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四つの基本的な力の魔法使い 第二部 物理学者から魔法使いへ、状態変化を経て  作者: Adriano_P


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3/17

「新しい命」

二週間。

深淵樹が成長を始めてから二週間。

グレンマールが生まれ変わってから二週間。

ヘリオは坑道を歩いていた——両手を背中で組み、落ち着いた足取りで。

ほとんどリラックスして。

ほとんど。

周りには、生活が流れていた。

子供たちが笑いながら駆け回っていた——緑色に輝く通路で追いかけっこをしながら。

老人たちは即席のベンチに座り——壁でゆっくりと脈打つ燐光を眺めながらおしゃべりしていた。

ある女性は自分の「根の部屋」に古い色とりどりの布を張り巡らせていた。

別の女性はリサイクルしたガラスのランプを吊るしていた——この自然光があれば実際には必要ないのだが。

家。

ここを家に変えたんだ。

エリーゼが隣を歩いていた——ここ数日で見た中で一番リラックスしている。

髪を下ろして。軽い鎧。小さいけれど確かな笑み。

「まだ信じられない」と彼女は言った。

「何が?」

「これ全部」坑道を示した。「二週間前、この場所は死んでいた。文字通り死んでいた」

「今は?」

「今は……生きている以上よ。喜びに満ちて、希望に満ちて。あの死んだ絶望的な土地とはまるで別物」

壁に炭で絵を描いている子供たちの横を通り過ぎた——抽象的な形、おかしな怪物、笑顔の太陽。

そのうちの一人——六歳くらい——がヘリオに駆け寄ってきた。

「男爵様! 男爵様!」

ヘリオはしゃがんだ。

「なんだい?」

「昨日、雨を降らせたって本当?」

「……まあ、だいたいは」

「魔法の木を育てたって本当?」

「えーと、技術的には——」

「水の中の悪いクラゲをやっつけたって本当?」

「ああ、それは確かに」

子供は大きな目で彼を見上げていた。

「あなたは……神様に遣わされたの?」


——やめてくれ。言うな。——


「いや、僕はただ——」


「やっぱり! そうだと思った!」


子供は叫びながら走り去った。「男爵様は神様に遣わされたんだ!」

他の子供たちが興奮して叫び始めた。

ヘリオはため息をついた。

エリーゼは笑っていた。

「神に遣わされた、ね?」

「僕のせいじゃない」

「もちろん違うわね」

「本当だって!」

彼女は彼の肩を軽く押した。

「リラックスして。可愛いじゃない」

可愛い。

子供たちに崇拝されている。

文字通り……ね。

リキ、どう思う?

——正直? 『粒子がどうとか言う変な魔術師』よりマシだろ。——

確かに。


ヴィヴィアンが追いついてきた——羊皮紙を手に、集中した表情で。

「ヘリオ。食料貯蔵用のスペースがもっと必要よ。今の備蓄じゃ——」

「南東の坑道。根が大きな空間を作った。温度が安定している。倉庫に最適だ」

ヴィヴィアンが目をしばたたいた。

「もう……全部考えてあるの?」

「成長中に特定のスペースを作るよう、深淵樹に頼んだんだ」

「木に頼んだ」

「技術的には電気刺激で根を誘導したんだけど、まあ——」

「聞きたくない」ヴィヴィアンは羊皮紙に何か書き込んだ。「南東の坑道ね。完璧。ありがとう」

彼女は去っていった——すでに次のリストの項目に集中している。

エリーゼがくすくす笑った。

「あの人、将軍みたい」

「分かる。すごいよな」ヘリオは周りの壁を指さした——白いチョークの印が見える。「主要な枝と副次的な枝に番号と文字を書いて印をつけてる。それを羊皮紙に写してるんだ」

