「実験」
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本作品の連載は、5月12日より元のリンク(第一シーズン)に統合いたします。
第二・第三シーズンのエピソードはすべて第一シーズンの続きとして掲載済みですので、今後はそちらでお楽しみください。
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十五匹の人狼は囲いの中にいた——もちろんウーロとは別に。
ヘリオは彼らを見た。
最初の三人——トリン、エリラ、ダレン——は落ち着いていた。グレンマールが安全だと学んでいた。
新しい十二人は怯えていた。
少年たち。少女たち。十四歳から十八歳。
全員が痩せて。汚れて。怯えて。
ヘリオはゆっくりと近づいた。
「私の名前はヘリオ・ヴァロリン」と言った。「グレンマールの領主だ。君たちを助けたい」
疑わしげな沈黙。
「君たちにされたことは知っている。薬のことも。支配のことも。檻のことも」
間を置いた。
「そして君たちがこれを選んだのではないことも知っている」
新しい者の一人——十六歳くらいの少年、汚れた金髪、灰色の目——がかすれた声で話した。
「なぜ信じなきゃいけない?」
ヘリオはトリンを示した。
「彼に聞いてくれ」
トリンがグループを分ける柵に近づいた。
「本当だ」と静かに言った。「傷つけられなかった。治療してくれた。食べ物をくれた。俺たちを……人として扱ってくれる」
「でも俺たちは怪物だ」
「違う」とヘリオが言った。「君たちには症状がある。選んでいない。誰かが君たちをこうした。でも助けられる」
「どうやって?」
ヘリオは小瓶を取り出した。
透明で、わずかに粘性のある液体。
「これはウーロの乳から抽出したものだ。変身を引き起こす細胞を遅くするホルモンが含まれている」
困惑した沈黙。
「簡単に言うと:獣を眠らせる。一時的に」
「どのくらい?」
「分からない。たぶん十日。たぶん二週間。それから新しい投与が必要になる」
「じゃあ治療じゃないのか」
「いや。でも制御だ。そして制御は何もないよりましだ」
金髪の少年——後でカスという名前だと分かった——は小瓶を見た。
「効かなかったら?」
「なら別のものを探す。効くものが見つかるまで」
間を置いた。
「でも志願者が必要だ。最初に試す誰かが」
トリンがすぐに手を上げた。
「俺が」
ヘリオは十四歳の少年を見た。
「本当にいいのか?」
「ああ」
「効かないかもしれない。副作用があるかもしれない。全部は分かっていない」
「構わない。何だってこれよりましだ」
ヘリオはゆっくりと頷いた。
「明日。夜明け前に。最初の投与をする」
***
注射は簡単だった。
原始的な針——火とアルコールで滅菌。
十ミリリットルの抽出物をトリンの腕に。
少年は顔をしかめなかった。
「どのくらいかかる?」と尋ねた。
「効くかどうか分かるまで? 十日。次の満月」
トリンは頷いた。
「待つ」
***
三日目の夜、トリンは叫び声を上げて目を覚ました。
悪夢だった。
いつもの悪夢——月が昇り、体が引き裂かれ、目覚めると血まみれで、誰かを傷つけたことを知る。
だが今回は違った。
目を覚ましたとき、ヘリオがそこにいた。
蝋燭を持って。静かに。待っている。
「大丈夫か?」
トリンは震えていた。汗だくだった。
「夢を……見た」
「分かっている。悪夢は症状の一部だ。脳が変身を予期している」
「止まらないのか?」
ヘリオは少年の隣に座った。
「分からない。でも抽出物が効けば、夢も減るかもしれない。体が変身を予期しなくなれば」
トリンは自分の手を見た。
人間の手。今のところ。
「もし……もし効かなかったら」
「なら別の方法を探す」
「でも俺は——」
「君は十四歳だ」とヘリオは遮った。「十四歳で、誰も選ばなかった運命を背負っている。諦める権利はない。まだ」
トリンはヘリオを見た。
この若い領主——自分とそう変わらない年齢——が、なぜこんなに確信を持てるのか分からなかった。
