魔石とスキル
自分の店を持った日は準備等で終わった。
ーー次の日ーー
自分の店で工具の手入れをしていると
「ここでならどんな要望の武器でも作ってくれるっていう話を貴方のお父さんから聞いたんですが本当ですか?」
そこにいるのは若い魔法使いのような人だった。
にしても親父の野郎、自分が出来そうにない要望だからって俺に丸投げしやがったな!
そこで俺は冷静さを取り戻して、
「すべての要望に応えられるかは分かりませんが、貴方が知っている武器の中で、最も扱いやすい武器なら確実に作れますよ」
「ほんとですか‼︎それなら、これを使って魔法使い用の武器を作れませんか?」
そこに渡されたのは魔石だった。
説明しよう!魔石とは、最初に見た魔法を記憶し、使用者の魔力を注ぐことでその魔法を放てる代物だ。そして魔石は空気中にある魔力の素、ずばり魔素の濃度が濃いほどこめられる魔力の量が多くなる。魔法使いが緊急事態の際の爆弾的な役割として持っておく人が多いのだ。
「この魔石、相当魔素が濃いところで育った、滅多に見つからないようなものをよく見つけましたね。」
「実はダンジョンのボスの部屋が魔素が濃い場所でして」
「なるほど。それではこの魔石を使った武器の製作ということでよろしいですか?」
「ちょっと待ってください!実はこれだけじゃないんです!」
魔法使いがバックを開き、そこに置かれたのは魔石がゴロゴロと、さっきの魔石と合わせて6つの魔石が出てきた。しかも先ほどと同じくらいの魔力が込められる魔石だった。
「こんな高濃度な魔石が6つも!?」
魔石は本能的に魔素を吸収し、自身の容量が限界になるか周囲の魔素がなくなるまで吸収を続ける。
6つの魔石が同じ部屋にある場合、すべて容量限界まで魔素を蓄えている可能性が高い。その反面、容量限界に近い魔石ほど核が壊れやすく、丁寧な扱いが必要になる。こんな難しい加工、俺の実力でできるのか?
待てよ?親父は俺に丸投げしたんじゃなくて俺を試しているのか?
いや、そんなの関係ない。なんなら今の俺にはスキルもある。
「やっぱり難しいですか?」
「いや、任せてください。このエンジ=ドワーゴの名にかけてこの魔石を使った武器の製作を絶対に成功させます!」
「本当ですか!?ありがとうございます‼︎」
「もちろんです。何かイメージ的なのはありますか?」
「なるべく持ち運びやすい大きさと形状がいいですね。それ以外は任せます。」
「分かりました。それでは料金の方はお渡しする時に言いますね!お金が足りない場合はローンになりますのでご注意ください。」
「分かりました!」
(あれ?これお金足りるかな…?)
「それでは4日で作るので、また後日来てください。」
「4日ですか!?」
「あっ、もっと早い方がいいですか?」
「いえいえ!むしろ早いくらいです!」
「分かりました。それではまた後日」
さぁここから大変だな
まず武器の大まかに、何を参考にするかだ。
だがこれは6つの魔石を見た時にイメージとして浮かんでいた。
今回は銃!特にリボルバーを参考にしようと思う。
6つの魔石を弾丸として、リボルバーの方は全然の世界のものを参考にさせてもらおう。
でも、銃なんて使ったことないし、ましてや材料すらわからない。でも俺のスキルならそんな問題も俺のメインスキルの設計図とサブスキルの検索があれば問題ない!
説明しよう!スキルとは生まれ持ったスキル、メインスキルと、そのスキルを補助する役のサブスキルの二つに分かれている!