「地図ね」

「そう。そうしないと迷子になる」

「賢い」

「とても」

「最近、感心しやすくなったわね」

「そんなことない——」

「ヘリオ、昨日二十分も緑の光が水たまりに反射するのを眺めてたじゃない」

「屈折の観点から興味深かったんだ——」

「オタクよね」

「それはもう知ってたでしょ」

彼女は微笑んだ。

これ。

この瞬間。

平和。

日常。

少し前のように。

一世紀前……のような気がする。


【坑道の点検——午前】

村長がヘリオの横を歩いていた——A7坑道の構造を、老兵の批評的な目で点検しながら。

安定性を確認。高さ。幅。安全性。

壁に手を這わせた——滑らかで、磨かれたようで、少し湿っている。

指にべっとりとした物質が残った——かすかに光る緑色の油性物質。

「どうやって光っているんですか?」燐光が壁を覆っているのを見ながら訊いた。

鮮やかな緑。脈打っている。まるで生きているかのように。

ヘリオは立ち止まり——自分も表面を触った。

「葉緑素だ」と言った。「根が結晶化する時に残したものだ」

村長が困惑した顔で彼を見た。

「ようりょく……何ですか?」

「葉緑素。植物を緑色にする物質だ。油性で、この場合は……燐光を発する」

村長が指をこすり合わせた——質感を確かめながら。

「油のようですな?」

「そう。複雑な植物性油だ。この坑道を掘った太い根——それが結晶化し、粉になって深部に消えていったが、壁に葉緑素の痕跡を残した」

「それが……光っていると」

「ああ。自然の燐光だ。坑道を照らすには十分な明るさだ」

村長は目の前に伸びる通路を見つめた——鮮やかな緑が遠くまで続いている。

「これは永久ですか?」

ヘリオは躊躇した。

「いや」

「……いや?」

「葉緑素は乾燥する。数ヶ月後——三ヶ月、たぶん四ヶ月後には。劣化するにつれて徐々に光が弱くなる」

村長が眉をひそめた。

「その後は? 暗闇で暮らすのですか?」

「いや。その頃には地上にちゃんとした家がある。この坑道は本来の目的になる——下水道、倉庫、緊急避難所。永久に照明が必要なわけじゃない」

「確かですか、男爵様?」

ヘリオは頷いた。

「信じてくれ。計画はある。三、四ヶ月後にはまともな住居を地上に建てる。人々は太陽の下で眠る、地下じゃなくて。もしここに明かりが必要なら……いつでも松明がある。古代のダンジョンと同じだ」

