第762世界⑤・剣と魔法のファンタジア ~王都へ?行けるの?~
第762世界⑤・剣と魔法のファンタジア
~王都へ?行けるの?~
始まりの街からダンジョン街へ。移動には馬車を使っている。
転移ゲート使わないのか?って?
馬車乗ってみたいやん?
ガタガタガタガタガタガタ
「なぁエド、馬車って揺れてるよね?お尻痛くなるハズだよね?痛く無いんだけど……」
「お前さー!自分の防御力忘れたの?」
「あ!」
「でさ!これからの作戦会議なんだけど。」
「あ、エド!それ、AIWatchの通話機能使おうよ。念話になるやつ。」
「あーゲームしながらボイチャしてるみたいで面白いかも!」
♢♢♢♢♢♢
【念話】
「エド、これからのルートだけど。先ず王都外れのミユカメ工房開くやろ?」
「ピクシードラゴンの依頼ね。」
「そうそう。またアレ作っていい?」
「アレなぁ……いいんじゃね?」 「じゃぁ、エド、ダンジョン街で速攻ミスリルとアダマンタイト採取してきてくれる?」
「あー、ミスリルゴーレムとアダマンタイトゴーレムか。ゴーレムダンジョンだね。一周10分ぐらいかなぁ。」
「あと、気になることが1つあるんだけど……」
「ん?幸?」
「……モンスター・ハウスの場所変わっていたよね?魔素の流れが一定じゃないから魔物発生源がゲームとは違う気がするんだ。」
「だから俺なら見てからでも瞬殺だってば!」
「……知ってる(笑)でも……さっき使った魔素スキャンサーチを実用化出来れば……冒険者の被害も少なくなるんじゃ……」
あ!ここで俺は1つの疑問にたどり着いた。
「ねぇエド。異世界ってさ、冒険者は死ぬの?」
「何言ってるんだよ(笑)俺たち死んでるじゃない。」
「そうだった……冒険者って転生してるんだった……でも、魔物にヤられたらどうなるの?エドは経験してる?」
「……無いな。俺強いもん。」
「……でも死ぬ人はいると……死んだらどうなるの?」
「んー簡単に言えば、最初の創造神の部屋に戻るだけかな?そこでまた、転生・輪廻・永住を選ぶ形だよ。」
「なるほど……」
「死の恐怖は残るから、数回転生したら普通は輪廻の枠に戻ることを選ぶんじゃないかな?」
「エドは?恐くなかったの?」
「あ、俺、恐怖耐性あるもん。そして強いもん。」
「あるもん。強いもん。って(笑)」
「だから幸が考えてる方向は間違って無いと思うよ。この世界ではスキルとしての【サーチ】は存在してないから、魔道具として作ろうってのは。」
「で、何でエドはあんなに転生したの?死ななかったのに。」
「あー2年縛り!」
「異世界時間で2年毎に更新あるんだよ(笑)」
「それで2年だったのね(笑)」
『スマホォオオ!!2年縛りみたいやんけぇ!』
【ダンジョン街近くの街道】
大きな斧を背負った男。
傷のついた盾を持つ戦士。
弓を背負った冒険者。
荷物を山のように積んだ馬車。
高さ数十メートルの外壁が見えてきた。
「おー!リアルで見るとこんな感じなのか!」
二次元でしか見てなかったこの光景。
城門をぐるりと取り囲む堀。その先の門。
「すげぇ!でけぇ!」
小声(いるぞ、あの門番騎士。)
小声(いるな。)
「おめたち冒険者が?ギルドーカードー見せろぉ。」
((ぎるどーかーどーさんだ!))
数回に一回しか遭遇しないぎるどーかーどーさん。遭遇するとダンジョンでのドロップ率がアップするという都市伝説まで生み出した名もなき騎士である。
ダンジョン街の構造は至極簡単で、ダンジョンを中心にギルド、武器屋、酒場、宿屋、外壁。これだけ。武器屋は数件、酒場は10件ほど、宿屋は予算に合わせて数種類。のはず……
「エド、街、大きくない?」
「あ、ゲームで行ける店の話だろ?ここでは現地人がちゃんと生活してるよ?冒険者が入れる店も家も多種多様だよ。俺はいつもの店しか行かないけどね。」
「大通りの両脇に店が並んでるだけの街がこんな風になるなんて!!!」
「で、幸、宿、い、つ、も、の、でいいよね?」
「【猫の肉球亭】だろ?」
「そうそう。アレあるから(笑)」
♢♢♢♢♢♢
【猫の肉球亭】
「いらっしゃいませにゃー!」
「あー朝食付きで2泊。」
「部屋はどのグレードにするにゃ?」
「2階の西の角部屋で!!」
「にゃ?!」
『にゃ?』
「あそこはダメにゃ!出るにゃよ……」
「大丈夫なんで。そこで!」
(ゲームだと直ぐに泊まれたよね?)
