思ってたら課金したのか。なるほど納得、、、してる場合ではないよなー
「…………俺のスライムが勝手にやりました。」
でも、運営も運営だよな。課金させといてそれをゲーム内のスライムに取らすんだもの、苦情もんだわ
「何に使ったの?」
マジックミラーに使ったとは口が裂けても言えない。で、でも、、、
「ス、ス、ス、スライム用飲食料品に使いました。」
「で本当は?」
咄嗟の言い訳も功を成さず、八方塞がりだ。
うん、完全に心読まれてるわ。でもどうすれば?
「どうせ、下らないことに使ったんでしょ。早く言え」
「神代かわいいー!大好きー!」
まぁ、無理だと思う。出来る限りの考えを振り絞ったが、今から怒声が、、、
「ッッッッッ!」
来なかった。それどころか照れてね?これ行けるぞ!
「美人だし、スタイルも良いし!女子の鑑の外見だよね!」
「ッッッッッッッッッッ!そ、そんな、言葉で騙されないよ!」
「いやー、付き合えるなら付き合いたいよ!モデルみたいだよ」
「ッッッッッ!ッッッッッ!ッッッッッ!………バカッ!」
…………………ちょろい。あまりにもちょろすぎる。助かるわ
「さてと、、、どーしよ。クエストにでも行くか!」
そう思い博己を誘うと、
「神代は大丈夫なのか?すげぇ怒ってたけど」
実はどうやったら仲直り出来るか相談していたのだが、蒼真にはこの返答をしろと言われたのだ。が、知っての通り照れて引きこもっちゃったのだ
「大丈夫、、、だと思うよ?なんか照れてたけど」
「照れてる?ま、まぁいいや。なんで照れてるんだ?」
「まぁいいや。じゃないじゃん、、、言わせんなよ。大体分かるだろう?」
「なに、付き合ってでも言ったのか?」
「遠くないよ」
博己が凄い驚きの表情を浮かべているが、仲直り(仮)が出来たのを信じられないのだろう。俺も内心すげぇ驚いてる信じられない。
本当はカップルが成立したと思っているのだが、、、神代はああ見えて乙女なのだ。全く見えないが、
そんなこととは露知らず、
「多良見ーー!」
と呼ぶ友達に対して驚愕の表情を変えない。それしか出来ないからだがな
神代は1人お留守番だが、俺らはクエストを受けることにした。だが、梶田が受けたクエストは、、、
《月光之煌花》採集。だ、
バカなの?そう口からでかかった言葉を押し止める。でもね?夜にしか咲かない花を朝の9時に受けようとしてるのだ。
「・・・バカなの?」
あら、声に出てしまった。梶田がすげぇ睨みと疑問の目で見てくるのだが、、、
「今採集出来ないもの採集するなよ、てか簡単な採集の依頼なんて出ねぇから裏があると思えよ」
わざわざ金を出してまで採集させようとは思えねぇわな
俺が目を止めた任務は、これだ
《一戸建て建築:報酬10万円》
そう、俺のスライムは建築だけは神ってる。今日は建築させておこう。俺はなんもしねぇよ?