村長は長い間彼を見つめた。

それから微笑んだ——小さいが本物の笑みを。

「あなたが来た時、私は狂人だと思っていましたよ。呪われた領地で死なせるために送られてきた若い貴族だと」

間。

「でも……信じられない力と、すべてに対する計画をお持ちだ。私が考えもしなかったことにまで」

「先を考えるようにしているんだ」

「明らかに」

二人は歩き続けた——緑の壁が魔法の通路のように周りで輝いていた。

だが一時的だ。

すべては一時的だ。

光が消える前に……家を完成させないと。

——プレッシャーはないな、——とリキが皮肉っぽくコメントした。

——サポートありがとう。——


【中央広場】

かつては崩れた廃墟だった広場——今やグレンマールの鼓動する心臓部。

深淵樹の一部がまだ外に出ていた、今やほぼ完全に結晶化している。

最初の強制的な成長が、その寿命も加速させていた。

そうでなければ数ヶ月、たぶん数年かかっただろう。

ヘリオは空を見上げた。

曇り。灰色だが脅威的ではない。

完璧だ。

「今日は」と声に出して言った。「雨を降らせる」

新しい石造りの貯水槽の配置を監督していた村長が振り向いた。

「大丈夫ですか? 前回は——」

「前回はやりすぎた。今日は制御する」

「有名な最後の言葉ね」とエリーゼがつぶやいた。

ヘリオは無視した。

集中した。

よし。

雨。

技術的には:不均質核生成による大気中の水蒸気の凝結。

実際には:空気を冷やし、気圧勾配を作り、水滴を下へ導く。

視覚化した。

温度。気圧。気流。

マナが応えた——いつものように。

完璧。精密。

「制御された凝結」とつぶやいた。「臨界温度:八度。気圧:1010ミリバール。強度:弱」

マナが動くのを感じた。

頭上の空気が冷えた。

雲が濃くなった。

そして——

水滴。

小さく。軽く。安定して。

優しい雨。

人々が坑道から出てきた——驚きの目で空を見上げながら。

笑う子供たち。

両手を空に伸ばす老人たち。

雨。

本物の雨。

以前降っていたような毒性の酸性雨ではない。

ヘリオは微笑んだ。

完璧だ。

制御されている。

今回は大洪水じゃない。

貯水槽が満たされ始めた——先週ヘリオが彫らせた石の水路を通って清水が流れていく。

すべてがうまくいっている。

すべてが——

雷鳴。

大きい。

突然。

何——

風が爆発した。

雲が暗くなった。

雨——一秒前は優しかったのに——土砂降りになった。

「しまった——」

「ヘリオ!」

「何やったの?!」

人々が坑道に走り込んだ——叫びながら、笑いながら、まだ驚いている者もいた。

ヘリオは豪雨の中に立ち尽くしていた——三秒でずぶ濡れ。

エリーゼが駆け寄ってきた——髪が顔に張り付いている。

「制御するって言ったじゃない!」

「『弱い』って言ったんだ! 何が起きたか分からない!」

「何かスイッチ切り忘れた?!」

「そういう仕組みじゃない!」

また雷鳴。

稲妻——遠いが見える。

——リキ? リキ?!——

——おい、対流セルを過負荷にしたな。温度勾配が強すぎた。嵐を作っちまった。——

——どうやって?!——

——不安定な大気+余分なエネルギー=嵐。基本的な物理だ。——

——『基本的な物理』じゃねえよ! どうやって止める?!——

——……止められない。自然に放電するのを待つしかない。——

ああ。

しまった。

ヘリオはエリーゼを見た——完全にずぶ濡れ、鎧から水が滴っている。

「えーと。ちょっと問題が」

「ちょっと?!」

「止められないんだ。……自然に収まるのを待つしかない」

沈黙。

そしてエリーゼが笑い出した。

大きく。心から。ヒステリックに。

「あなた——」笑いの間に。「あなたが作った——」また笑い。「嵐を——」息ができない。「偶然!」

ヘリオは笑うべきか泣くべきか分からなかった。

笑うことにした。

馬鹿げていたから。

自分が偶然作った豪雨の中に立っていた。

びしょ濡れで。

馬鹿みたいに笑っていた。

ヴィヴィアンが坑道から出てきた——即席の屋根の下で完璧に乾いたまま。

二人を見た。

「あなたたち、大丈夫?」

「最高!」エリーゼが笑いながら叫んだ。

「全部コントロール下にある!」ヘリオが付け加えた。

ヴィヴィアンは首を振った。

「馬鹿ね。二人とも」

でも微笑んでいた。


嵐は一時間続いた。

ようやく収まった時、貯水槽は溢れんばかりだった。

水が溢れ出している。

多すぎて入りきらない。

