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羅生門怪鬼譚  作者: 夏川凪
第一鐘 京都六歌死闘編

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30/51

第30話  不知火 〜蒼〜

【登場人物紹介】

不知火綾麿しらぬいあやまろ━━━━

 従三位じゅさんみ中将ちゅうじょう不知火しらぬい流という恐るべき剣の使い手。謎の妖刀『村雨むらさめ』を時の帝から拝領し、御所警備の西番を任されている。江戸の徳川政権を何故か激しく憎んでいて、鎌足かまたりたち御庭番衆の援軍を快く思ってはいない。御所を去る鎌足かまたりたちの影の中に、鬼の気配を察知する。


蒼炎鬼そうえんき━━━━

 蒼鬼あおおにの上級鬼『修羅しゅら』の一鬼。蒼鬼あおおにの総大将 蒼極鬼そうごくきの命令で京都御所の番頭の実力を探る。地獄の蒼の火の山から召喚した蒼炎そうえんの秘術と剣技を使う。番頭の少将しょうしょう麒麟きりんを急襲するが、それは麒麟きりんではなく綾麿あやまろだった。


紅影鬼こうえいき━━━━

 紅鬼あかおにの上級鬼『修羅しゅら』の一鬼。紅鬼あかおにの総大将 紅皇鬼こうおうきの命令で江戸からの援軍の実力を探る。地獄の針の山から召喚した狂気の武器と、殺した人間の魂を奪って本人に成りすます葬魂そうこんの術を用いて、鎌足かまたりたちを急襲する。


 ━━━━暮れ六つもとうに過ぎ、決して誰も来ることはない、忘れ去られた京都の裏の暗黒街。


 満月が見守る下で、鎌足かまたり紅影鬼こうえいきは交戦の真っ只中にあった。


 しかし交戦と言うよりは、実際は一方的ななぶり殺し。

 紅影鬼こうえいきの繰り出す地獄から召喚した凄まじい技や術を前に、鎌足かまたりの命はもはや風前の灯となっていた。


 それはまるで、群れからはぐれた一匹の鼠と、追い詰めた獰猛どうもうな山猫。

 そんな比喩ひゆが当てはまるように、圧倒する紅影鬼やまねこは針の長剣を手に、そして満月を背に、鎌足ねずみが逃げ込んだ廃屋を、その鋭い紅の眼で睨みつけていた。



《⋯⋯鎌足やつめ、現世うつしよ深淵しんえんに逃げ込みおったか》


 紅影鬼こうえいきが苦々しく呟く。


《⋯⋯しかし、思いの外、取るに足らない奴よ。この七十年で人間界は⋯⋯少なくとも江戸の力は衰退したと見える。あの鎌足こむすめを始末した後は、他の伊賀の二人ではなく、先程正門前で見かけたあの不知火中将綾麿しらぬいちゅうじょうあやまろとか言う男、⋯⋯奴と戦ってその力を見てみるとでもするか。丁度良い、送り込んだ平次へいじ大吾だいごとやらが、少しは綾麿あやつの動きや居場所を探ってくれるだろうて。⋯⋯ふふふ、鎌足こむすめに化け近づき、綾麿あやつを殺し、そしてあの村雨かたなを奪い取れば、身共みどもの左右の手には鬼切丸おにきりまる村雨むらさめ⋯⋯、なかなかに楽しめそうだ》


 紅影鬼こうえいきはほくそ笑むと、何故なぜ托鉢笠たくはつふちに指をかける。

 そして笠をかしげながら、鎌足かまたりが飛び込んだ廃屋とは反対側の方向に、首の向きをゆっくりと変えていく。

 紅影鬼こうえいきの視線が向けられたのは、つい先程まで甚左じんざに化けて鎌足かまたりと共に歩いてきた道の先。

 その遥か彼方の暗がりに向けて、紅影鬼こうえいきは目を凝らした。


《⋯⋯それにしても綾麿あやつめ、⋯⋯ふふふ、はや、もう一匹の“鼠”を此方こちらに送り込むとは。⋯⋯ふん、あの時に隣にいた若造か。⋯⋯村雨むらさめとやらを持つ綾麿あやつとの戦い、鬼切丸おにきりまる鎌足こむすめよりは楽しめるのは間違いなかろうが、して侮れぬ奴らしい。⋯⋯紅皇鬼こうおうき様に御報告せねばならぬのは、むしろ綾麿あやつのほうかもしれんな》



