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第10話 術後1年、ボルトとナット除去手術へ

なんだかんだ術後1年が経過し、最終のボルトとナットの除去手術へ。そして現在の同居人は……。

 

 術後1年間の矯正を経て、再度大きな病院へ。同居人は、ボルトとナットの除去手術を受ける。この手術を受けてしまえば、下顎枝矢状分割術(SSRO)はもう大体ゴールしたようなもの。もう矯正歯科や大きな病院に通う必要はない。寂しいような、やっと終わると肩の荷が降りるような。いろんな思いがあった。


 私だけでなく、同居人もそうだろう。思うことはあったはず。でもそのことに対して、同居人はあまり多くを語らなかった。除去手術を受けるべく同居人を送っていく車中、なにを話したかも覚えていないような日常会話をした。

 入院セットは、相変わらず私が作った。もう手慣れたものだ。もちろん枕も持って行った。



 今回の入院は、同居人が病院に入った当日に手術を受けて、一泊して翌日帰宅する流れ。昼から手術をして、夕方には完了。夜と朝ごはんを食べて、帰宅する。


 手術は何時間もかかるようなものではなく、切開した場所を後日抜糸に行く。そのため、厳密に言えば抜糸が完了してすべての工程が終わる。


 前回の手術は骨を切ってプレートを入れと、かなり大掛かりなものだった。しかし今回はそこまで大きな手術ではなく、術後ドレーンもつかない。もちろん尿カテも入らずである。

 手術そのものはすんなり終了したようで、私は家で待機したまま過ごした。


 麻酔明けはあまりよろしくなかったものの、食欲はあったようでごはんは完食。術後なので、ちょっと柔らかいごはんが出た。



 今回はそこまで大々的なものではないものの、やはり顔はかなり腫れた。

 翌日迎えに行くと、まだ全然腫れが引いていない同居人が病棟から出てきた。アンパンマンとまではいかないけど、結構大きく欲張ったリスっぽい感じに腫れていた。


 最終の診察があり、経過は良好。診察の最後、主治医が戦利品をくれた。

「あごの骨とプレートを留めてた、ボルトとナットです。記念にどうぞ」

こんなすごいものもらっていいのか。私が興奮する。体の中に入ってたもの、しかも手術で使ったものを取り出して、小さいジッパー付きの袋の入っているなんて。神秘ではないか!


 手元に来たボルトとナット。思ったよりしっかりしてるし、結構大きい。もっとミクロ単位のこまかーいものかと思いきや、一目見てボルトとナットだとわかるサイズ。

 今も家のどこかにある。どこにあるかまではわからない。捨ててないので、どっかにある。


 術後数日顔は腫れていたが、だんだん腫れは引いて行った。前回の入院のときはコロナで面会時間10分とかだったため、腫れの引き方までは分からなかった。でも今回は翌日帰宅なので、タダで見放題、観察し放題!


 だんだん腫れが引いていく様子は、見ていて興味深かった。青くなっている部分が、腫れと共に首の方にだんだん降りて行って、腫れと一緒に消滅して顔が元通りになっていく。人間はすごい。自分で自分の身体を元通りにする力が、非常に強い生き物だ。鬱もそんくらいの強気で治ってほしい。(鬱持ちの切なる願い)


 後日抜糸をして、下顎枝矢状分割術(SSRO)の手術のすべてが終了。トータル4年くらいかかった、非常にスケールの大きな経験だったと思う。矯正歯科を卒業する際、寝るときに歯が移動しないよう、専用のマウスピースが出た。




 あの手術を受けて、同居人はどう変わったのか。


 まず外見がほんのすこーしだけ変わった。下顎がちょっと前に出たので、顎の位置が明確にわかるようになった気がする。普通の人の顎になったといってもピンとこないと思うが、まさにその"普通の人の顎になった"って感じが否めない。


 同居人、元々顎がかわいいサイズだった。ちょっとっ小さめやねって目で見てわかる感じ。それが前に少しだけ出してあげたことによって、引っ込んでた顎が「我、顎なり!」と主張しているのがわかるようになった。個人的には、小さい顎も捨てがたいくらい好きだったけど、そんなこと言っては怒られる。


 同居人自身はどう変わったのかというと、噛み合わせが合う人生を謳歌している。

 今まで噛み合わせがほぼゼロだったため、噛み切るっていうのがなかったらしい。


 …なに言ってんのかよくわからんってのか、正直な私の感想。多分手術を受けないと、この感覚なんだろうと思う。麺類が前歯で噛み切れるのには、ものすごく感動していた。手術前は、引きちぎったり、きりがいいところまで口にねじ込んでいたらしい。

 手術を受けた同居人は、目に見えてものすごく喜んでるって訳では無い。でも快適そうではある。


 もともと同居人は、喜怒哀楽がそこまで強く表面に出ない。基本はほのかに穏やかという感じなので、なにを考えてるのか謎な部分は多々ある。


 手術を受けて、同居人本人は「よかった」と話していた。本人がよかったと思えるなら、多分手術して正解だったのだ。

 今も隣で機嫌よくラーメンを啜って白米を頬張っている。本当によく食う。私の5倍くらい毎日食ってる。


 術後、特になんの不備もなく、穏やかに毎日食い散らかす。健康でいいじゃないか。文化的な生活かはさておき、食べられるならそれに越したことはない。





 発達エッセイを読んでくれてる方、もしかしたらここも見てくれてるかもしれないなと思ってたりします。


 度々出てくる同居人。謎ですね。

 顎の手術をしたエッセイを読んでくれたお礼といってはなんですが、どうでもいい情報を置いて行きます。


 同居人、だいぶ歳が離れてると話してました。

 具体的な年齢は伏せたままにしますが、我々の年齢差は20歳以上です!


 読んでいただき、ありがとうございました!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!最後書きましたが、発達エッセイから来られた方、だいぶ印象の違うエッセイで驚く面もあったと思います。生活密着型っていうかなんていうか。雑な暮らしをしてます。


最後に置いて行った情報ですが、そんなに強いインパクトがなかったような気がしてます。「へー」くらいに捉えて頂ければ幸いです。

読んでいただき、ありがとうございました!感謝です!

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