村長は半分呆れ、半分感心した表情で貯水槽を眺めていた。

「まあ」と言った。「少なくとも一ヶ月は水の心配はないな」

ヘリオは——まだ濡れたまま、髪が額に張り付いて——神経質に笑った。

「すまない?」

「坊主、たった今あらゆる容器を満杯にしたぞ。おまけに廃墟の中に一時的な川を作った」

「……おっと?」

「『おっと』じゃ済まんな」

だが村長は彼の肩を叩いた。

「でもまあ。少なくとも貯水槽は満杯だ」

楽観主義。

これぞ純粋な楽観主義だ。

エリーゼが——ようやく乾いて着替えてきて——タオルを持って戻ってきた。

彼の顔に投げつけた。

「拭きなさい。溺れたネズミみたい」

「詩的なイメージをありがとう」

「どういたしまして」

ヘリオは髪を拭きながら——広場を見た。

全部濡れている。びしょびしょ。水だらけ。

でも人々は笑っていた。

誰かが水たまりで踊り始めていた。

子供たちが跳ねていた——あちこちに水を飛ばしながら。

幸せ。

この混乱にもかかわらず。

いや——むしろこの混乱だからこそ。

——なあリキ、——と考えた。——これは成功だと思う? それとも失敗?——

——両方だ。間違いなく両方。——


【午後——雨水収集システム】

体を乾かして(着替えて、ヴィヴィアンのからかいを受け入れてから)、ヘリオは仕事に戻った。

貯水槽はまだ溢れていた。

もっと良い排水システムが必要だ。

石の水路を調整していた——流れを最大化するための精密な角度——足音が近づいてくるのを聞いた。

キラ。

何日かぶりに、自分から近づいてきた。

腕を組んで。真剣な表情。

でも敵意はない。

「少し時間ある?」と訊いた。

「もちろん」

彼女は深淵樹の残骸を見つめた——土砂降りでまだ少し濡れている。

幹が輝いていた——暗い樹皮の上を水が流れている。

「最初の日」とキラはゆっくり言った。「あなたが汚染された水を浄化するのを見た」

ヘリオは作業の手を止めた。

彼女を見た。

「あのクラゲ」と続けた。「何週間も脳を食い荒らしていた。十七人を失った」

重い沈黙。

「あなたは全部殺した。雷みたいなもので。五分で」

ヘリオはゆっくり頷いた。

「それから」とキラは言った。「何百匹もの魚を獲った。十分で全部浮かんできた。私たちが一日かけて一匹も獲れなかったのに。まるで命令に従うかのように網に誘導した」

「正確には命令じゃ——」

「そして今」キラは深淵樹を示した。「絶滅した木を育てた。地下都市を作った。住める。機能する。二週間で」

沈黙。

「それに雨を降らせた。二回」

「まあ、あれはちょっとやりすぎ——」

「やりすぎ?」

キラは笑った——苦いが本物の笑い。

「男爵様、私は……」

「ヘリオでいい」

「分かった、ヘリオ。私は多くの魔法を見てきた。Sランクの魔術師。大魔導師。二十人で二時間かかる儀式も見た」

もっと近づいてきた。

目を彼の目に据えて。

「こんなものは見たことがない。一度も」

重い沈黙。

「一体何の魔法なの?」

ヘリオは躊躇した。

『複雑なんだ』と言うこともできる。

『秘密なんだ』と言うこともできる。

でも……

キラを見た——おそらく不信感を抱く理由がある女性。

それでもここにいる、彼と、皆と一緒に。

自分の民を治療している。

正直に訊いている。

「魔法じゃない」と静かに言った。

キラが眉をひそめた。

「『魔法じゃない』って? 私は見たのよ——」

「物理学だ」

沈黙。

「……何?」

「物理学。宇宙の自然法則。電磁気学。熱力学。基本的な力」

キラは異星人の言語を聞いているかのような顔で彼を見つめた。

「私……何?」

ヘリオはため息をついた。

ほら。いつもこうだ。

「火がどう機能するか知ってる?」と訊いた。

「もちろん。火のマナ。火の属性。親和性——」

「違う。火は急速な酸化だ。燃焼。酸素分子が燃料と反応して、熱と光の形でエネルギーを放出する」

キラはまだ見つめていた。

「……分子?」

「すべての物質を構成する微小な粒子だ」

「……粒子?」

ヘリオは目をこすった。

リキ、助けてくれ。

——おい、詰んでるぞ。原子が何か知らない相手に量子物理学は説明できねえよ。——

サポートありがとう。

「いいか」とヘリオは言った。「君たちが『魔法』と呼んでいるもの……魔法じゃない。科学だ。世界が本当はどう機能しているかの知識だ」

「そしてあなたは……これを知っていると?」

「ああ」

「どうやって?」

しまった。