 紅影鬼こうえいきが呟いたその時、道端の木の陰からふいに現れ、紅影鬼こうえいきの背後から話かける、何者かの影があった。



《⋯⋯ドウサレマシタ、紅影鬼コウエイキサマ、トドメハ刺ササナイノデスカ?》


 それは金棒を腰に差した、美僧の紅影鬼こうえいきとは似ても似つかない、禍々しく醜い容貌の紅鬼あかおにだった。



《繋ぎの羅刹ものか。⋯⋯なに、今とどめを刺すところだ》


《⋯⋯アイテハ援軍ノ人間ノ中デモ、カナリノ使イ手ノハズ、ソレニモカカワラズコノ圧倒的ナ強サ。流石サスガ紅影鬼コウエイキ様。⋯⋯ドウシマスカ、紅皇鬼コウオウキ様ニ、タビノ援軍ハ恐ルルニ足ラズト、モウ報告シテモ良イノデハ?》


《⋯⋯そうだな。力試しの顛末てんまつは既に見えた、報告してもよかろうて。ふふふ⋯⋯、光の届かぬ深淵しんえんに逃げ込んだとは言え、あの鎌足こむすめの命ももはや残り僅か。身共みども鎌足こむすめを殺して葬魂そうこんを仕掛けた後、内裏だいりの西番のおさ不知火しらぬい中将ちゅうじゅう綾麿あやまろとか言う、容易ならざる男のことを探り、そして抹殺することにした。⋯⋯その旨も合わせて紅皇鬼こうおうき殿に報⋯⋯》


 紅影鬼こうえいきの言葉が何故なぜか唐突に止まった。


 ”何か“をひらめいたそのあかい目は、更なる血を求めるように妖しさを増してきらめいていた。



《⋯⋯ドウサレマシタ?》


《⋯⋯ふふふ、待て。⋯⋯名案がある、⋯⋯羅刹つなぎよ、向かうは紅鬼洞こうきどうあらず。⋯⋯身共みども命令めいを聞け。嫌だ、不服だ、とは言わせぬぞ。もし断れば、この場です》


《⋯⋯ハ?》


 紅影鬼こうえいきの銀の瞳がぎらぎらと笑う。

 そして続けざまに不気味に微笑んだ。



《⋯⋯残念ながら強さはない。だが、若く、美しく、⋯⋯そして由緒と素質を感じる人間だ、⋯⋯修羅しゅらとなるための足掛かりにはもってこいだぞ?》━━━━







 ━━━━その頃。

 時をやや同じくして、人気ひとけの消えた夜の京都の町中。

 紅影鬼こうえいきに新たな標的となった中将綾麿ちゅうじょうあやまろもまた、蒼鬼あおおに修羅しゅら⋯⋯蒼炎鬼そうえんきと真っ向から対峙していた。



《⋯⋯村雨むらさめ蒼白そうはくほむらだと? ⋯⋯ふはははは、これは面白い。俺は下級中級の鬼とは違うぜ? ひ弱な人間の剣技わざ如きが、このたけり狂う地獄の『蒼炎そうえん』にかなうとでも思っているのか?》


 蒼炎鬼そうえんきは強気で不気味な笑みを浮かべながら、開戦の狼煙のろしを上げた。

 広げた両手の掌の上の炎の玉⋯⋯自ら『蒼炎そうえん』と呼んだ地獄の業火を、下手で放り投げるように綾麿あやまろへと軽く放り投げた。


 左の掌の炎。

 右の掌の炎。

 そしてまた新たに生まれる、左の掌の炎と、右の掌の炎。


 その炎を蒼炎鬼そうえんきは事も無げに、次々と放り捨てるように投じていく。

 

