23小さい可能性
「この結果がなんだと言うのだ!」
「この聖女様は貴方の元婚約者の子供である可能性が低いんですよ」
例え血が繋がって居ても渡す事は無いな
「可能性としてでは無いか!可能性として!」
その怒鳴るのをやめろよ
「なぜそこまでして引き取ろうとするんですか?」
「彼女の「それ以外に」
それだけではあるまい
「親戚連中から、高い霊力の持ち主で有る少女を引き取れと・・・」
家の力を上げたいのね。
「霊力が無ければわたしを引き取らないんですか?」
と聖女さんが初めて発言した。騎士野郎は何を思ったのか喜色満面で
「いや!私としては霊力が無くとも、彼女の子で有る君を迎えたい!!!」
といいつつ手を伸ばす。
それを避けながら聖女さんは俺の後ろの隠れた。
「やっと話してくれたね!」
と笑いながら手を伸ばす。
聖女さんが話しかけたのがよっぽど嬉しかったみたいだ。
怖い
「もうお帰りください!」
話し合いが出来ない!!
なんで毎回こうなるんだ!!!
「いい加減にしてください!!帰ってください!!!!」
教団員が叫ぶ流石にまずいと思ったのか騎士野郎は帰って行ったしかし帰り際に
「君を家族にするのが私の『使命』だ!」
疲れただけで何も進まなかったなあ。前で会議で結論が出なかった時のこと思い出した・・・
「あの家は元々高霊力の持ち主で、『聖騎士』として代々国に支えて来たそうです。」
「聖騎士かあ・・・」
「最近は聖騎士としての力はありませんが、資産家として国の発展に貢献して居るそうです。」
あの騎士野郎、聖騎士だったのか!通りで気に食わないと思ったよ。
・・・さんざん追い回された記憶しかないな。
オレが何もして居ないのにすぐに決めつけて殺そうとして食うんだから嫌になる。
「だから聖女さんを家に入れようとして言うんだな」
高霊力の女性に自分の血縁の子供を産ませれば、聖騎士としての力を取り戻せるからなあ。
「くだんの婚約者さんは高霊力だったのかな?」
「こちらでは記録が無いんで、多分『教会』の方で審査したのだと思います。」
ここでは、「教団」と「教会」が宗教的な組織としてある。
やって居ることは似たり寄ったりしているが、一番の違いは「魔力」に対するスタンスだろ、
教団では「魔力」を取り入れ、鍛錬し、研究する。一見マッドサイエンティストみたいな連中だが、人材の育成と魔術の開発、鍛錬をしっかりやって居るから学術集団だと思う。
教会は、「魔力」の安定を目的として居る。魔を有りのまま扱い安楽とバランスを保つのだそうだ。弱者救済を活動内容にあげて居るから福祉集団だろう。
教団は「使命に従えば、もっと高みに登れる」
教会は「使命に従えば安寧が得られる」と
双方に何故が共通して言るのは「使命」とやらには従えという事だ。
何処ぞから与えられた魔力属性、特性によって自ずと「使命」に目覚めると
・・・正直糞食らえだ。




