取引
「よければ君の作った武器で少し話をしたくてね。よければうちの聖騎士団のみに君の武器を仕入れさせてくれないか?」
「…は?」
「いきなりすまないね。順を追って話そうか。
まず質問なんだが、とある魔術師に魔銃という武器を渡したのは君かね?」
「実物がないからなんとも言えないっすけど多分そうっすね」
「実はその魔銃の宣伝効果が思ったより強かったらしくてね。そこから君の店にちょくちょく人が来るようになったと思う。そこで君が作った武器の数々が強さの均衡を崩してしまってね。別に強くない冒険者が自分が強くなったと勘違いして、高難易度のダンジョンに行って重傷を負ってしまうケースが最近多いんだよ。」
「こいつの武器が?wそんなわけねぇだろw」
「ライムは一旦黙ってて」
「…チッ」
「それで、それがお前らにのみ俺が作った武器を仕入れさせるのとはなんの関係があるんだ?」
「君が作った武器のせいで『もう聖騎士団を頼るよりもエンジの店見つけて武器作ってもらった方がいいんじゃね?』という流れになってしまってな。その汚名返上として君が作った武器で聖騎士団の信頼を取り戻したいのだよ。協力してくれないかい?」
「悪いが信頼云々の話は断らせてもらう。」
「なっ!?わかった!武器1つで100万カリでどうだ!?」
「悪いが俺の気持ちは変わらないし、そんな金はヨユーで稼げるからな。」
「なら…」
「悪いがどんな条件でも俺は飲み込まないぞ」
「なぜだ!?国に貢献できるのだぞ!?」
「俺の武器で信頼を取り戻すだっけか?ならお前たちが強くなればいいだけの話じゃねえか」
「それができたらお前なんかに頼っていない!お前は知らないだろ!どれほど努力をしたって話題はほとんどお前の武器や店がどこにあるかの考察で持ちきりだ!そして聖騎士団は『前より頼りなくなったよね』とか、『もうエンジの武器でよくね?』とかもううんざりなんだよ!たとえ…」
「わかった!わかったから!お前の大変さはわかったから!流石に武器を独占させることは出来ねぇけど、信頼復活の方は客とかに宣伝とかしておくから!」
「ほ、ほんとか!?」
「男に2言はねえよ」
| 《「その発言、今の時代危なくねぇか?」》
「重傷者の件もこっちから注意喚起とかしておくよ。あと、もしお前が聖騎士団としてじゃなくて、客として来るならお前にも武器を作るからさ」
「なら、なるべくいい素材を揃えておこう!」
「楽しみに待ってるぞ!」
「なんかいい感じの話になってるけどただの八つ当たりじゃね?」
「お前は余計なことしか言わないなマジで!」
「そうそう、これは聖騎士団団長としてじゃなくてクリム=バハとしてのお願いがある。」
「武器を作ること以外に?」
「そのスライムらしき魔物を触らしてくれないか…?」
「俺!?」
「別に大丈夫ですけど…気をつけてくださいね…?」
| 《「お前絶対危害加えるなよ?あの人一応聖騎士団団長だから戦闘になるとこの店消し炭になっちゃうから」》
「このぷるぷるしている体型!ちっちゃくて可愛い角!悪そうな目つき!あーもうずっと撫でていたいよぉ〜!」
何これ??急にキャラ変したんだけど!?怖い怖い‼︎
「あのー…大丈夫っすか?」
「あっすまない。つい私の世界に入ってしまっていた。」
「それは全然大丈夫なんですけど…。もしかしてクリムさんって魔物が好きなんですか…?」
「バレてしまいましたか」
そりゃあんなの見せられたら分かるわ!
「実は昔に魔物に殺されそうになって…そこで魔物って素晴らしいなって思って!」
「そう思えるのすごいね‼︎」
そしてあれから2時間弱ライムは撫でくりまわされたのであった…
「うぅ…酷い目に遭った‼︎」
「悪かったって!だって、だってあんな真面目な話をした後でお前を2時間弱撫でくりまわすと思わんやん!」
「そんなの知るか!俺の借金全額免除しろ!」
「それはダメだ。その代わりお前が食いたいもんなんでも食わせてやるよ。」
「ならお前が知ってる食いもんの中で一番高いの食わせろ!」
「なら、焼肉かなぁ」
「なんだ?そのヤキニク?ってやつは?」
「ありゃ?この世界に焼肉ってないのか」
「少なくとも俺は聞いたことないな」
「一応調べてみるからちょっと待ってろ」
「なんでお前が知らないんだよ」
「俺にも事情ってものがあってだな…」
「どんな事情だ?教えろ!」
「その時が来たらな」
「ダメだ!今教えろ!」
「とりあえず調べてたら焼肉はないらしいからとりあえず店で肉を買いに行くぞ」
「は!?やだよもう俺動きたくねぇよ!」
「なら俺のカバンに入るか?」
「は?誰がお前のカバンに入るかよ!」
「大丈夫だちゃんと手入れしてあるから綺麗だぞ!」
「そういう意味じゃねぇよ!」
そんなことを話しながら俺らは少し高めの肉と米を買って帰宅した
「やっと着いたか…?」
「もう家だぞ。お前ほぼ寝てたな」
「お前の買いもんが長ぇんだよ!」
「でもその分美味いのが食えるぞ」
そのあとソッコーで焼肉ロースターを作っていざ!焼肉開始!
「ほれこれがとりあえずお前の分だ」
「こんな茶色で薄い肉が美味ぇのか?」
「いいからとりあえず食ってみろ」
半信半疑で肉を口に入れるライムだったが、その瞬間、ライムな目つきが見たことないくらい丸くなり、一瞬で食べてしまった。
「なんだ、なんだこれ!?いつも食っていた肉と違って美味い水みたいなのが美味しいぞ!」
「それはカルビだな。美味い水ってのは脂汁のことかな?あと、こっちも美味いし米と一緒に食ってみな」
「なんだ?さっきより薄いじゃないか!」
「文句は食った後でいいな」
パクッ
「さっきよりさっぱりしてるな」
「米!米入れろ!」
「この穀物か?まぁとりあえず食ってみるか…
!?これはタンの塩っぽさとコメの少し甘いのがマッチしている‼︎」
「美味いか?」
「他にはないのか!?」
「お前ってどれくらい生きてる?」
「急になんだ?まぁざっと100年は生きてるな」
「ならこいつを飲んでみろ!」
「?これは?」
「酒だよ!それもここじゃ飲めない日本酒ってやつだ!」
「ニホンシュ?酒なら飲んだことあるけどあんま美味くなかったんだよな…」
「とりあえず飲んでみろって!」
「というかお前なんかクセェぞ?」
「?まぁ俺は日本酒飲んでるからなぁ、少し酔ってるのかもな!とりあえずこれがお前の分だ」
「なんか小さくね?まぁとりあえず一口ッ」
なんだこれ!?前飲んだ酒と違って喉にすーっと入っていく感じ!
「これもっとねぇのか!?」
「おっ日本酒気に入ったか?作るの大変なんだからな!ちゃんと脳内に刻めよ!」
そして俺らはそのまま夜明けまで飲み食いしたのであった。
4話読んでくださりありがとうございます!
5話は来週の土曜の午後10〜12時の間に投稿させて頂きます!
是非見てください!




