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みぎゃ☆みぎゃ異世界コンカフェへようこそ!  作者: みぎゃー


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10/27

#9.UMAチュパカブラがやって来た!!

異世界コンカフェは順調に営業出来、今日も上機嫌で出勤した。


「さぁ、今日もお客様に媚び媚びダンスして売り上げるぞ~!」


そんなボクに対して、ポンぬさんがたしなめて来た。


「おいおい、媚び媚びダンスをやる気満々とか、恥ずかしいな(笑)

 最近ドMな本性をもう隠してもいなくね?」


「べ、別にドMとかじゃないよっ!

 ただ、お客様が喜んでくれるなら何でもやる姿勢なのさっ。」


そんなやり取りをしていた時、ドタドタと走って来る足音。

何だろうと思っていると突然ドアが開いた。


━チリンチリン━


荒々しく呼び鈴が鳴る。すると数匹の何かが店内に入って来た。


「うわっ、何!?

 犬?いやそれにしては形が変だったような…」


するとアンドロイドのアイちゃんがそれが何かを解析した。


「コレは…、UMAのチュパカブラだよ!!」


チュパカブラ(西: Chupacabra)は、主に南米や米・プエルトリコで

目撃される吸血UMAである。チュパカブラスとも言う。


チュパカブラ - Wikipedia

「えぇえ!?

 何で南米とかにいるUMAがココにいるの!?」


それに対してポンぬさんが応えた。


「コイツらは物理的な次元と精神体の間みたいなモンだ…。

 ココみたいに異世界の存在が集まる場所があればそれを嗅ぎつけ、

 結果的に大勢で押し寄せる格好になったんだろうよ。」


「えー...。って言うか、コイツらって何しに来たの?

 単に仲良くお酒とか飲みに来たのかな?」


幽霊のハナちゃんがそれに反論を述べる。


「きっと、いや絶対に違いますよ…。

 だってホラ、店の食器とか割りまくってますよ!?」


チュパカブラ達は店内で大暴れしていた。


「え、ちょ、ヤバ!その食器高かったのに!

 エリ様、ポンぬちゃん、皆!コイツらと戦ってくれる?」


「戦うのは別に構わんが、こやつ等は少々手こずりそうじゃのぅ。」


「本来ならアタシでも2~3匹は相手に出来るだろうけど、

 コイツら意外と悪魔の攻撃が効かなかったりするんだよな。

 ホラ、魔界出身だから同族ってのでダメージ0なんだよ…。」


更にアイちゃんが少し弱音を吐いた。


「コイツらはちょっと…、私からしても弱点がわからない…。

 あまりに正体が不明過ぎてネット上にも情報が無いの。」


ハナちゃんが霊力で安いコップを投げつけたが、全く効いていないようだ。


「ヤバいな…、あまり皆戦力にならないぞ?

 って言うかコイツら、ただ店を荒らす事が目的なの?」


すると、一匹のチュパカブラがボクに飛びついて来た。


「キェー!!」


「わっ、何々!?」


すると腕に噛み付いて来た。どうやら吸血したいみたいだ。


「破ァー!!」


その時、エリ様が御札を使いチュパカブラを吹き飛ばした。


「やはり悪霊の要素はあるようじゃな。

 コヤツらおそらく、お主を狙っておるの。

 ただ妾達が近くにいるからどこにいるのかわからず、

 とにかく破壊衝動のままに動いておるのだろう。」


そんな…。ボクが狙われるなんてどうして?

ハナちゃんが私見を述べる。


「きっと、みぎゃーさんの不思議な力を狙ってるんですよ。

 だってコレだけ異世界存在を引き寄せるんですもの。

 何か力があるのだと思うんです。」


なるほど、何だか最近ボク自身も薄々気付いてはいた事だ。


「しかしそれにしても…、数が多くて対処し切れんのぅ。」


頼みの綱のエリ様が少々弱気になっている。

そんな隙を付いて、チュパカブラがボクに飛びついて来た。


「ワァ!え、って言うか…包帯引っ張らないでー!!」


すると次々にチュパカブラ達が集まって来て、

吸血するよりも先にボクの包帯を引き剥がそうとして来る。


「ちょ、ちょっと…何するのさ、吸血よりも包帯剥がしたいの!?」


それをアイちゃんが冷静に分析する。


「多分だけど…、みぎゃタンが身に付けてる包帯だから、

 匂いとか不思議な力が移ってるんじゃないかな。

 それか単なるフェチなんだよ、チュパカブラ達。」


フェチ!?そんな事でボクの包帯は剥がされちゃうの!?


「ちょ、ちょっと…いやぁ~、やめてよぉ…」


ボクが弱気になり泣き言を言っていると、ポンぬさんがからかって来た。


「おいおい、女みたいな女々しい事言ってるな。

 それ、完全に襲われた時の女のセリフだぞ。

 お前、男としてのプライドは無いのか~?」


そんなの、この土壇場に言ってられるワケが無い。

エリ様の御札は連続使用が出来ない高位のものだったらしく、

ついにレギュラーメンバーで対処の限界が来てしまった。


「う”ぅ…ボクこのまま、包帯を全部剥がされちゃうの?