・メインスキル 生まれつき必ずあるスキル。
・サブスキル 社会に貢献したらポイントが貯まり、そのポイントを消費して会得できる。
・設計図 エンジのメインスキル。想像している物の作り方を教えてくれる。しかし素材の名前は現在の知識に依存するので、この世界の名前がわからない物は調べて、知識を更新させるしかない。
・検索 エンジのサブスキル。発動すると、透明なモニターが現れ、そこに調べたいことを入力すると、知りたいことがすぐにわかる。例えば『この世界の鉄はなんて言う?』と入力すると、『この世界の鉄の名前ミースです』という感じで検索結果が出てくる。
「まずは銃の材料だな。検索。
『銃の材料と、その材料をこの世界でなんて言うか教えて』っと。
お、この材料ならこの鍛冶場にあるから大丈夫だな。つまり問題は…。」
この魔石である。削るのは親父に死ぬほど叩き込まれたから大丈夫なはずだが、問題は戦闘時に割れないような作りにすることだ。この魔石を割れないように削ることすら大変なのに、そこから割れないようにするケースを作るという作業に精神面が持つかの問題だ。
しかしこの時のエンジは気づかなかった。自分が武器を作るのが楽しく、精神が壊れることはないことに。
ーー4日後ーー
(あんな無茶な要求を本当に4日で疲れてしまうのだろうか…)
そんな不安を抱えながら鍛冶場に入ると…
「あっ、来たね魔法使いの嬢ちゃん。ちゃんとご所望ものはできてるよ。」
そう言って渡されたのは奇妙な形をしており、その中に私が渡した魔石が入っていた。
「えっと、これはどうやって使うんですか?」
「それじゃあちゃんと聞けよ。
まずは使いたい魔法が入ってる魔石を選び、弾を入れる所があって、そこに入れて、魔力を注入し、弾を入れる所の下にあるちっちゃいやつ、引き金って言うんだけどな、そこを押すとその魔法が当たるってわけだ。そして弾を2つ以上入れて、魔法のミックスもできるぞ」
「あの、ほんとにこれを15万カリ(日本円で大体10カリ1円程度である)でいいんですか!?」
「もちろん。その代わり大事に使ってくれな。
それとこれが魔石の弾、まぁ言うなれば魔石弾だな。それとこの武器の名前、魔銃を入れるケースだ。」
「いいんですか!?本当にありがとうございます!大切に使わせてもらいます!」
そして、代金を支払って魔法使いの嬢ちゃんは帰ってった。
あっ名前くらいは聞いてもよかったかな。
「おーい!」
「あっやっと来た!お前何してたんだよ!もうとっくに集合時間過ぎてるぞ!」
「ごめん!例の魔石の武器取りに行ってたら思ったより時間かかっちゃって」
「ちゃんとしてくれよぉ。なぁ、お前からも何か言ってくれよ!」
「次からはちゃんと時間に余裕を持って行動してね。」
「はーい」
「おいおい!それだけかよ!もっときつく言わなくていいのかよ!?」
「まぁまぁ、落ち着いて戦士。新しい武器が遅れた時間分の価値があるかもしれないだろ?」
「そうだけどよぉ。」
「そういうことで、それじゃあ今から行方不明者が多数出てるダンジョンに救出活動兼探検に行くよ!」
ーーその後ーー
「おい!これで行方不明者全員か!?」
「そのはずだ!回復ポーションも無くなったし、とりあえず撤退しよう!」
そんな満身創痍のパーティの元に現れたのは魔獣だった。
「こいつが行方不明者を出していた原因か!?仕方ない!とりあえず逃げるぞ!」
くっ!あんなことを言ったが、人を背負いながらだと魔獣に追いつかれる!このままだとパーティ全滅だ!
「あのっ!私の新しい武器使ったらどうにかなるかも‼︎」
くっこうなりゃ一か八かだ!
「よし!俺が時間を稼ぐから、その間に準備をしろ!戦士は行方不明者と一緒に逃げろ!」
「わかった!」
きっとあの魔獣は1つの魔法を撃っただけじゃ倒せない。ならエンジさんが言ってた魔法のミックスをしてみよう!
「魔弾、セット!
火属性魔法×風属性魔法!『火嵐』!」
その掛け声と共に引き金を押し、銃口から出てきたのは火を纏っている風の渦であり、魔獣に向かって行った。そして火嵐は、魔獣の体を燃やし尽くすまで消えなかったという。
「大丈夫ですか!?あんな魔法打ったら魔力消費が激しいはずってほとんど減っていない…?」
「あれ?本当だ…。魔力が2M(魔力の単位)しか減ってない…」
2つの魔法で魔力消費が2M…つまり1つの魔法を撃つのに1Mしか使わないってことだよね…?しかも2つでこの威力、これで3つ以上の魔法を合わせたらどうなってしまうのだろうか…。
そして、こんな武器を作ったエンジさんは一体何者なんだろう…。
2話読んでくださりありがとうございます!
初めての小説なので温かい目で見てくださると嬉しいです!