 この狂気の攻撃を前にしても、綾麿あやまろは依然としてまだ村雨むらさめは納刀したままだった。


 綾麿あやまろが身をひるがえす。

 そして舞うように地を跳ねた。


 通りに沿った笠塀かさへいに華麗に飛び乗り、さやで炎を次々と薙ぎ払う。

 そして笠塀かさへいを後方宙返りで飛び降りたかと思えば、次の瞬間には塀の壁を使った三角飛びで、その身体は空高くを舞っていた。


 ⋯⋯右に、⋯⋯左に、⋯⋯空に。


 無数の蒼炎の玉の飛翔⋯⋯その全ての攻撃を、綾麿あやまろは鋭くも美しい体捌たいさばきで、颯爽さっそうと舞うように軽やかにかわしていく。


《⋯⋯ふははは、⋯⋯ほぅ、なかなかやるな》


 この狂気の蒼い炎の勢いは凄まじかった。

 直撃を受けた通りの桜並木、飛び火した笠塀かさへいの向こう側⋯⋯公家屋敷内の庭園の木々は、まるで綾麿あやまろの身代わりになったように、みるみるうちに延焼が広がり、あっという間に通りの周囲は炎の渦に包まれていった。



《はっはっはっは! どこまで逃げ回れるかな。⋯⋯そら! ⋯⋯そら!》


 不動の蒼炎鬼そうえんき

 その自信もまた揺らぎがない。

 炎を避け続ける綾麿あやまろ嘲笑あざわいながら、次から次へと掌から新たな炎を生み出しては、綾麿あやまろを追撃した。

 追撃したと言うよりは、炎に追撃”させた“という表現が正しいかもしれない。


 その攻撃は既に、綾麿あやまろの強さを測るような、軽い下手投げではなくなっていた。

 力を強めた、横手からの投げ。

 更に左右に持つ炎の玉を、両の腕をしならせて、今度は同時に投じていく。


 そのあおい目、銀の瞳は、明らかにこの戦いを“愉しんで”いた。

 鎌足かまたりを襲う紅影鬼こうえいきと同様に、人間は獲物、鬼は狩人かりうど

 この力試しの攻撃を、一方的ななぶり殺しの余興と捉えていたのだ。



 綾麿あやまろは、この蒼炎そうえんの波状攻撃を避け、先程とは反対側の笠塀かさへいに再び飛び乗った。

 しかし綾麿あやまろの足元のすぐ傍のかわら蒼炎そうえんが着弾し、炎が一気に燃え盛る。


 綾麿あやまろはそのまま笠塀かさへいの上を駆けていく。

 地上の蒼炎鬼そうえんきの横を横切りながら駆ける綾麿あやまろ

 その背後を追いかけるように、蒼い炎は塀上の瓦に次々と引火していき、それはいつしか蒼い炎の大波となっていた。

 そして獲物を追いかけるように、綾麿あやまろの背後へと迫っていく。


 もうすぐ足元に追尾の炎の蒼波あおなみが届く⋯⋯

 その直前、笠塀かさへいが途切れる曲がり角まで走り切った綾麿あやまろは、地上に飛び降りるためにくう高くに再び舞った。



《人間にしては良い動きだ。⋯⋯だが、もう逃さん》


 蒼炎鬼そうえんきの銀の瞳も、蒼波あおなみと同様に綾麿あやまろを追っていた。

 その目は、その綾麿あやまろの動きを予知していたのか、誘っていたのか。

 くるりと振り返った蒼炎鬼そうえんきが、間髪入れずによこしまな念を詠じ始めた。



 するとまた新たな蒼い炎の怪異が起きた。



 左掌の蒼炎そうえんの勢いは、今までの三倍もの大きさにまで広がり、命を宿したかのように猛り狂ったのだ。

 そしてそれは、蒼炎鬼そうえんきの掌から浮かび上がり、巨大な蒼炎そうえんの球へと変わっていた。