「どうしてそんなに……信じられるんだ?」
ヘリオは微笑んだ。小さく。疲れた笑み。
「信じているんじゃない。試しているんだ。科学は信仰じゃない。実験だ。失敗して、学んで、また試す」
間を置いた。
「君は最初の実験だ。でも最後じゃない。効かなくても、次がある。必ず」
トリンは何も言わなかった。
だが少しだけ、震えが収まった。
***
五日目、トリンはエリラとダレンと話していた。
三人は囲いの隅で、他の十二人から少し離れて座っていた。
「どう感じる?」とエリラが尋ねた。
トリンは自分の体を見た。
「分からない。普通……だと思う。いつもと違う感じがする」
「どう違う?」
「静かだ。頭の中が。いつもは……いつもは何かがざわついている。獣が。待っている感じ。でも今は……」
言葉を探した。
「……眠っている。まだそこにいる。でも眠っている」
ダレンは無表情で聞いていた。いつものように。
だが目には何かがあった。
希望。かすかな。
「効いているのか」とダレンが言った。質問ではなかった。
「分からない。まだ満月じゃない」
「でも感じが違う」
「ああ」
エリラは自分の手を見た。
「私も試したい」と静かに言った。「効くなら」
「俺も」とダレンが言った。
トリンは二人を見た。
仲間。同じ運命を背負った仲間。
「効く」と言った。自分でも驚くほど確信を持って。「効くはずだ」
***
八日目、トリンは奇妙なことに気づいた。
月が近づいているのに、体が反応していなかった。
いつもなら、満月の三日前から始まる。
皮膚がかゆくなる。筋肉が痛む。頭痛がする。
体が変身の準備を始める。
だが今回は——何もなかった。
普通だった。
完全に、異常なほど、普通だった。
トリンはヘリオのところに走った。
「何もない」と息を切らせて言った。
ヘリオは顔を上げた。
「何が?」
「いつもの症状が。月が近いのに。何も感じない」
ヘリオの目が輝いた。
「本当か?」
「ああ。普通なんだ。こんなの……二年ぶりだ」
ヘリオはメモを取った。素早く。興奮を抑えながら。
「まだ確定じゃない」と言った。「満月まで待たないと」
「分かってる。でも——」
「分かっている」
ヘリオは微笑んだ。今度は本物の笑み。
「いい兆候だ。とてもいい兆候だ」
***
十日目。
太陽が沈み始めた。
グレンマールに緊張が広がった。
全員が知っていた——今夜が実験の夜だと。
トリンは囲いの中央に立っていた。
一人で。
他の十四人は反対側に——鎖につながれて、変身に備えて。
ヘリオ、エリーゼ、ソーン、キラ、ヴィヴィアン——全員が柵の外で見守っていた。
空が橙から紫に変わった。
星が現れ始めた。
そして東の空に、月が昇った。
銀色の光がグレンマールを照らした。
十四人の人狼が震え始めた。
最初はカスだった。
少年の背中が弓なりに反った。骨が軋む音が聞こえた。
「くそ……」カスが歯を食いしばった。「また……始まる……」
次々と、他の者たちも。
悲鳴。うめき声。骨が折れて再構成される音。
皮膚が裂け、毛が生え、人間の形が崩れていく。
エリーゼは息を止めていた。
ヴィヴィアンはペンを握ったまま動かなかった。
キラの手が光っていた——治癒の準備。
ソーンは杖を握りしめていた。
全員の目がトリンに向いていた。
少年は立っていた。
青白く。震えて。
月の光が彼を照らした。
一分が過ぎた。
トリンは自分の手を見た。
人間の手。
心臓が激しく打っていた。
二分。
周りで、十四人の変身が完了しつつあった。
咆哮。遠吠え。鎖が軋む音。
トリンは動かなかった。
三分。
エリーゼが囁いた。「効いてる……?」
誰も答えなかった。
四分。
五分。
トリンの体は変わらなかった。
汗をかいていた。震えていた。
だが——人間のままだった。
十分。
月は完全に昇っていた。
銀色の光が全てを照らしていた。
十四匹の人狼が鎖の中でもがいていた。完全に変身して。獣として。
トリンは人間だった。
少年は自分の手を見下ろした。
五本の指。人間の爪。普通の肌。
涙がこぼれた。
