2まずはレッスン
まずは楽器を弾かせてみる。まずはピアノ、
俺が弾いてから、音階の位置を教えようと前に座らせたら、いきなり彼女は引き出した。
俺が弾いた曲を俺が弾いたままに
呆気にとられていると彼女は
「音楽家さんがやった通りにやっただけです・・・」
と悲しそうに言った。
取り敢えず気を取り直してと
「そっかじゃあ別の楽器弾いてみよう」
その後フルート、ビオラ、バイオリン、ギター、太鼓と彼女は、俺が奏でた通りに奏でたのだ。
太鼓はちょっと音が弱かったが。
すげえ!
思わず頭を撫でようと手を伸ばしたら、避けられた。
「頭触るのイヤだったか申し訳ない」
「・・・」
「・・・不気味だと言わないんですか?」と聖女ちゃんは少し体を縮めて言った。
言われてきたんだろうな。前の知識を披露した時はそう言われたから
聞くと彼女はどんな技能、それこそ武術や勉学などもすぐに習得できるそうだ。
なので俺が奏でたのを見て、その通りにやっただけらしい。
見て学んだと言うより模倣した方が正しいか。チートだ前風に言えばチートだコピー能力というべきか?
「そうだな、今度は歌を歌ってみようか」
楽器を弾いても変化が無さそうだからなあ。
それに楽しく無さそうだし。
「・・・大きな声を出すのは苦手です」聖女ちゃんは苦しそうに言った。
「やってみよう、俺に合わせて声を出してみてくれ」と俺は声を出した。
発声練習で有る。
喉を震わせ腹から声を出す。
俺に合わせて声を出してもらう。
「もう少し口を開けて声を出そう」
「・・・はい」
多い声を出すのが苦手というより口を開けるのが苦手なようだ。
それから俺と聖女ちゃんは発声練習で喉がガラガラになるまで声を出した。
彼女はけっこう声出せる。
「どうでしたか?」
「けっこう声出るなあ。このまま上手く行ったらステージで歌える」
お世辞も入って居るが、行けると思ったのは事実だ。
「人前に出なければならないんですか?」
と彼女はすこし青ざめた。イヤなことでも有ったんだろうな
「相当練習しなきゃ行けないけどね」
「・・・そうですよね」
と彼女は少しホッとした様に言った。
どんな技能でも見て覚えてしまうから、練習は新鮮なんだろう。
「何か飲みに行こう。喉がガラガラだ。」と俺は立つ
「食堂に水があります。」と聖女ちゃんは言った。
「お茶とか、お菓子とかは有るか?」少し腹も減った。食堂には無くとも売店には有るだろう。多分
「ないです。喫茶店に行かないと」
教団内の施設らしい
「じゃあそこへ行こう」
と教室の外にあった案内板を見て言う。
「ですが・・・」
聖女ちゃんは戸惑って居る。
「行こう」
と俺が促すと、彼女はついて来た。
あえて手は差し伸べない。彼女のペースに合わせる。
教団施設内にある喫茶店に行く、店内は人がまばらに入って居た。しかし教団の制服を着て居るものは見なかった。
教団院は立ち入り禁止なのかもしれないが、彼女は俺の連れということで許してもらおう。




