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【番外編】 親ガラスの会合(ミレッタ視点)



今日は私の可愛い子供達が3人いっぺんに幸せな表情を浮かべる日。

そして私達、親の4人も幸せを感じている。


長男のミハエルはジョエル様とアイラの可愛い娘のアリアちゃんと婚約を結んだ。

ミハエルの色の真っ赤な色に青い刺繍が施されたドレスを纏うアリアちゃんは私の小ガラスでもあった。


可愛い可愛い二人がやっと結ばれてくれた。

変なところでアーロンに似てしまってかなり冷や冷やさせられた。



そして私の可愛い養女のリユーが次男のエイベルと婚約した。

この二人は子供の頃から相思相愛だと見えたのに、リユーは自分の感情になかなか気づいてくれない。


そして次男まで変にアーロンに似てしまったのか……。

頑なにリユーに想いを伝えようとしなかった。



この四人がグロリアへ大きな任務に向かった時は帰ってくるまで落ち着かず、柄にもなく少し痩せてしまった。

けれどその経験が良かったのか、可愛い四人がやっと幸せを掴んでくれた。


「嬉しそうだな。ミレッタ」


私の腰を抱きながら、嬉しそうに私の額にキスを落とすアーロンの横腹を肘で軽く着きながら私は苦言を呈した。


「アーロンに変なところ似なきゃ、もっと早くこれが見られたかもしれないのよ」


「もうそれを言うなよ……」


そう言いながら苦笑しつつ眉を下げるけれど、私の腰に回した手は離さない。




「アーロン。ミレッタ。少しお話ししましょう」


柔らかい声を私たちにかけてくれたのはアイラだった。

すこし離れたところでジョエル様もこちらに向かって手を振ってくれる。


「本当に良かった……。

ミハエル君が上手くいってくれて……。

アリアに『お父様嫌い』なんて言われたらどうしようかと思っていた」


「ハハハハハ。エルはかなりミハエルに助言してくれたもんな?」


「変なところがアーロンに似てしまったからでしょ?」


「私がアリアに私たちの話やアーロンとミレッタの話良くしていたから。

結局、頑張ったのはあの子たち自身よ」



私はアイラの言葉に目を大きく開き驚いた。

アリアちゃんがよくアイラにねだって小さなころから、2人の昔話を聞きたがっていたのは知っていた。

しかし……まさか私たちの話までされているとは知らなかった。



「あれ? ミレッタに言ってなかった?

アリアがミハエル君の事を好きになった時からあなたたちの話も知りたがったのよ。

情報収集能力が子供の頃からすごかったわ。

誰に似たのかしら?」


頬に手を当てておかしそうに微笑むアイラに苦笑いしか返せなかった。


「そもそも僕の息子も娘も恋愛面は僕たちに似なくて良かったよ」


「ほんとだな」


「うちの息子たちはあなたに変に似ちゃったじゃない!

でもジョエル様がミハエルに助言してくれてよかった。

本当にありがとう」


アリアちゃんが自分からミハエルに婚約を申し出ようとしたことを耳にして、私は焦って思わずアイラに相談した。


親としては手を出しすぎかとも思ったけれど、どうせ婚約を結ぶのであればミハエルから申し出てほしいと思ってしまうのが親心である。

私の相談をスムーズにジョエル様に伝えてくれてミハエルにジョエル様が助言してくれた。


アリアちゃんはジョエル様がアイラに初めて『愛している』と告げた話がお気に入りだった。

それを知っていたジョエル様はミハエルが同じ場所で婚約を申し込めるように取り計らってくれた。



「いや、あれのおかげでアリアに『お父様大好き』って言ってもらえたからね。

協力出来てよかったよ」



嬉しそうに耳の端を赤く染めながらアイラの手をそっと握り微笑むジョエル様は学生の頃から変わらない。


「それよりもリユーが、まさか若いころの私に似ると思わなかったわ。

まるで何も知らない頃の自分を見せられているようで恥ずかしかったわ」


「本当に私が育てたのに母親より師匠に似ちゃうなんておかしいわよね」


「でもリユーはミレッタにも似ているぞ?

素直にベルに甘えるリユーはあの頃のミレッタみたいで可愛かったぞ?」


アーロンのこの何気ない愛情表現は大人になって母親になった今でも照れてしまう。

少し熱くなった頬を誤魔化すようにお酒を口にする。


「ベルが自然に甘やかすのはアーロン譲りだな」


ジョエル様の言葉に4人で笑い合う。




「4人がグロリアでカラスとしても個人としても大きく成長してくれて嬉しいわ。

アイラは少しだけアルヴィン君と4人の任務遂行中の姿を見たでしょう?

実際どうだった?」



「正直、予想以上の出来よ。

ミハエル君はアルの代理を完璧にこなして3人を上手にまとめていたわ。

エイベル君は護りも伝令もしっかりこなせていたし、我慢強い性格もとても好印象ね。

リユーは、まぁ私の子ガラスだけど、私よりも対人関係が上手だからいつか私を抜くわ。

アリアはさすがミレッタの子ガラスね。

グロリアでも上手に人の心を掴んでいたわ。

アルの婚約者のイリーナのサポートも完璧に務められるわ」



「そうだね。

イリーナは護りに特化しているからな。

このままうまくいけば王太子妃の近衛になるだろう。

アリアが青のサポートができるなら心強い」


「次世代もしっかり育っていて嬉しい限りだな」


「そうね。私たちの子ガラスが巣立って行くのは嬉しいような寂しいような気持ちね」




私の言葉に4人で再びグラスを軽く当てて次世代を代表する私たちの可愛いカラスに乾杯した。

まるで学生の頃に戻ったように4人で顔を見合わせてクスクスと笑い合った。


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