「効いてる」と囁いた。
声が震えた。
「効いてる」
膝から崩れ落ちた。
「効いてるんだ!」
叫び声が夜に響いた。
喜びの。信じられない喜びの。
ヘリオが柵に近づいた。
反対側に膝をついた。
「永続的じゃない」と静かに言った。「数日後、たぶん一週間で、効果は薄れる。新しい投与が必要になる」
「構わない」とトリンは涙を流しながら言った。「構わない。二年ぶりに……俺のままでいられた」
ヘリオを見て、地面にひれ伏した。
エリーゼは涙を拭わなかった。
流れるままにした。
ヴィヴィアンはペンを落としていた。
いつの間にか。
キラは静かに泣いていた。三百年の人生で、こんな瞬間を見たことがなかった。
ソーンは何も言わなかった。
だが目が潤んでいた。
「ありがとうございます」とトリンが言った。
ヘリオは頷いた。「ひれ伏すな、立て」
少年は立ち上がった。
足が震えていた。
だが立っていた。
人間として。
***
夜が過ぎた。
長い夜だった。
十四匹の人狼は鎖の中で暴れ、遠吠えし、やがて疲れ果てて静かになった。
夜明け前、変身が解け始めた。
一人ずつ、人間に戻っていった。
骨が軋む。毛が引っ込む。人間の形が戻る。
カスが最初に完全に戻った。
地面に倒れていた。裸で。汗まみれで。
息が荒かった。
「また……」とかすれた声で言った。「また……あれを……」
目を閉じた。
「もう嫌だ」
他の者たちも同じだった。
疲労困憊。
変身のたびに、体は限界まで消耗する。
骨が折れて再構成される。筋肉が引き裂かれて再生する。
一晩で何年分もの疲労が蓄積する。
エリラは震えながら座っていた。
「毎月これ」と呟いた。「毎月……死ぬかと思う」
ダレンは無言で横たわっていた。
目だけが開いていた。
虚ろな目。
ヘリオは彼らを見た。
そしてトリンを見た。
トリンは疲れていなかった。
普通に眠っていた。普通に起きた。
対照的だった。
残酷なほど。
カスがゆっくりと顔を上げた。
トリンを見た。
「お前は……変身しなかったのか」
「ああ」
「本当に……?」
「本当だ」
沈黙。
カスは自分の震える手を見た。
そしてヘリオを見た。
「俺にもくれ」
「何?」
「その薬を。抽出物を。何でもいい。俺にもくれ」
「まだ十分な量が——」
「頼む」
カスの声が震えた。
プライドが砕けた声だった。
「もうこれ以上……耐えられない。毎月……毎月体が引き裂かれる。毎月……自分が消える。もう……」
涙がこぼれた。
「もう嫌なんだ」
他の者たちも同じだった。
「俺も」
「私も」
「頼む……」
十四の声が重なった。
疲れ果てた。絶望した。だが希望を見つけた声。
ヘリオは彼らを見た。
そして頷いた。
「分かった。だが問題がある」
「何だ?」
「抽出物を作るにはウーロの乳が必要だ。今の生産量では、全員分を毎月作るのは難しい」
「じゃあ——」
「ウーロを増やす。生産を拡大する。時間がかかる。だがやる」
間を置いた。
「今ある分で、まず六人に投与できる。誰が最初か、君たちで決めてくれ」
カスは他の者たちを見た。
疲れ果てた顔。希望に満ちた目。
「年下から」とカスが言った。「十四歳の子から」
誰も反対しなかった。
***
その日、ヘリオは六回分を準備した。
トリン、エリラ、ダレン、そして新しい三人——最年少の者たち。
残りの九人は次の月まで待たなければならなかった。
でも待てた。
希望があったから。
治療じゃない、とヘリオは働きながら思った。管理だ。一時的な制御。
『でも始まりだ』とリキが言った。
ああ。始まりだ。
『永続的な方法を見つけたら?』
なら、この子供たちは自由になる。
『教団は?』
ヘリオは北を見た。
サエルが隠れている山々の方を。
教団には償わせる、と思った。
薬漬けにされた一人一人の子供のために。
壊された一つ一つの人生のために。
一つ一つの檻のために。
怒りが燃えた。
冷たく。制御されて。致命的に。
『人狼たちが安定したら』とリキが言った、『戻る』
ああ、とヘリオは同意した。戻る。
そして仕事を終わらせる。




