第12話 裏口建設物語-1
・・・さぁどうしよう。
なにを思ってるかって?逃げてきたんだよ、あの家 (仮)から、、、つまり帰ると殺される。
「そーうまー!!!」
離れていても怒声が聞こえる、恐ろしやー恐ろしやー
「ってはやっ!」
「マテヤゴラァ!」
風呂に入ったはずの神代が、いつの間にか目視できる範囲にいた。ステータスの差でどう頑張っても逃げられないので、、、
〈いでよスライム!〉
〈〈〈はい!〉〉〉
〈スカイア!俺をのせて滑空!スラペト!ここら辺の土をねばねばにして!そしてスランド!溶液砲!〉
〈しょうがないわね、、、〉
〈へーい〉
〈かしこまりました。〉
三者三様の返事を聞き面白い!と思ったが神代がもう石を投げたら届くくらいの距離にいたから考える暇もなく、スカイア製の滑空機に乗って飛び立った。
注)スラペトは仕事終わったらしい。家作りサボってるわけではないそうだ、(自称)
神代はねばねばの土&溶液で穢れた。
(うぉっ。やっちまった、、)
「み、な、づ、き、そ、う、ま、く、ん?」
「はい。どんなご用件で?」
「死刑。」
そう言うと神代は急に静かになった。空を飛ぶスキルでも考えてるのだろう。
「この高さは無理だって、また穢れるぜ?」
「風呂にはいれば大丈夫!スキル、《剣創成》!」
魔力によって作られた剣は寸分狂わず、俺の胸元に伸びてきた。殺す気だわ、あいつ殺す気だわ。
でもまさか、飛ぶとか投げるとかじゃなく剣を創成してくるとは、、
「危ねっ!死んだらどうするだよ、パーティー消滅すんぞ?」
「スキル屈折光、《剣創成》」
今度は避けきれずに腕に怪我を負った。まぁ空中で避けるのも無理ゲーなこと限りないが
それより、こいつ、、、スキルの使い方が上手い。光魔法の正四面体のガラスを作る魔法。いわゆるプリズムだ。それを作り出す鏡柱のスキルバージョンが神代が使っているのだが魔法をスキルにしてしまったのだ。
さっきのは俺を回り込むような剣を作りながら俺から見える光の反射を消して存在を認識させてもらえなかった、しかも後ろから刺されたし。まぁ心臓じゃないのはスカイアが着々と落ちてきてるだけ、なのだが
「うっ、、、痛って!」
「なら謝る?」
「わ、わ、わ、わ、」
「わ?」
俺は深呼吸を一度した、謝るだけなのに何故か緊張する。
「わ、わ、わる、わ、わ、」
「ほぼ変わってねぇし!」
神代は律儀にもツッコんでくれたが眼は怖いまんまだ、、、俺は決心した。
「悪かったです!許してください!」
「うん、ならお風呂にお湯を入れて、スライムにトイレもう一個作ってもらって。そしてクーラーも欲しいんだけど。スライムなら出来るでしょ?それと食料取ってきて、よろしく!あ、金も稼いどくんだよ?」
「うん、さよなら」
俺は逃げた。
いや、誰だって逃げるだろ、、、まだトイレが欲しいのは分かる。ゲームなのに設定が良くできている、というよりゲームのように作られた部屋で皆がやるからトイレの設置位置が今できたようにみえるだけなのだが、、、つまりゴーグルを外せばね?
でもまぁ気分も大事だしそれはいいとしよう、問題はクーラー、食料、金。だ、、、クーラーなんてスライムいたってどうしようもないだろ。
食料は猪位しか見ていないし、その猪すら中々見つからない始末だ、更に金なんか稼げるわけがない。パーティーの任務受けられないんだから
「でも、どうすれば、、、」
俺は妙案を思い付いた、
〈スラペト、早く戻って裏口を作ってもらって!〉
〈へーい。〉
チクラムに連絡をとってもいいのだが、スラペトがサボってないか心配だしね。
〈皆、裏から帰るよ〉
そう、ばれずに帰ろうと思ったのだ。いや家族かよ!とのツッコミはご遠慮いただきます。




