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様々な場所を巡って、大体のことを調べることが出来た。
「復讐はとっくに済んでたんだ」
優は呟くように言う。優の殺しに関わった人物は程度の違いはあれど、みんな罰されていた。それは優の父親によるものだともわかった。
「これ以上、私が何かをするのは、お父さんにも失礼になるし……私の未練って何だったのかな」
支音は何も答えられなかった。罰は下ったと言う結果を見ても、優の心に変化があったようには感じられなかった。
「私はなんの罰も受けてないけど」
迷いながらも、支音は考えていたことを口にした。罰を受けたのは優を殺した罪のみ、いじめに関しては、支音も含めて、誰も罰されていない。
「居なかったんでしょ。あの場に」
優には言っていなかったはずだが、なぜか知っていた。
「さっきの話。ちょっとは聞こえてた。知ってたはずだよね。自分が関わっていなかった事なんて。なんでもっと早くに言わなかったの!」
その声は怒ったようだった。当然の事だ。優はずっといじめをした人に復讐をしたかった訳ではない。生命を奪うと言う最悪の手段を使ったことに怒っていた。優の基準で言うと、支音は対象外だ。
「もし、私が忘れてるだけならって、怖くて」
「それなら、なんの罰も受けてないなんて、言う必要ない」
正論の言葉に言い訳すらできなくなる。
「勝手に過去を罪として、他人に罰させないで」
ついに、心の内まで理解されてしまった。
「ごめん」
その言葉しか、口にできない。
優はそれに応えることなく。2人で学校までの道のりを歩く。
途中で支音は歩みを止めた。優もそれに気がつき止まって、振り返った。人も車も鳥たちの鳴き声すら聞こえない。静かな道にたった2人だけ立っている。
「突然止まらないで」
優の言葉にも答えず、支音はどこか一点を見つめ続けている。自分にはもう何もできないと感じたのか、優は何も言わずに、背を向けて歩き出した。
支音はようやく一歩踏み出し、優を呼び止める。
「なに? さっきから」
支音は大きく息を吸って、それを飲み込んだ。両手に小さく握り拳をつくる。
「お願い、してもいいかな?」
「さあね」
「私の話を聞いてほしい」
「だから、知らないって。私は支援者でもない」
「でも、あなただから話せる」
「そう」
そっけない返事に、支音は顔を下に向ける。
「はぁ、だから、話せば勝手に話せばいい。隣りを歩いてたら聞こえない距離じゃないでしょ」
その言葉に支音は顔を上げた。
「ありがとう」
支音はゆっくりと前に歩き出す。優は支音が隣に来たのと同時に歩き出した。
「じゃあ、話すね」