(うん。こんな会話無かったハズ。)
~2階西角部屋~
「さて、やるか。」
四隅に塩盛り。引き出しを三回開閉。テーブルにある一輪挿しを窓際に。
「エド、来るぞ。」
パンパカパーン♪
「妖精ちゃんだぞ♪君たちラッキーなのですー!♪はい、妖精の回復薬だぞ!」
「ありがとう!もうお帰りいただいて結構ですので!」
「妖精ちゃんだぞ?!ぞ?」
エドは一輪挿しからそーっと花を抜いた。
「妖精ちゃ……だ……ぞ……」
おいおい。エド容赦ねぇな。
「これで良しっと。コイツ放っておいたら夜めっちゃ強いレイスになるじゃん!俺なら楽勝瞬殺だけど!妖精の回復薬持っといて損は無いから!それに風呂も付いてるんだよ?この部屋。」
俺は考察をエドに話してみる。
「さっきの受付との会話だけどさ。こっちでは夜になるとレイスが出るから部屋を貸してないってことだよね?」
「うん。おそらくそうだね。」
「うーん……レイス退治まで1つのクエだったじゃん?報酬ショボいからスキップ攻略したけど。こんな変化があちこちにあるとすると……攻略法が通じない場所もあるかもしれないね。」
「かもねー!じゃ幸はダンジョン行かないんでしょ?俺はーゴーレムダンジョン♪行ってくるから!冒険者ギルドは……ここは幸行かなくても良いと思うよ。」
「オーケー!俺はドワーフおじさんの武器屋ちょっと見てくるわ。エドは?」
「んー冒険者ギルド寄ってからダンジョンちょちょいと攻略してくるんで……多く見積もって2時間ぐらいかな?」
「じゃそれくらいの時間に酒場で待ってるわ!」
「酒場たくさんあるんだけど(笑)」
「あーそうか。じゃ宿の前で!」
♢♢♢♢♢♢
【勇者エドワード】
冒険者ギルド受付。ギルドカードを見せる。
「!!!!これは!勇者エドワード・アレクサンダー・フォン・ローゼンベルク・フォン・シュヴァルツェン・アルカディウス・マクシミリアン・フェルナンド・ヴァレンシュタイン……」
「はぁぁ。エドワードでいいか……ら……」
「それては失礼して!勇者エドワード様!ようそそ、ダンジョンの街へ。今日はダンジョン攻略ですか?」
「ゴーレムダンジョンへ。」
「了解しました。15番ダンジョンです。扉の前で番号を入力……」
「わかってるから!」
俺はそそくさとダンジョンの扉へ向かう。
受付嬢が噂を始める。
こそこそこそこそ
(勇者さまだ!カッコいい!)
(王都ギルドへ知らせを!!)
(王へ伝えて貰わないと!!)
はぁぁ。勇者って耳もいいんだよ。聞こえてるからね?王都めんどくさいなぁ。幸のためだから行くけど!!
「15番っと。」
ダンジョンへ入る。
「超加速&自動攻撃(物理・腕を広げて走る)&自動防御(勇者にぶつかるだけで敵が消える)&自動採取っと。」
俺は「転生時」に既に持っていたスキルを多重展開する。スキルは超加速と自動採取だけだろ?なんて言うなよ?言うなよ?
「後は……走るだけ!!」
飛行機ポーズで走る光の速さの勇者。
シュールだろ?
♢♢♢♢♢♢
1時間後宿屋前。幸視点。
早かったかなぁ。今の街の地図無いし迷子になっても困るからとドワーフの武器屋しか行ってない俺。
「あれぇ?幸早いね。」
「え、エド?お前もたいがい早いけど?」
「あーめんどくさかったので走ってきた(笑)幸は?何か良いものあった?」
「走った?なんとなくわかるけど(笑)欲しい武器はいくつかあったけど俺お金持ってなかったわ!」
「たくさん鉱石取ってきたから必要分以外は換金しといたよー!半年ぐらいは働かなくてもいいよ(笑)」
「それってダンジョン根こそぎなんじゃ?」
「走っただけだって!!」
「ドワーフの武器屋だけど……」
「行く?」
「いや、作る。先ずは工房開放だね。」
「いよいよ、王都へ?行く?」
「うん!明日の朝!
『いざ、王都へ!』