《⋯⋯馬鹿め、そこだァッ!!》


 蒼炎鬼そうえんきは、空中の綾麿あやまろの動きと着地点を完全に読みきっていた。

 そして綾麿あやまろが今まさに着地しようとする地面をめがけて、その巨大な蒼炎そうえんたまを、思い切り投げつけた。



《地獄の蒼の火の山から召喚せし邪弾じゃだん蒼炎球そうえんきゅう⋯⋯! 粉々にぜろ! 日本ひのもとの愚かな勇者ゆうじゃよ!!》



 巨大な蒼い炎の球が、着地したばかりの無防備な綾麿あやまろに襲いかかる。


 目前に迫る蒼炎球そうえんきゅう



 ⋯⋯振り返った綾麿あやまろの顔が、一瞬にしてあおい光に染まった━━━━




 ━━━━⋯⋯次の瞬間、天地を揺るがすような凄まじい地響きが起きた。


 着弾した巨大な蒼炎球そうえんきゅうは、既に蒼い炎の壁となり、天高くにまで蒼煙そうえんが立ち昇っていた。



「⋯⋯ッ!」


 ぼんやりとした煙の中、片膝をつく綾麿あやまろの姿がじわりと浮かぶ。


 綾麿あやまろはまだ生きていた。


 咄嗟とっさに後ろに大きく飛び退いて、この蒼い炎の爆弾の危難から、間一髪逃れることができていたのだ。



 しかしその飛び退いた先にもまた、蒼炎鬼そうえんきの新たな蒼炎そうえんが襲いかかる。


 今度は前からではない。

 一つ、でもなかった。

 蒼炎そうえん綾麿あやまろの頭上⋯⋯上空の四方八方から、無数に放射状に降り注いできたのだ。



「⋯⋯ッ!」


《⋯⋯ふはははは! 蒼の火の山が遂に火を噴いたぞ! ⋯⋯これぞ、蒼き怒りの炎⋯⋯流星りゅうせい蒼炎群そうえんぐんッ!》



 狂気の炎の塊たちが、それぞれに炎の尾を引きながら、地上の綾麿あやまろへと襲いかかる。

 綾麿あやまろはゆっくりと立ち上がり、自分へと舞い降りてくる蒼い炎の流れ星を、仰ぎ見た。



「⋯⋯地獄の蒼の火の山、その流星群りゅうせいぐんか。⋯⋯まさかこの地上で⋯⋯、日本ひのもとで⋯⋯、見ることのできる日が来ようとはな」



 避けることができるか、できないか。

 生きるか、死ぬか。


 そんな緊迫の一瞬。


 しかし天を見上げながら小さく呟いた綾麿あやまろは、何かをしのぶような、懐かしむような目をしていた⋯⋯⋯⋯。



 ⋯⋯そしてすぐに、無数の衝突音が鳴り響く。




 蒼炎そうえんぐんは、そんな綾麿あやまろのすぐ傍に次々に着弾した。




 今度は何度も何度も爆発音が鳴り響く。

 そして爆発は爆発を呼び起こして、一つの爆音へと繋がり、巨大なあおい炎の煙と渦が吹き上がった。 



《⋯⋯まだだ、まだ生温いわ!》


 蒼炎鬼そうえんきは容赦を知らなかった。


 口をすぼめ、息を大きく吸う。

 異風の衣の下の横隔膜おうかくまくが下がり、胸郭きょうかくが異様な広がりを見せる。

 綾麿あやまろを影も形も無くなるまでに焼き払おうとでもいうのか、蒼炎そうえんぐんが着弾した地に向けて、蒼炎鬼そうえんきは何とその口からも蒼い炎を噴射はきだした。


 蒼炎そうえんの流星群に、蒼炎そうえんの息吹。


 京都の町中で大胆に“野焼き”でも行おうとしているような、傍若無人ぼうじゃくぶじんで圧倒的な攻撃と火勢に、既に蒼炎鬼そうえんきの視界⋯⋯前方の通りや近隣の公家屋敷は、その大地や自然や建造物全てが、文字通りの火の海と化していた。



