マモルの成長物語 後編
そして、解雇がかかった運命の日が来た。
「集合時間もうとっくに過ぎてるんだけど全然こないな…」
そんなことをぼやいていると
「よっ 朝からそんなこと言ってないで気楽に行こうぜ!」
彼女はリン=クルス。役職は戦士。僕の幼馴染兼パーティメンバーの1人だ。普段はこんな感じでフレンドリーである。
「いやーごめんなさい!タバコ吸ってたら遅れちゃいました〜。(*´∀`*)」
このヤニカスはエリック=キース。役職はヒーラー。タバコと酒がないと生きていけないやつだが、ヒーラーとしての実力はピカイチである。このパーティもこいつがいないと成り立たない。
「今日は前言った通り、前人未到のダンジョンに行くぞ!」
「「はーい」」
「な〜んかやる気がないんだよな〜うちのメンバー」
「それにしてもカツくん。鎧結構見た目変わったね」
「あっ気づいた!?これはねー」
「鎧が変わったからって何だ。結局こいつがビビリなことに変わりはねぇよ」
そんなことを言われ、言い返すことができずに、変な空気のままダンジョンに向かった。
「このダンジョンは情報が少ないから慎重に行くぞ」
「「了解」」
「とりあえずカツ、お前はスキル使ってモンスター誘き寄せろ。」
「了解!行ってくる!」
そう。これが僕に出来るタンクとして唯一の仕事である。
僕のサブスキル『強制敵視』を使い、モンスターを誘き寄せて、そこをリンたちが倒すっていう作戦だ。
これは僕が目を瞑ってもできるから逃げる必要もない!
そうしてスキルを使い、序盤の敵を倒し、ダンジョンの中に入っていった。その後は敵がほとんどいないのですぐに次の階へ向かった。
そしてまた先ほどの繰り返しである。このスキルはボスには効かないので安全に進める。そう思っていた。
「っ!下がれ!!」
急にリンが大きい声を出したので目を開けるとそこにはキメラという、ヘビ、ヤギ、ライオンが合わさった見た目をした魔獣がいた。そしてそこにキメラがあることに驚いてしまい、逃げるのが遅れてしまった。
あぁ。俺、死んだ。
ガキィィィン!
そんなことを思っていると信じられない光景を見た。キメラの爪が折れていた。そのことにびっくりしてキメラは逃げていった。
「おい!大丈夫か!?」
「うん…何ともないよ」
「よかった〜。一応回復魔法かけとくね。」
「ありがとう」
「その…悪かった。助けられなくて」
「別に気にしてないよ」
「にしてもその鎧すごいね!キメラの爪が折れちゃうなんて!」
「ね!これエンジっていう鍛治師とスライムっぽい魔物が強化してくれたんだ!」
「それって最近噂の鍛治師か!?」
「多分そうだと思うよ!にしてもあんな攻撃にも耐えられるとは思ってもいなかったよ笑」
そんな話をした後、数日かけてダンジョンを進んでいき、遂にダンジョンボスの部屋に辿り着いた。
「ここまで来たんだ!私たちは強い!最強のパーティだ!絶対勝つぞ!」
「「おう!」」
私の名前はリン。今ダンジョンのボスに入った瞬間、私の頭には敗北の2文字がよぎった。そこにいたのは、ナイトメアキングだった。ー
説明しよう‼︎ナイトキングは骨型の魔物であり、普通はゴースト状態、つまり物理攻撃が効かないのである!物理攻撃を通すためには光魔法か闇魔法というゴースト系統への特攻魔法を使わないと攻撃が効かないため、対策をしていないと苦戦を強いられる敵である!
つまりリンが敗北がよぎったのは何も対策していないという痛恨のミスからである!
クソッ!エリックは回復以外の光魔法が使えないから本当になす術がない!
「ここは一旦引くぞ!」
「いやダメだ!ドアが開かない!」
やばいそうこうしているうちにそろそろ攻撃がくる!
「僕に任せて!」
「待て!それは『黒影刃』!物理系じゃないからお前じゃ受けきれない‼︎」
しかしそんな制止も効かず、カツは私の代わりに攻撃を受けてしまった。
あぁ、私が不甲斐ないばかりにメンバー、いや1人の親友を失ってしまった。
「ごめん、私が悪かった!酷い態度をとってごめん!幼馴染だからってきつい態度をとってごめん!」
「あのー僕生きてます。勝手に殺さないで…」
「「何で生きてるの?」」
「この胸にある魔石が吸収してくれるんだよ」
「そういうこと早く言え!惨めな姿見せちゃったじゃねえかよ!」
「だって言おうとしたら「鎧が変わったからなんだ〜」って遮っちゃたじゃん」
「それは私が悪い」
「あのーそれよりこれボス戦だからね!?俺とナイトメアキングと読者置いてけぼりだからね!?」
「急なメタ発言!」
「あとカツが吸収した魔法ってそのまま打てるの?」
「うん」
「ならその魔法当てれば物理攻撃が通るんじゃない?」
「それだ!よし!その案でいこう!カツ!頼んだ!」
「了解!『黒影刃《ダークエッジ
無事攻撃があたり、透けていた体が実体化した。
「『身体強化魔法』!あとは頼んだよ!リン!」
「任せろ!『大地斬』!」
そんな聞くからにヤバそうな技をモロにくらったナイトメアキングは真っ二つになり跡形もなく消えたのであった。
そして出口から地上に戻り、調査結果などを報告した。
「「「疲れたー‼︎」」」
「にしてもカツくん、今回の冒険で色々変わったね」
「そう?」
「今まで泣きべそかいてたやつが今回で私を庇うくらい成長したんだぞ?」
「それじゃあ解雇の話も!?」
「なしだよ。そもそも本気で解雇すると思ってたのか?」
「えっ違うの?」
「あれはカツ君がずっと受け身だったから解雇って言ったら言い返すと思ってやったことなんだよ。あの人、ツンデ…」
「はいそこまで!お前何目キラキラしてんだよ!」
「何でもないよ」
いつのまにか頬が緩んでしまっていたようだ。
第6話ご視聴ありがとうございます!
投稿遅れてすみません!次回は土曜日までに絶対出します!
小説初心者なので温かい目で見てくれると嬉しいです!