 恥ずかしいよぉ…」


しかしここで、ある事に気付く。

まだ宇宙人のレイナちゃんが出勤していない。

いや、今日は非番だったか?

そこで、一縷の望みを賭けてハナちゃんに、

レイナちゃんに連絡を取って呼び出すようお願いした。


チュパカブラ達との格闘は3分ほど続き、

かなりの量の包帯が剥がされていた。


「ふぅー、ふぅー….。

 何とか大事な所は死守したけれど、もう限界だよ。

 今もしお客様が来たら…、ボク本気でヤバいかもだよ。

 こんなボロボロの姿見られたら恥ずかしくて死んじゃう。」


その時、ドアの呼び鈴が鳴った。


━チリンチリン━


ヤバい、ついにお客様が来てしまった。

余裕を持って出勤したけど、開店時間になっちゃったか!!


「非番にこんばんわー、レイナちゃんなりよー!」


「あ、レイナちゃん…。助けて…くれないかな?

 何とか出来そう?コイツら…」


「ん?みぎゃタン、凄く包帯ボロボロなりな…。

 あ、コイツらチュパカブラなりな?

 コイツらなら別の星のペットなりから、

 次元転送かけて元の星に戻せるなりよー。

 宇宙法上もそれで問題無いと言うか、推奨されてるなりよ。」


「わー、本当にー!?

 じゃあ、早く転送しちゃってー!!

 ボクもう、大事な所の包帯しか残ってないよー!!」


「オッケーなりよ。さぁ、チュパカブラ達…元の星に戻るなりよ!」


レイナちゃんが次元転送装置を起動するとチュパカブラ達は突然宙に浮き、

そのまま天井を突き抜けてどこかへと飛んで行ってしまった。


「ふぅー、助かったぁ…いや、包帯はボロボロだけど…」


こうして、チュパカブラの危機は去った。

だけどボクは大切な何かを失ってしまったような気になっていた。


「皆に恥ずかしい所見られちゃった~!!」


しかし、それにポンぬさんが笑って応える。


「いや、お前いつも恥ずかしい事だらけだろ。

 今更そんな事で恥ずかしがったりするなよw」


まぁ確かに、ミドフォーの男がセクシーな猫耳ミイラ娘コスで

曲線的な体のライン丸わかりの格好して劣情を煽るとか

冷静に考えたらかなり恥ずかしい営業手法だ。


「う”…、何か改めて言われたら恥ずかしくなって来た…」


「気付くのがおせーんだよ。

 まぁでも、皆そんなお前を見て可愛いって思ってるんだから、

 これからも止めずにその恰好続けろよ?」


多分従わなかったらヒドい目に遭わされるんだろうと考えると、

ボクはこの格好を続けざるを得なかった。と言うか、

何でキャストに従わなきゃいけないのか…。


その時、ハナちゃんが僕にそっと話しかけた。


「みぎゃーさん…優しいのも良い所だけど、みぎゃーさんのお店なんだし、

 キャストにもう少し強く注意したりしても良いと思いますよ?

 もしそれでエリさんやポンぬさんがキレたとして、もう既に

 皆さんにとってもこの居場所が無くなる事の方が嫌なんじゃないかな?」


その言葉にエリ様とポンぬさんが「チッ」と舌打ちをしていた。

と言う事は、図星と言う事か。


「だけどさ、皆ありがとうね。

 決して対処が得意じゃない相手だったのに何とかしようとしてくれた。

 それはお店とボクを守ろうとしてくれたんだよね?

 本当に嬉しいよ、逃げて今後は無関係、とかも出来るのにさ、

 わざわざ一緒になって何とかしようと考えたり行動してくれた。

 そう考えたら今日のこのボロボロの格好はお礼みたいなものだよ。」


ポンぬさんがツッコみを入れる。


「っておい、お前自分の半裸にそんな価値があるとか思ってるのかよ(笑)」


「えー?だって何だかんだ言って、皆好きなんでしょ?ボクの半裸姿。」


エリ様が「調子に乗るで無いっ」と尻尾でボクをはたいた。

だけどそれは尻尾本来のもふっとした柔らかさで、本気では無かった。


「って言うか口裂け女みたいな都市伝説に続きUMAまで…。

 本当にあらゆるオカルトが集積されに来てるね…。

 皆、危ないと思った時はボクを放って逃げても良いからね?」


「あぁ、じゃあそうする。」


ポンぬさんがサラッとそれに返した。


「え、マジで!?否定してくれるのを期待したんだけど!?」


「アハハwみぎゃタン調子乗り過ぎーw」


皆、笑ってくれた。

何だかんだで色んな異世界存在がやって来るコンカフェだけど、

皆が居てくれたらきっと何とかなる。そんな風に思った一日だった。


挿絵(By みてみん)

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