29外に出たい
「私外に出たいんです」
「外に出たいって・・・街にお出かけとか・・・じゃないよな?」
この何か決心したような顔で言うことじゃないよな
「はい、わたしここに来てから聖務以外で外に出たことないです。」
体質のせいか外に出すの危なっかしいしなあ
「教団から出たいってこと?」
俺は声を潜めた。こんなこと誰にも聞かれちゃダメだろ!
「はい・・・」
「教団で聖女になりたかったんじゃないのか?」
「聖女になられなければならないと言われて来たから・・・勉強とか修行して来ただけです。」
「じゃあ、別になりたいわけじゃないのか」
「はい・・・霊力強いからなれるといわれたので・・・でもなれないみたいで・・・」
「このまま教団を出るのはなあ・・・」
正直無謀だと思う、いくら知識や技能が合っても経験が無いのがダメだ。
「このまま居たらあの家に行かされそうで・・・」
一番良いのは成人年齢まで教団に居る事なんだろうけど、
「あの家君には合って居なさそうだからなあ」
権力のある家だからなあ、無理やり何かして来そうなんだよな。
「あの音楽家さん・・・」
「はい?」
なんか嫌な予感がするぞ
「わたしにはたらく場所を紹介してくれませんか?」
「え?働く場所?」
てっきり連れ出してくれと言われると思って居たのだが、
「お金とか居るだろうし、おそうじとか、野菜のかわむきとか、なら出来ます!」
「でも、聖女さんくらいのとし・・・「わたしより小さい子が働いて居るのみました!」
うーん仕事を紹介するって・・・
「いつ仕事するのさ、こっそり教団の寮を出てとか?」
「それは・・・」
聖女さんは俯いたよっぽど考え込んでいる様だ。
「ちゃんと教団に言いなよ。あの家に行きたく無いっ!て」
「でも、教団は・・・」
「あんまり止めてくれないんだ」
「はい、ですから・・・」
聖女さんは必死だ。
まあ頼りにして居た霊力が当てにならないから働くって発想になったんだろうなでも・・・
「無茶だよ、いきなり外に出て働くのは!教団に居なって」
「でも、あの家は教団にたくさんの寄付をしたみたいです。だからわたしはあの家に行ったほうが良いと言われるんです。」
「周りも巻き込んでいるのか・・・厄介だな」
搦手で来たな・・・
「教団は・・・霊力が少ない人は置いとおけないと・・・」
そりゃそうだよな。
「かと言っていきなり外に出て働くのは無謀だよ」
「でもここは・・・」
「イジメられでもして居るのか?」
「みんな行け行けうらやましいって・・・」
「教団内の子ども使っているんかい!」
どうやら聖女さんへの贈り物を寄付したら言われる様になったそうだ。
宛名とか見たんだろうな。
名家に請われるなんてみんな羨ましいだろうななんせ孤児ばっかりだし・・・
教団の孤児が良いやつばっかりだとは限らないしなあ
大抵無知から来るものだからなんだよな
でもなあ・・・
「やっぱり教団に相談しなよ」
聖女さんは俯いた後・・・
「音楽家さんは転生者ですよね?」




