第二章③~冒険?編・ついに!王都に入った!~
018_第二章③~冒険?編~
~ついに!王都に入った!~
「食材がァァア!圧倒的にィイ!足りません!!なんなんですか?ミユカメ工房ならあるかと来てみれば!なんなんです?この高級ボア肉の山は!!!?貴方たち本当に肉しか食べてなかったの?」
「え、と、山菜とか、じゃがいもとか、ニンジンとか、マンドラゴラとか?」
「マンドラゴラは体に良いみたいですからね?ちがーーう!生野菜が1つもありませんよ?よ?」
「エド君、ミユカメ君、隠蔽の腕輪あるんですよね?行けますよ?王都!」
エドくんは「俺、店番!」と言ってテコでも動かない構え。
「ホットさん、2人で行きますか。」
【王都】
俺は念のため隠蔽の腕輪で姿を変えている。と、言っても、黒髪を赤髪に背を少しだけ高く、目を二重にそれから……あまり変えてないからね?
「へぇ、実物だと城壁ってこんなに高いんですねぇ!材質はなんなんですかねぇ。」
ホットさんは白と茶色の石が交互に積まれた城壁に興味津々の様だった。
俺はと言うと……やや緊張していた。
手配……もとい、捜索が打ち切られてると聞いてはいるけれど……何らかの手は打ってるはず。
案の定、門番騎士の隣には王国騎士団であろう騎士が2人。重厚な鎧を身に付け、門を出入りする人々を監視しているようだった。
王国がそんなに簡単にエドを諦めるハズが無いものね。
「冒険者か?ギルドカードを見せろ。」
「はい。王都郊外で武器屋を営んでおります、ミーユキー・カッメハッハと申します。こちらは店の者でホット&アイス。」
「うむ。冒険者兼武器屋か。通っていいぞ。」
俺が門を潜ろうとした時。
「おい!ちょっと待て!そこの冒険者!!!」
騎士団が声をかけてきた。
(やっべ、見つかった?)
「ワータシは騎士団副副団長、アルフォード・チョッコレート男爵であーる。」
(なんか甘そうね?)
(紅茶に合いそう(笑))
「貴様、森の外れのミユカメ工房の者か?良い武器を作ると聞いている。ワータシがそちらに出向いて、武器を買ってやっても良いぞ?」
(直接来られたら流石にヤバくね?バレないかな?)
(ここは、ワタシ、私に任せてちょんまげ。)
「はっ!男爵様!貴方様の様な高貴なお方にわざわざあのような辺鄙な所まで来ていただくなんて、めっそうもございません。こちらで、男爵様に、ふ、さ、わ、し、い、武器と防具を見繕い、私めが騎士団宿舎へとお持ちいたしますので。」
「おお!騎士団宿舎まで来てもらえるのか?先ずは剣のサンプルを何本か持ってきてはくれぬか?最近、魔族との交戦が激しくなってきていての、ワータシの師団も良き武器を揃え戦地へ赴きたいのーだ!」
(めっちゃ良い、副副団長さんや!ごめんなさいウザいなんて一瞬でも思ってごめんなさい。)
俺は俺の開発した「誰でも魔剣の上級者」という名の武器を騎士団へ届けることを心の中で誓うのであった。
「ねぇミユカメ君。交渉ごとってゲーム時代家事師が全部やってたよねぇ。」
「あ、家事師!そうそう、クラン間の交渉や商人としての活動も彼がやってたね。」
「サ終後の彼の動向知ってる?」
「あ!10年の下積み後、夢だったお笑い芸人として成功したんだよね!」
「ミユカメ君、こっちに来たのって?」
「現実時間だと2ヶ月ちょい前かな。」
「ワタシ、私、10日ぐらい前なのだけどね。最近、彼ね【ハレトーーク!】出てたよ!!ゲーム芸人だって(笑)」
【城壁内】
石畳を打つ馬蹄の音と、人々の呼び声と、焼きたてのパンや香辛料の匂いが一気に押し寄せる。広い大通りの先、丘の上には王城が静かに聳え立つ、ってな感じの……
何かのラノベで読んだ感想を準備していたわけだが。
人々人々人々、渋谷スクランブルより凄い人波と、4階建ての住居や店舗が立ち並んでて、先がー遠くがー全くーー見えませーーーん!
「え?現実だとこんな感じなの?」
ホットさんがビックリしている。
ゲームマップだと
王城を中心に、貴族街→商人街→住居ぐらいの区別しかなくて、アイコンがいくつか、並んでるだけだつたよ?
これ、アトランティスより大きい街なんじゃ?
後から調べてわかったことだけど、この世界の人口の8割が王都に住んでいるらしい。
「先ずは冒険者ギルド!」
冒険者ギルドでは冒険者登録の確認と商人としての登録を行った。そこで知ったことだけど、ファンタジアではアトランティスからの扉って「始まりの街」にしか無いんだって!
他の異世界では冒険者ギルドがアトランティス支部みたいな役割をしてたんだけどなぁ。
こちらではちゃんと現住民も冒険者として働いてるし、魔物討伐もしてるんだって!
(この世界、魔物が身近なんだな……)
王都の地図を買い、AIWatch読み込む。
「市場へ案内してくれ。」
「道案内を開始シマス。」
市場で、キュウリ、トマト、レタス、卵、バター、牛乳などを買って1度ミユカメ工房へ戻る事にした。
♢♢♢♢♢♢♢
【ミユカメ工房】
「ふぁぁ。遅かったねー!お客さん1人も来なかったからー暇だったー!」
エドがあくびをしながら言った。
「今夜はちゃんとサラダも作りますぞ!ワタシ、私特製ドレッシングですぞ!」
「それは楽しみですね。」
「ねーねー!ミユカメ、ホットさん!俺、すごーく大事なこと忘れてるのに気付いちゃった!」
『何、(かな?)(ですと?)』
「ホットさん、AIWatchのフレンド登録してなーい!あと、クランハウスフレンド以外立ち入れないようにしないと!!!」
『あーーーーーーーーーーー!』
俺たちは急いでニート湖にある【クラン江戸屋】へと帰ったのである。