『死んでCERNの理論物理学者の記憶を持って転生した』とは言えない。

「勉強した。たくさん。そして……教えてくれた経験があった」

曖昧だ。でも正直だ。

キラは長い間彼を見つめた。

それから、ゆっくりと、苦い笑みが顔に浮かんだ。

「今まで会った中で一番変な貴族ね」

「僕は——」

「分かってる。技術的には男爵。でも同じこと」

彼女は首を振った。

「貴族は奪う。いつも。土地を奪う。食料を奪う。人を奪う」

坑道を見た。

人々を。

命を。

緑の燐光で輝く壁を。

「あなたは与えた。水を。食料を。家を。未来を」

再びヘリオに向き直った。

「そして見返りを求めない」

「まあ、技術的にはここは僕の領地だから——」

「アルダスから全部聞いた。ここは死刑宣告だった。あなたを消すためにここに送られた」

間。

「なのに……皆を救っている」

ヘリオは何を言えばいいか分からなかった。

キラは一歩下がった。

「あなたが言う『物理学』が何なのか分からないし、まだ完全には信じられない。あなたを分類できない。でも見て見ぬふりはできない。あなたがしている善いことを否定できない」

ヘリオが答える前に、彼女は去っていった。

彼はそこに立ち尽くしていた——驚いて、困惑して、そして不思議と……感動して。

——なあ、リキ。俺たち、丸くなったと思うか?——

——かもな。でも……たまには悪くない。——


【日没】

王室の伝令が到着したのは、太陽が沈む頃だった。

疲れた馬。埃まみれの制服。胸には王の紋章。

廃墟の入り口で立ち止まった——石の貯水槽、水路、中央の深淵樹を見つめながら。

だがそれ以上は。

坑道の中には入らなかった。

「ヴァロリン男爵を探している」と伝令は言った。

ヘリオが名乗り出た——水路の作業で膝にまだ泥がついたまま。

伝令は懐疑的に彼を見た。

「あなたが……男爵ですか?」

「技術的には」

一ヶ月も待たなかったな……と考えた。

伝令は羊皮紙を広げた——王室の紋章が目立つ。

「陛下はグレンマールの状況について公式報告を求めておられます。進捗。問題。必要なもの。三日以内に」

ああ。

確認だ。

僕がまだ生きているか知りたいんだ。

あるいはやっと僕のことを忘れられるか。

「分かった。準備する」

伝令は頷いた。

ヘリオが少し離れて作業に戻るのを待った。

キラに近づいた。

短く話した。

伝令は彼女に羊皮紙を渡した——小さく、暗い赤色の封印。

通常の王室の紋章ではない。

何か違う。

もっと私的な。

キラはそれを受け取った。

素早く読んだ。

顔が強張った。

ほんの一瞬。

目の周りの緊張。

噛みしめた顎。

そして無表情に戻った——完璧な仮面。

伝令に頷いた。

彼は去っていった。

キラは動かなかった——羊皮紙を手に。

それをマントの内ポケットに入れた。

子供の治療を、何事もなかったかのように再開した。

穏やかな笑み。優しい手。

彼女は振り向かなかった。

仕事を続けていた——プロフェッショナルに、集中して。

いつも通り。

でも羊皮紙はまだポケットにあった。

隠されて。

何が書いてあった?

なぜ私的な命令?

なぜ彼女に?

答えのない疑問。

少なくとも今は。


【その夜——遅く】

アルダスは眠れなかった。

最近よくあることだ。

年のせい。心配事。決して消えない兵士の本能。

起き上がり——葉緑素の燐光で照らされた坑道を歩いた。

壁で輝く鮮やかな緑。

触ると少し油っぽい。

すべて静か。

人々が眠っている。

親の傍らで丸くなっている子供たち。

ゆっくりとした呼吸。穏やかな。

ついに平和だ。

でも何かが気になっていた。

感覚。

老兵の本能が言っている:「何かがおかしい」

医療区画へ歩いた——キラが薬草、包帯、道具を保管している場所。

そして見た。

彼女のエリアを仕切っている布のテントの隙間から。

小さな即席の机に座っている。

蝋燭が灯っている——炎がわずかに揺れている。

目の前に羊皮紙。

手にペン。

書いている。

ゆっくりと。

躊躇している。

何かを消す。

書き直す。

アルダスは静かに近づいた——長年の軍事経験が、その気になれば彼を見えなくする。

テントのすぐ外で立ち止まった。

場面を見るには十分近い。

読むには十分近くない。

キラは全神経を集中させて書いていた。

顔は緊張している。

唇はきつく結ばれている。

時々手を止め——虚空を見つめ——考える。

そして続ける。

何を書いている?

