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幽霊学園  作者: 久遠 零


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 体育祭当日、天気は雲一つない晴れ。


「んー! いい天気だね」


 カレンは伸びをしながら、言う。隣で支音(しおん)は太陽の光を手で遮りながら、答える。


「本当にね。体育祭日和だね」


 体育祭が始まり、それぞれのクラスで校庭に並ぶ。ながったるい開会式の中で選手宣誓が行われる。各クラスの代表者が前に出て、右手を挙げて宣誓をする。


「我々選手一同は、正々堂々戦い抜くことを誓います!」


 この言葉は代表者10名が声を揃えて言った。その声は寸分も乱れずに校庭に響き渡る。支音のクラスの代表の律(りつ)と真太郎(しんたろう)は真剣な表情で前に出ている。

 体育祭ではそれぞれ個人種目をやることになっている。まずは、二人三脚から始まる。


「支音。うちの未練はいつになったら解決する気なの?」


 雛(ひな)がはちまきを巻きながら、支音に言う。


「あ、忘れてた」

「だと思った」

「うちと麻耶(まや)でこの種目で1位を取ったら、次こそうちの未練を手伝ってもらうから」


 びしっと支音に指を突き付ける。


「うん。頑張ってね!」


 支音は両手をぐっと握って、2人を見送る。

 二人三脚がスタートする。雛と麻耶は走り出た。2人は息ぴったりで寸分も乱れず足を前に出す。そのまま、他クラスとどんどん距離を離し、一位でゴールした。


「凄い!」


 支音が歓喜の声をあげると、雛が支音に向かって言った。


「約束したからね」

「は、はい」


 圧倒的な物言いにただただ頷く。


「そんな顔をしないで、次は支音の番でしょ。早く行きな」


 雛に背中を押される。次の競技は玉入れだ。校庭に支音、カレン、苺花(いちか)、律が集まる。律は今までにないくらい真剣な表情をしている。支音は律の肩を叩く。


「頑張ろうね」


 カレンと苺花も互いに声を掛け合う。それを見て、律も表情を緩める。


「頑張ろう。いや、楽しもう」


 合図とともに玉入れが開始する。たくさん練習した日々を思い出しながら、玉を投げ入れていく。一番初めに練習した頃に比べて、投げた玉がどんどんかごに入っていく。しかし、それは他のクラスも同じだ。終了の合図が鳴るまで無我夢中で投げ続ける。そして、終了の音が鳴る。かごから一個ずつ玉を取り出し数える。次々とかごの玉が無くなるクラスが出てくる。そして、最後まで数を数えられたのは支音のクラスだった。


「やった!!」


 カレンがいの一番に歓声を上げる。苺花と支音も手を叩いて喜ぶ。そんな中で律が喋り出す。


「みんな、ありがとう。みんなのおかげだよ」


 涙ぐむ律に向かって、支音は呆れたように言う。

 

「何言ってるの? 律くん。これは律くんが始めた練習のおかげでしょ!」

「ありがとう」


 その後も様々な種目を終え、体育祭は無事に終了した。優勝したチームとして支音のクラスが選ばれた。しかし、どのクラスも達成感に満ちており、笑顔で包まれて閉会式を迎えた。

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