 本来ならば「一体何事か」と驚いて飛び出てきたり、火から逃げ惑うはずの道沿いの屋敷の公家たちも、このおぞましく奇怪な戦いと恐ろしい蒼炎鬼そうえんきを前にしては、誰一人として顔を出さない。


(「ぎゃぎゃ、⋯⋯神様ぁ、仏様ぁ⋯⋯」)

(「ま、麿の屋敷が⋯⋯燃ゆる、燃えているでおじゃるぅ、⋯⋯この世の終わりじゃあぁ」)

(「⋯⋯は、早く、庭の火を消すのじゃぁ、外に逃げたら鬼に見つかって殺されるでおじゃる、⋯⋯火の中のほうがましじゃ、⋯⋯はよはよぅ、火よ、消えろおぉ」)


 木々の焼ける臭いが充満し、周辺は生と死の狭間、まさに炎に包まれた修羅しゅらの地獄絵図と化していた。


 特に集中砲火を浴びた綾麿あやまろの居た場所の猛火は、筆舌ひつぜつに尽くしがたいほどだった。 

 今だに蒼い炎が天まで届き焦がすほどに、激しく燃え盛っている。

 その炎の中がどうなっているのか。

 ただ目に見える限りでは、綾麿あやまろの姿は、影も形も見当たらなくなっていた。



《⋯⋯ふふふ、相当にしぶとかったが、とうとう燃え尽きたか⋯⋯、ふふふ、ふはははははは》



 蒼炎鬼そうえんきが戦いの勝利、そして力試しの終幕を確信し、してやったりの笑みを浮かべる。


 バチバチ⋯⋯という、炎が燃え盛り木々が燃える音。

 そして蒼炎鬼そうえんきの狂気の笑い声。



《北南の番頭ばんがしら少将しょうしょう麒麟きりん、逃げる力だけは認めてやるが、その豪華な刀は見かけ倒しか! ふははははははははは⋯⋯、後はこのまま京都の町と御所に向かい、全てを火の海で蹂躙じゅうりんしてやるとするか!》



 今、人間にとっては絶望と畏怖いふを感じる音しか、その場には残されていなかった。

 そこには、もう綾麿あやまろのあの得意気な笑い声は無い。



 この戦いの通りに面し、屋根が燃え盛る公家屋敷。

 公家の娘だろうか、侍女じじょの子だろうか。

 その裏口から一人の少女が怯えながらも顔を覗かせ、炎の渦の中へ祈るような眼差しを向ける。



 その無垢むくな瞳だけは、まだ何かを信じていた。


 そして、蒼くきらめく夜の闇に向かって呟いた。



「⋯⋯村雨むらさめは負けないもん、⋯⋯あの和歌うたみたいに、皆を守って、鬼をやっつける刀だもん」



 それは蒼炎鬼そうえんきの高らかな笑い声に比して、いとも簡単に吹き飛ばされ掻き消される程の、小さな声、願い。


 しかしその小さな声には、鬼の脅威に晒された京都に暮らす人々、全ての希望が詰まっていた。




 この邪悪な炎が猛り狂う荒涼の地に、ふと何処どこからか、心地良いあたたかな春風が吹いた。



 ⋯⋯その時だった━━━━。




第30話も最後までお読み頂きありがとうございました。長かったので急遽半分に分けました。

第30話を前編「不知火〜蒼〜」、第31話を後編「不知火〜白〜」としています。

創作の励みになるので、ブックマーク、評価、感想等、お待ちしています!

改稿履歴は全て誤字脱字等の訂正です。内容は全く変わっていませんので御安心ください♪

次回後編、第31話「不知火〜白〜」は是非続けて読んで頂きたいので、珍しく連続投稿したいと思います。本日3月1日23時〜3月2日00時過ぎ迄の間には公開予定です。

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― 新着の感想 ―
「⋯⋯村雨むらさめは負けないもん、⋯⋯あの和歌うたみたいに、皆を守って、鬼をやっつける刀だもん」 なんとまぁ純粋な…… こーゆー純粋な子を見ると みんな頑張らなきゃとは思うんですがね 頑張らな…
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