誰に?

そしてなぜ隠れて?

十分後、彼女は終えた。

素早く読み返し——小さな細部を直す。

それから羊皮紙を丁寧に折った。

封蝋を取り出し——小さな緑の魔法の炎で温めた。

閉じ目に垂らした。

印章を押した——どれか見えなかった。

羊皮紙は閉じられた。

封印された。

私的に。

キラはそれをしばらく手に持っていた。

読めない表情。

それからマントの内ポケットに隠した。

深く。安全に。

誰にも見えないところに。

立ち上がった。

蝋燭を消した——暗闘の中に小さな煙が立ち上る。

壁の緑の光だけが残った。

アルダスは彼女が出てくる前に影に退いた。

彼女が去っていくのを見た——燐光の坑道の薄明かりの中のシルエット。

外への出口へ向かって。

おそらく伝令が夜明けに出発する前に眠っている場所。

何かを届けようとしている。

隠れて。

夜中に。

なぜ?

アルダスは動かなかった。

ヘリオに言うべきか?

それとも単に俺が偏執的になっているだけか?

空のテントを見た——消えた蝋燭、インクの染みがついた乱雑な机。

何かの証拠。

でも何の?

ため息をついた。

自分の部屋に戻った——緑の壁が周りで輝いている。

一時的だ。

これはすべて一時的だ。

光も。平和も。たぶん信頼も。

でも疑念は残った。

キラ・アシェンヴェイル。

何を隠している?

そして本当はどちらの味方だ?


【翌朝】

伝令は夜明けに出発した。

休んだ馬。いっぱいの鞄。

ヘリオは前の晩に報告書を渡していた——注意深く書かれたもの。

曖昧だが外交的。

「状況は改善。新しいインフラにより水と食料は安定。人口は回復中。ただし重大な課題は残る。進捗を固めるための時間を要請する」

悪すぎず。

良すぎず。

『進行中』。

魔法の言葉だ。

伝令は簡潔に挨拶し——馬に拍車を入れた。

そして首都へ向かって去っていった。

鞄の中には、二通の羊皮紙。

一通——ヘリオの公式報告、男爵の紋章付き。

もう一通——下に隠れて、暗い赤色の封印。

より小さい。

より重い。

誰もその中身を知らなかった。

キラ以外は。

そして彼女は話さなかった。


ヘリオは伝令が去っていくのを見ていた——地平線に消えていく小さな姿。

三週間。

知らせが届くまで一ヶ月かもしれない。

時間だ。

時間がある。

エリーゼが隣に来た——朝の訓練のためにすでに鎧を着て。

「王様は何て言うと思う?」

「僕が生きていること。グレンマールがまだ崩壊していないこと。もっと時間が必要なこと」

「それから?」

「それから……様子を見よう」

彼女は頷いた。

「少なくとも進歩はしたわ」

「たくさんね。でも伝令には地上の構造だけを見せたのは正解だった」

「何か疑われたと思う?」

「いや。貯水槽、水路、木を見た。全部もっともらしい。下に何があるかは知らない」

「もし知られたら?」

ヘリオはすぐには答えなかった。

「考えたくない」

エリーゼは微笑んだ。

二人で地平線を見つめた——伝令はもう見えなくなっていた。

雲がまた形成されていた。

でも今回は自然に。

魔法なし。

導かれた物理学なし。

ただの天気。

「行こう」とエリーゼが言った。「まだやることがたくさんある」

「いつもね」

坑道に戻っていった——緑の燐光で輝く壁。

築いている命に向かって。

一歩ずつ。

一日ずつ。

光が消える前に。

そしてどこかで——ポケットに隠れ、赤い蝋で封印されて——一通の羊皮紙が首都へ向かっていた。

誰も知らない言葉とともに。

共有されなかった秘密とともに。

そしてまだ現れていない結果とともに。

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